更新日:2007年2月13日



バレンタインのチョコレート選び、これも参考にして

カテゴリ:地球温暖化  2007 2月13日

  先日のEspresso(cafeglobeの更新内容をお伝えするメールマガジン)の「ひとこと」欄で少し書きましたが、今気になっていることのひとつに遺伝子組み換え(GM)作物があります。これ、cafeglobeスタッフの間でも「心配」という声が多かったので、これについてもう少し書いてみます。

たっぷり農薬を浴びた作物を食べたい?

  モチロンまず心配なのは食の安全性、食べて問題はないのか。

  日本人ならたくさん口にする大豆。大豆は遺伝子組み換えが盛んな作物のひとつです。本来、大豆は除草剤に弱いのだけれど、GM大豆は従来の200倍までの除草剤に耐えられるようになっているそうです。それはつまり、除草剤をた〜っぷり浴びた大豆を私たちは食べているのかも、ということ。ネズミを使ったある実験では、除草剤を多く口にしたネズミの子どもに凶暴化する傾向があるという結果も出ているというから、嫌な感じです。

  じゃ、GM大豆を食べないようにしたいと思いますよね。でもそれがじつは難しいというのがますます嫌な感じ。こんなに大豆を消費する日本なのに、その96%は輸入でまかなわれています。しかもそのほとんどがアメリカからの輸入。アメリカで生産される大豆の8割はGM品種だというから、なにをかはいわんや。大豆が主な原料でない食品や、味噌や醤油といった加工食品は、遺伝子組み換えの原料を使っているか表示する義務がないので、使われている可能性はかなり高そうです。


アメリカと正反対に、遺伝子組み換えに対してこれまで比較的慎重な態度をとってきているEU。すでに多いフェアトレード、オーガニックのチョコレートの中に、遺伝子組み換えでないことを謳っている製品も出てきています。遺伝子組み換えになりやすい大豆レシチンを使わないようにしているチョコレートも日本よりは多いようです。

フランケンシュタインみたいな生き物がウヨウヨ?

  でも、私がもっと怖いかもしれないと思っているのは、環境への影響です。作物の花粉は、風に乗って数キロは飛ぶことがわかっています。畑の近くの、種類の近い雑草がGM花粉を受粉してしまい、除草剤に強い「スーパー雑草」が誕生してしまうかもしれない……と思ったら、すでにナタネ油をとるカノーラという植物に組み込んだGM遺伝子が自生のカノーラに紛れ込んでいる例が3種類も見つかっているんだそうです。


  遺伝子は近い生き物の間で受け渡されていくので、そのうちキャベツや小松菜といった仲間の野菜にもどんどんGM遺伝子が紛れ込んでいってしまうかも。こうして自然界に入り込んでしまった遺伝子は、人間の力では絶対に取り除けません。フランケンシュタインみたいな植物や動物がウロウロする地球になってしまうのかも! という心配も、そんなに大げさじゃないと思うのです。


チョコレートの裏にある「遺伝子組み換え作物を排除している」という記述。EUの場合、0.9%までなら遺伝子組み換え原料が含まれていても「遺伝子組み換え原料を使っている」と表示しなくてもいいということになっている。一方日本の場合、遺伝子組み替え原料が含まれていても5%までなら「組み替えでない」と謳ってよいことになっている。このふたつはパーセントの桁が違うだけでないことがわかりますよね。日本のルールはGM作物の生産は推進していないけれど、輸入して使うことに対してはとっても緩いのです。これも狂牛病牛肉と同じ、アメリカの圧力もあるのかも?

買わないことで、日本に入れないようにできる

  心配な点はもっともっとあります。世界で今栽培されている遺伝子組み換え作物の品種の90%以上が、あるアメリカの薬品会社の特許であること。スローフードやマクロビオティックといった動きが「できるだけその土地で古くから育てられてきている在来種を大切にしよう」と訴えているのを真っ向から踏みにじる方向です。また、農家の人たちが自分のところでとれたGM作物の種を撒くと、「違法コピー」としてその製薬会社から訴えられてしまうのだとか。実際、花粉として飛んだのかわからないけれど、GMでない作物を生産していた農家の収穫の中にGM遺伝子が紛れ込んでいるのを発見した会社が、その農家に損害賠償を求める裁判を起こしているのだそうです。

  「じゃーどうしたらいいのさ!?」

  遺伝子組み換え原料が入っているかどうかをチェックできる小冊子『トゥルーフード・ガイド』を作った環境NGO『グリーンピース』のアキコ・フリッドさんは、「消費者が買わないことでしか止める方法はない」と言います。「外国での生産を直接止めさせるわけにはいかないけれど、買わないことで日本に入れないようにはできます。GM原料を使っている、使っているかも知れない食品会社には、使わないでほしいとお願いするのも大切です」。

  今、季節はバレンタイン。たとえばチョコレートにも、遺伝子組み換え原料が忍び込んでいる可能性は高いそうです。プレゼントするにしても自分用に買うにしても、さっそく遺伝子組み換えフリーのチョコレートを選んでみませんか。

  どのチョコレートなら大丈夫なのか。一部の製品がここから見られます。ぜひチェックしてみてください。

●トゥルーフード・ガイド 「チョコレート編」>

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青木陽子
Cafeglobe
ファウンダー・取締役
女性誌編集者時代、自分を含めまわりの女性たちが本当に読みたい媒体がないことに気づき、1999年に現社長の矢野とともにCafeglobeを立ち上げ、6年間編集長をつとめる。現在、パートナーの暮らすロンドンと東京の二重生活を実践中。
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