更新日:2008年5月09日



ニョロニョロたちとの暮らし

カテゴリ:ロンドンカテゴリ:地球温暖化  2006年1月26日

   去年の初夏、チェルシー・フラワー・ショウをレポートした回に謎の予告をしたままになっていた「ニョロニョロ」たちを今回はご紹介します。

   それはearthworm、つまりミミズたち。ミミズを飼って、キッチンから出る生ゴミなどを食べさせ、ミミズが作る栄養たっぷりの土をいただこうというわけです。ギョッとする方も多いかもしれませんが、環境意識やスローライフ意識の高まりからけっこうなスピードで世界各国で広まっているようで、日本でも「ミミズコンポスト」というキーワードで検索をかけるとたくさんのサイトがヒットしてきます。


イギリスのwiggly wigglers(ニョロニョロ)という会社から購入した「Can-O-Worms」というオーストラリア製のミミズコンポスト容器。底が網目になったトレー3段構造になっていて、ミミズが食べ進むと下のトレーから土を「収穫」するという仕組み。大きさは普通のゴミ箱くらい。

   詳しいことはそういった専門サイトをご参照いただくとして、チェルシーで見つけた使いやすそうなミミズコンポストのキットをその日に注文、7月早々からミミズたちとの生活がスタートしたというわけです。


レンガ状に圧縮された、椰子の実の殻を砕いたもの。これを水でふやかしてモロモロの土状にしたものが、ミミズたちの最初のベッドとなる。


白い袋に、ミミズが500g(ざっと1000匹だとか)入っている。他の袋は、容器内のpHを整えるための餌や(ミミズは酸性の土が嫌い)、万一ミミズが元気なくなってしまったときのための餌(worm treat、ミミズの好物という名前がかわいい)。これらのものが全部セットで60ポンド(約1万2000円)。決して安くはない……。

   容器をセットしたら、袋に入って届いたミミズたちを放ちます。ダンゴムシやコオロギを集めて歩いた少女時代ははるか遠く、ちょっとおっかなびっくりで袋を開け、ご対面。「なになになになに?」という感じで頭(尻尾か?)を伸ばして周りを伺うミミズたちは赤くてツヤツヤしていて意外ときれい。虫っぽい匂いもほとんどない。これなら触れるかもと安心して、容器にもぐりこむミミズたちを見送りました。


ミミズたちを椰子殻ベッドに放ったところ。ミミズたちは「わーわーわー」と慌てた様子。


そのわずか数分後。付属のマニュアルにあった通り、光が嫌いなミミズたちはけっこうなスピードで潜っていき、あっという間に一匹も姿が見えなくなってしまった。


野菜くずやティーバッグ、紙切れや毛糸などをさっそく入れたところ。ミミズが食べられるのは、基本的には植物と紙パルプや動物の毛など。肉や魚や炭水化物は苦手だそうです。言うまでもなくプラスティックや化学繊維はだめ。

   その日から生ゴミを入れはじめ、早半年少々。ベビーミミズたちも増え、我ながらなかなか順調に進んでいます。先日いちばん下の古いトレーを覗いたところ、野菜ゴミの姿はほぼ消え、真っ黒な土がたっぷりとたまっていました。土とはいってもじつはミミズのフンなわけですが、これまた匂いもなし、まさに土です。もうすぐ「初収穫」を迎えられそうです。

   マニュアルや専門サイトなどでは、ミミズは条件がよければ毎日体重の半分くらいのゴミを食べるとあります。が、暑すぎたり寒すぎたりするとペースは落ちるので、ふたり暮らしで自炊が多いとこのゴミ箱程度のコンポストで処理できるのは出る生ゴミの半分~2/3程度といったところです。私は猫の額の庭の片隅を掘ってそこにも生ゴミを埋めていますが、スペースさえあればミミズコンポストが2器欲しいところです。

   あと1ヶ月少々もすれば、今は毎日厚い雲の向こうに隠れている太陽もだいぶ戻ってきて、種まきシーズンのスタートです。ミミズコンポストの土はふかふかで栄養分たっぷりなので、種まきには最高なのだとか。今年もプチトマト、そらまめ、唐辛子などなど、植えてみるつもりです。


去年、厚くむいたジャガイモの皮をゴミのつもりで庭に埋めておいたら、先日掘り返したところ思いもかけずジャガイモが収穫できてしまいました。芽が出てしまったタマネギもためしに埋めておいたら、これも第二世代が。野菜の生命力って強い! となんだかいとおしい気持ちに。でも食べちゃいましたが。

●Wiggly Wigglersのサイト(英語)>


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都心のフラット暮らしではミミズとの同居はちょっと無理ですが、こうして見ると可愛いような気がしてきます…郊外の自宅で野菜を育てる友人に紹介してみようか…彼がひとりミミズと暮らす姿は怖いようでもありますが。

先日のオーガニック野菜宅配の後日談です。今日、初めての宅配が届きました。Small Mixed Boxにしたのですが、なかなか良い感じの量です。青木さんがおっしゃるように根菜が大目なので、サラダ・バッグなどと交互に利用していこうかな…私もマテスク里佐さんのサイトを愛読していますので、今週末はBlood Orangeでマーマレードづくりです。

投稿者 hollyhock : 2006年01月26日 19:33

毛糸も食べるんですね......。

そういえばダーウィンさんのキャリアは半分以上『ミミズ』の研究に捧げられていたと聞いたことあります、もしかして英国紳士はミミズがお好きなんでしょうか (マテ

投稿者 バカヤマびと : 2006年01月27日 10:06

いつも楽しく拝見してます。
アイルランドの友人から聞いた話ですが、勤務先のオフィスビル地下には、オフィスから出た紙をリサイクルするために、ニョロニョロの巨大装置が設置されいるそうです。オフィスでも大活躍なんですね。

日本でもキャノワーム販売されているみたいです。私もはじめてみようかな?
庭コンポスト、ベランダコンポストなどいろいろありそうで、おうちに合わせたものを考えたいですね。

投稿者 Hdidi : 2006年02月02日 08:35

はじめて書き込みします。Cafeglobe,
ブログともにいつも楽しく拝見しています。
私もロンドン在住、にわか学生です。

ミミズコンポスト、楽しそう!!慌てミミズの写真に大笑いしてしまいました。
生ゴミ処理機に興味がありましたが、電気を使うものより、こちらの方が良さそうですね。実家の父に薦めてみようと思います。ゴミのにおいは気になりませんか?

投稿者 seven : 2006年02月03日 00:15

みなさんコメントありがとうございます! まとめてのお返事で失礼します。
まず匂いですが、それが全然ないのです。驚くほど。夏場でも、勇気を出してググーと顔を近づけてくんくんやってみても、甘酸っぱいようなしっとりした匂いがするだけで、いわゆる腐臭は感じませんでした。ミミズは歯がないので、野菜がすこおし腐りかけて柔らかくなってきたところを食べるそうなので、生ゴミが腐る隙がないからだろうと思います。家の中に置いている人も少なくないそうですよ。オフィスビルの地下にあるというのもすごいですよね。感動っす。でも紙ならなおさら匂わないでしょうから、全然不思議ではないとも思います。
そして、ロンドン在住のCafeglobeユーザーさん、多そうですね。うれしいな。ロンドンオフ会なんて、いかがですか……?

投稿者 Cafeglobeアオキ : 2006年02月09日 08:17

オフ会、面白そうですね。青木さんの視点は共感することが多いので、同じような意見の方々とお会いするのは楽しいでしょうね。私は在英8年を越えますが、あまり日本人の方とお会いする機会もないので…世界が広がるのは歓迎です。
本日野菜宅配第二弾到着しました。

投稿者 hollyhock : 2006年02月09日 19:39

お返事ありがとうございます。見に来るのが遅くなってしまってごめんなさい。
ミミズちゃん、優秀!ますます興味が湧いてきました。
オフ会、ステキですね。皆さんお忙しいでしょうが、実現できたらいいなぁ。

投稿者 seven : 2006年02月27日 08:53

今回のお話、とっても興味を持って読ませていただきました。常に環境に興味を持っている私、今の関心事の一つは生ゴミを堆肥にすることです。そこで、ご迷惑ではございませんでしたら、青木陽子様の記事を私のBlogに載せてもよろしいでしょうか?どうぞよろしくお願い致します。

投稿者 Naoko : 2006年07月27日 16:54

はじめまして、こんにちは。ごく最近環境についていろいろな本を読んでいる中で ミミズのコンポストというのにとても興味をもちまして 日本で探しましたがどこも在庫もなく 取引終了とうい状況です。イギリスでは ホ-ムセンタ-などで すぐ手に入るものなのでしょうか?日本に発送してくれるというところは ありますでしょうか?ネットで少し調べて問い合わせもしてみたのですが 日本には発送してませんとの返事。もし青木様の知り得る範囲で何か情報等がございましたら 教えていただきたいのです。急ぎませんので ご都合のよいときに お返事いただければ 嬉しく思います。よろしくお願い申し上げます。

投稿者 higashi : 2007年07月26日 08:52

higashiさま

こんにちは。
ミミズのコンポスト容器ですが、イギリスでもホームセンターで手に入るほどまではまだポピュラーではありません。非常に大きなガーデン専門センターであるかな?くらいです。

私は、通販で大成功しているこのオーガニックガーデニング専門店で購入しました。見てみたところ、国外にも配送しているようですよ。送料は調べて連絡する、と書いてあります。私の経験ではここのスタッフさんたちはとても親切なので、質問なさってみるといいと思います。

http://www.wigglywigglers.co.uk/

あとは、私が使っている容器は「can-o-worms」という商品名でたしかオーストラリアの会社の製品だったような(生ゴミ処理をするために、オーストラリアから容器を取り寄せるというのうまくですが…)。日本とオーストラリアのほうが近いですし、お時間あればオーストラリアのネットショップを探されるといいかもしれません。

うまくいくといいですね! 楽しいです、ミミズコンポスト。

投稿者 cafeglobe アオキ : 2007年07月29日 17:34

アオキさま

ありがとうございました。ちょっと本気で調べてみます。やってみたいです!!ミミズちゃんのコンポスト!!!がんばります。

投稿者 higashi : 2007年07月30日 18:21




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青木陽子
Cafeglobe
ファウンダー・取締役
女性誌編集者時代、自分を含めまわりの女性たちが本当に読みたい媒体がないことに気づき、1999年に現社長の矢野とともにCafeglobeを立ち上げ、6年間編集長をつとめる。現在、パートナーの暮らすロンドンと東京の二重生活を実践中。
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illustration / Nakagawa Isami

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