スマトラ島沖地震 ライブレポート
今回の津波で最大の被害を受けたインドネシアのアチェ地方。じつはアチェはかねてから独立ゲリラ(GAM)と政府の抗争が激しく、各国からの援助が十分に届くか心配されている地域でもあります。今ここに、以前東ティモールについてレポートしてくれたかにさえさんが、取材に入っています。ネットにアクセスできない期間はSMS(欧州やアジアで採用されている携帯電話のテキスト送信機能)をイギリスに送信、そこから日本へオンタイムで転送するという裏技(!)を駆使して、時々刻々と変わる現地の様子を随時更新でお届けします。
※新しい通信は常に古い通信の上部にアップされますので、さかのぼって読む場合は日付とタイトルの「通信000」の数字を参考に古いものからお読みください。
   
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通信007 アチェ州 州境検問にて
ローカルと一緒なのでスムーズ通過~


今、アチェ州と北スマトラ州の州境にいる。地元の記者団とイスラム組織と一緒にいるので、州境の通過は簡単だった。もしひとりだったら、アチェに入るのには相当てこずったに違いない。道路はところどころ冠水している。この先はもっとひどいぞと地元の人が言う。
(※携帯SMSで英文受信。編集部訳)

text & photos / Kani Sae 11:30

通信008 ゲリラは本当に誰でも攻撃するのだろうか?


アチェに入った。ムスリムの女性がかぶるスカーフを被ったほうがいいと言われる。ジャカルタの友人に念のためと借りてきたスカーフだったけれど、用意しておいてよかった。ここからはクルマのドアはしっかり鍵をかけ、暑くても窓は開けてはいけない。インドネシア人の彼らはアチェの独立派ゲリラGAMに対してかなり警戒している。でも本当にゲリラは誰でも見境なく攻撃するのだろうか。「ゲリラ」という名前で不必要に異端視していないか。彼らにだって戦う理由と正義がある。
(※携帯SMSで英文受信。編集部訳)

text & photos / Kani Sae 11:36

通信009 今晩はここでストップ


イアングサという名前の村で車が止まった。ドライバーはもう今晩はこれ以上走れないという。ここから先はGAMの支配下なのだそうだ。ここで宿をとり、明日また朝早くに出発だ。まだバンダ・アチェまでは10時間はかかる。もうすでに2日も無駄にしてしまった。バンダ・アチェで待っている人たちはかなり心配しているだろうな。
(※携帯SMSで英文受信。編集部訳)

アチェはスマトラ島北端の州
地震の震源から最も近く、最近の調査では津波は最大で34mの高さに達していたという。

text & photos / Kani Sae 18:00

通信010 避難している人たちのキャンプが増えてきた



ひと村まるごと避難してきたという人たちのキャンプ。写真の人はその村の村長。村の誰もが身内を亡くしたという。



GAM(独立派ゲリラ)のベースと言われている村だが、平和そのものに少なくとも見える。軍のチェックポイントが10kmごとにある。

いくつも通り抜ける村々はとても平和に見える。田んぼで作業をしている人の写真を撮っていて田んぼに落ち、膝まで泥にはまってしまった。でもいい写真が撮れたから、いいのだ。

だんだん避難してきている人たちのキャンプが増えてきた。白い砂のビーチは皮肉なほど美しい。まだ州都バンダ・アチェまで5時間だというのに、津波の被害は相当なものだ。「こんなもんで驚くな、バンダ・アチェは想像を絶する状態だよ」と人々が言う。

昨日の夜は、地元の人の家で、そこの娘さんのベッドを半分借りて、娘さんと一緒に寝た。みんなとっても親切で、たくさん食べろとすすめてくれる。また早朝出発。Peureulakというゲリラの本拠地も通った。10キロごとに陸軍の検問がある。
(※携帯SMSで英文受信。編集部訳)


インドネシアのイスラム系NGOから洋服の配給を待つ家族。インドネシア各地から何百トンという古着がアチェに送られた。

text & photos / Kani Sae 11:50





かに さえ
フォトジャーナリスト
インドネシアの古都ジョグジャカルタとバリをベースに活動するフォトジャーナリスト。アジアを中心とした開発・人権環境問題が主なフィールド。昨年、長らくイギリスにおいていたベースをインドネシアに移した。東京生まれ。日本向け雑誌のバリ取材・コーディネートなども手がける。
ロンドン反戦デモ 200万人が街に出た日
  Cafeglobeバックナンバー。米英によるイラク攻撃の直前にロンドンで行われたデモをレポート。
Sae Kani Photography
  かにさんのサイト。
かにさんへのメールは こちらから
  saerobinson@yahoo.co.jp









ピースウインズジャパン
  かにさえさんの入っているインドネシア・アチェ州のムラボー近郊で援助活動中。クレジットカード可。
日本赤十字社
  インドネシア赤十字社への支援なども行っている。しかし1月14日現在寄せられているのは19億円弱(新潟の110億円と比較すると少ない!)。郵便振替・銀行振り込み
のみ。
国連WFP協会
  国連世界食糧計画を支援する日本での民間協力の窓口。寄付はローマのWFP本部を通じて活用される。クレジットカード可。
日本ユニセフ協会
  今後は被災した子どもたちの生活再建、孤児の養育者探しなどにとくに注力していくという。クレジットカード可。