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クリスマスのご馳走、「七面鳥ロースト」と「栗の赤ワイン煮」
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料理の話(レシピつき)
2006年12月15日
先日久しぶりに料理雑誌を買いました。毎号買うほどのマニアではないのだけれど、年末号はついフラッと手に取ってしまいます。
中身は総力挙げての「Cusine de fêtes(お祝いの日のご馳走)」特集! 賑々しくって、カロリーたっぷり料理のオンパレードで、ぱらぱらと捲っているだけでお腹いっぱい気分に……。でも見てると楽しい。
そんな年末の料理雑誌の中で1冊1レシピ、必ず掲載されているのが「七面鳥料理」です。クリスマスに七面鳥というと、いまだに「マッチ売りの少女」の最後のシーンを脳裏に浮かべてしまう私……。あの物語が書かれてから何百年もたち、そして欧米の人達の食習慣も随分と変貌したはずだけど、クリスマスに七面鳥は根強く残っている伝統料理なのだと思います。
義母のクリスマス料理は2パターンあって、七面鳥のローストとお家代々に伝わる煮込み料理とを1年おき交互に作ります。昨年は七面鳥の年でした。
鶏、ホロホロ鶏、アヒル、そして七面鳥。鳥類のロースト料理は単純なようでいて、単純でない。それはおなかに詰める詰め物で個性が出せるから。そしてそれが家庭料理のご馳走らしさ、だと思います。
義母の場合、くし形切りした玉葱とりんごをぎっしりと詰め、それを浸すかのようにコニャックをたっぷりお腹に流し込みます。そして160度くらいのオーブンで、じっくり焼きます。おいしく焼き上げるコツは、こまめな水遣り(天板に落ちた肉汁をかけてあげること)。皮はぱりっと、お肉はジューシーに柔らかく、が理想です。

バスクの農家から直買した見事な七面鳥(内臓はパテにして、アペリティフのカナッペに使用しました)。塩胡椒した後、「これ以上入れたら破裂しちゃう!」というくらい、ぎゅー詰めします。皮が、りんごと玉葱の形でデコボコするほど!肉食文化って……とちょっと複雑な気分になる瞬間。でも数時間後にはおいしがって食べているので大きなことは言えないのだ。

コニャックを惜しまずたっぷり注ぐ。りんごと相まって、芳醇な香りを肉につけます。肉をしっとりさせてくれる効果もありそう。
そして脇付けは「栗の赤ワイン煮」。「脇付けに栗……?」と最初の年は、随分驚きました。ワインの旨みを存分に吸収していながらも、ホクホク感はそのまま残している栗。これがびっくりするほど美味なのです。栗を食べたいがために七面鳥をお代わりする。そんな逆転現象が起こります。

鍋に栗を入れ、赤ワインを1本注ぎ、軽く塩胡椒。水分がほとんどなくなるまで煮込みます。七面鳥以外にも、鶏のローストなどにもかなりいけるハズ。お試しあれ。
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フランス南西部生まれの豆のスープ、「ガルビュール」
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料理の話(レシピつき)
2006年10月20日
「Garbure(ガルビュール)」は野菜たっぷりのお惣菜スープ。バスク地方料理ではなく、バスクを含むフランス南西部全体で親しまれてる一品です。
がっちりした一枚木のテーブルの上に、木綿の厚地テーブルクロス。白い湯気を立ち上らせながら、大きなボウルがテーブルに運ばれる。銀の大きな玉じゃくしでスープ皿によそっていく……。これって、子どもの頃に読んだ西洋昔物語の食事シーンのイメージにかなり近い! だからこんなに心動かされるのかもしれない。ガルビュールは私が頭で描いていた、物語の中のスープなのです。
奥の深い、フランスの地方料理の伝統が詰まったスープです。私みたいなイチ新米・イチ日本人が語るのは、ちょっとおこがましい気がする。それでも敢えて言わせて頂くと、このスープのカギは豆が握っている、と思います。豆がダシを作り、豆が野菜とダシのつなぎ合わせをしているのです。

一汁二菜が基本の我が家の夕食なれど、ガルビュールの日は一汁のみ。たっぷりとスープを食べる夕食、思いのほか満足感が高いです。
スープストックがなければ水で煮たって構わない。キャベツがなくったって、セロリがなくったって、野菜の種類が少なくたって構わない。でも、豆がないとダメ。逆においしい豆さえあれば後は豆が誘導してくれる、そんなスープです。私が乾燥豆は使わず、初秋を心待ちにしてフレッシュの豆で作るのはそういう理由。私にとってガルビュールは通年スープではなく、秋のスープです。
南西部という広いエリアの地方料理ゆえ、さらにまた細分化した地域独特のガルビュールが存在します。入れる野菜、ダシの種類、ダシの取り方……etc。日本のお雑煮が地方や県などによって微妙に異なるという、料理分布地図を連想していただければよろしいかと。
自分にとってガルビュールといえばバスク・ガルビュールの味が定番でしたが、つい数日前にご近所ガスコーニュ地方で体験したガルビュールは、しっかりコクが効いた迫力満点のお味で驚きました。それもそのはず、ここのダシは鴨ガラと鴨のコンフィから取ってるそうな。丸ごと入ったジャガイモの芯にまで鴨のダシが染み込んで、それはそれは美味だった。
これに比べると、バスクのガルビュールは一歩控えめな穏やかなダシが特徴。その代わり、例のお得意技・「エスプレット村の赤とうがらし粉」をふりかけてピリリとさせて頂きます。この「穏やか味+ピリリ唐辛子」なバスクの味覚センス、かなり日本人向きだワって思います。

「スープとパン」でなく「スープとクルトンたっぷり」が好き! 干乾びたパンもおいしく生まれ変わるから、これぞ自分で作るに限ると思う。夫が作る田舎風クルトンは、牛乳・卵・ガーリック・ソルトをくぐらせて、オリーブ油でかりっと香ばしく焼き上げる。ガルビュールの最高のお供、お気に入りの一品です。
●「バスク風ガルビュール」作り方(5~6人分)
バイヨンヌ生ハム塊(パンチェッタやベーコンで代用)……70g
インゲン豆(フレッシュ)……正味120g
ポワロー葱……2本
セロリ……1本
にんじん……2本
キャベツ……約1/2個
じゃがいも……3個
ブーケ・ガルニ……1束
塩・胡椒……少々
エスプレットのとうがらし粉(一味とうがらし、チリペッパーなどで代用)……適量
1.生ハムを細かく切る。
2.野菜を切る。ポワローとセロリは小口から薄切りに、にんじん、じゃがいもは角切りに、キャベツはザク切りにする。
3.インゲン豆はさやから取り出す。(乾燥豆の場合は、水に一晩つけてから茹でておく。)
4.厚手の鍋に1の生ハムを入れて炒める。油が出てきたら、ポワロー、にんじん、セロリを加えて入れじっくり炒める。
5.水または鶏のスープストックを2.5リットル、インゲン豆、じゃがいも、キャベツを加え、煮立ったらアクをすくい、弱火で30~40分ほど煮込む。
6.ブーケ・ガルニを取り除き、塩胡椒で調味する。
7.スープ皿によそい、とうがらし粉をふりかけながらいただく。
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料理の話(レシピつき)
2006年8月22日
「ピペラード」は典型的なバスク料理のひとつです。バスクらしい頑固なこだわりは、一見ソースのように見えるけれども「ピペラード・ソース」とは絶対に呼んではいけないところ。万が一、バスク料理屋のメニューに「ピペラード・ソース」と書いてあったりしたら……そこはもぐりです。

たっぷり作って数回楽しむ常備菜。冷蔵庫で寝かせると味わい深くなって、出来たてとは違うおいしさ。冷たいままでもいけます。
確かに、ソースって呼んだ途端に用途が狭まってしまいそうに思えて来るから不思議。ピペラードは、ソースにもよし、副菜にもよし、主菜にもよし。自由に使いまわす、ニュートラルなお惣菜です。そこが家庭料理として愛されている所以でしょう。週末のお昼時、ご近所さんからピペラードの匂いがぷーんと漂ってくることがあります。すると、「どんな風にして食べるのかしらん?」と、使いまわし方法を知りたくなります。魚のお供? お肉のお供? それともオムレツに?……etc.

代表的な使いみちは「オムレツ」。卵の中にピペラードを入れて作ってもいいし、プレーンなオムレツの上にたっぷり添えても。大皿料理としてもおすすめです。
材料は、赤と緑のピーマン、玉葱、トマト、にんにくの4点。材料の比率、入れるタイミング、火の入れ具合は、作り手の流儀によってマチマチです。日本のお母さん達の煮物の味がそうなのと全く同じですね。

ピーマンをじっくり気長に炒めて甘味を凝縮させておく。これが私なりのピペラード作りのポイントです。
そんな十人十色なピペラードですが、大きな共通点が1点あり。それは耳掻きひとさじパラリと加える「piment d’Espelette(エスプレットの赤とうがらし粉)」。辛みと香りのパンチを加え、ピペラードがピペラードである為には欠かせません。このひとふりによって、野菜の甘みが勝った女性的なお惣菜から、力強さも加わった男性的なお惣菜に大変身します。
●「ピペラード」作り方(作りやすい分量)
トマト……小さめ6~7個
赤ピーマン……大2個
緑ピーマン……赤ピーマンの分量の8割程度
玉ねぎ……1個
にんにく……5片
オリーブ油……大さじ4~5
塩・胡椒……少々
砂糖……小さじ1
ローリエ……2枚
エスプレットのとうがらし粉(一味とうがらし、チリペッパーなどで代用)……小さじ1/8ほど
1.トマトを湯むきし、乱切りにする。
2.赤ピーマンと緑ピーマンを太めの千切りにする。
3.玉ねぎとにんにくを薄切りにする。
4.厚手の鍋にオリーブ油とにんにくを入れて温め、にんにくの香りがたってきたところで玉ねぎを加えて透明になるまで炒める。
5.赤・緑ピーマンを加える。ピーマンの水分が飛んで、ねっとりしてくるまでじっくりよく炒める。
6.トマト、塩胡椒、砂糖を加えて炒める。トマトの水分が出てきたら、ローリエを加え、蓋をして弱火で25~30分間煮る。
7.とうがらし粉、好みによって塩こしょうを加え、ひとまぜして火を止める。

煮あがり。トマトからたっぷり水分が出ます。
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きりりと冷えた白ワインのお供に、「生ハム入りのグジェール」
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料理の話(レシピつき)
2006年8月04日
ここ最近、すっかり気に入ってるのがこちら。「グジェール」。もともとはブルゴーニュ地方のスペシャリテです。シュー生地にグリュイエールやコンテなどを混ぜ込んで焼いたもの。こうして言葉で説明しているだけで、香ばしい匂いを想像して食べたくなってくる……(只今、空腹と闘いながら書いてます)。
なぜかバスクでは、まだ一度もお目にかかったことがありません。パリや他の地方のレストランではアミューズ・ブーシュとしてよく見かける、お馴染みの一品です。
以前からたまに作っていたのですが、ある日ふと冷蔵庫の余りもの「ジャンボン・ド・バイヨンヌ(バイヨンヌの生ハム)」を刻んで加えてみたところ……自分で言うのもナンですが、びっくりするほどおいしいグジェールが出来上がった! チーズも、グリュイエールなどではなく、市場の地元農家の名もないチーズ。名付けて「バイヨンヌ産グジェール」。以来、作る頻度が急上昇中です。

チーズと生ハム、そしてシュー生地のコンビネーション。酒の肴にどうぞ。
プチシュー風に小さくコロンと焼いてシャンパンと供せば、来客時のお上品な突出しに。普段ならば、無骨にザクっと仕上げて、いつもの白ワインのお供に。横にサラダなどを添えて前菜風にしてもいいですし。作り慣れると、かなり応用が効くアミューズです。

シュー生地作りに慣れていない方へ、「案ずるよりも産むが易し」です。シュークリームは膨らまないと悲惨だけど、アミューズのグジェールは悲しんでいる暇なんてないハズ?
もちろん焼きたてが最高のご馳走です。オーブンから焼き上がりを取り出すと同時に、相棒がいそいそと冷蔵庫から瓶を取り出す。お皿に並べてテーブルへ運び、さてさてと椅子に腰を下ろした頃に、相棒がキリリと冷えたワインをグラスに注ぐ。このタイミング合わせも、レシピの大切なポイントということをお忘れなく!
ところで、生ハムはバイヨンヌご当地産ということで、私はベーコン代わりに料理に多用しています。ベーコンよりも脂肪控えめでクセが少なく、ベーコン以上にダシが出るところが気に入ってます。イタリア料理に使うパンチェッタなどで代用してみてください。ベーコンをお使いの場合は量を若干少なめにされることをおすすめします。

市場でちょっぴりずつ買ってる牛のチーズと生ハム。この2つがあれば、苦労なしに味がキマるので楽。西洋料理の大切なダシです。
●「バイヨンヌ産グジェール」作り方(約20~30個)
<シュー生地>
バター……30g
牛乳または水……125cc
塩・胡椒・ナツメグ適宜
小麦粉……50g
卵……2個(室温に戻しておく)
バイヨンヌ生ハム(パンチェッタ、ベーコンなど)……約40g
チーズ……約50g
1.チーズをグレーターで荒目にすりおろす。生ハムを小さく刻む。
2.シュー生地を作る。厚みのある鍋に、牛乳、角切りにしたバター、塩・胡椒・ナツメグを入れて火にかける。
3.バターが溶けて全体が完全に沸騰したら、火から下ろす。小麦粉を一度に加え、へらで全体を力強くかき混ぜてつるんとした塊にする。
4.3をボウルに移す。卵を溶きほぐしたものを2~3回に分け入れながら、へらでよくかき混ぜてなめらかにする。
5.4に1を加えて、均等に混ぜ合わせる。
6.天板にオーブンシートを敷き、生地をスプーン2本で丸く形どりながら並べていく。膨らむので間隔を置いて並べる。
7.200度のオーブンで20~25分焼く。

牛乳で作った方が、焼き色と風味が良くなります。
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料理の話(レシピつき)
2006年5月23日
夫のお得意簡単料理、「ほうれん草の卵ココット」のご紹介。週末ランチによく登場します。

半熟卵をくずして、ほうれん草にからめながらいただきます。
キッシュの生地なし版という感じ。ほうれん草と卵とチーズを1人分づつココットに入れたらオーブンへ。すごく簡単なんだけど、毎週食べても飽きないほど好きな食べ方!
こういう青菜系の野菜、私はおひたしなどの純和風よりも、この手の味のほうが好みのようです。その証拠に、日本にいるときよりもほうれん草をたくさん食べるようになりました(他の青菜野菜が手に入らないこともあるけど)。青菜不足な方はお試しを! 1束ぺろっと軽くいけます。
●「ほうれん草の卵ココット」作り方
ココット型2個分
ほうれん草……1束
おろしチーズ(グリュイエールなど好みで)……1/2~2/3カップ
卵……2個
塩黒胡椒……少々
生クリーム(あれば)……大さじ2~3

1.ほうれん草を熱湯にくぐらせて、(アクが強そうな場合は下茹でする)ざるにひきあげて水気を絞る。2~3センチ長さに切る。

2.チーズをおろす。

3.ココット型にほうれん草を入れて軽く塩胡椒。おろしチーズを重ねた上に、卵を1個づつ割り落とす。再び、ほうれん草、おろしチーズを重ねる。

4.最後に生クリームをひとたらし。200度のオーブンで7~8分焼く。
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西洋版おフクロの料理「ズッキーニのチーズ・スフレ」
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料理の話(レシピつき)
2006年2月21日
「おフクロの味」をご紹介します。義祖母と義母にしょっちゅうご馳走になってる「チーズ・スフレ」。ヨーロッパ流・簡単卵焼きです。
彼女たちの料理の大きな特徴は、ネガティブな意味20%ポジティブな意味80%において、とっても保守的な点。私みたいに料理の本を見て新しいものを作ってみたり、アジア系から西洋系まで世界の味をさまよったり、調味料をあれこれ試したりってことがほとんどありません(義母の台所戸棚には使われた形跡のないキッコーマン醤油瓶が1本……)。これじゃレパートリーが広がらないね、っていうのがちょっとイジワルな私の意見。
裏返したポジティブな面は、家の味がしっかり守られるところ。料理は他人やプロから教わるものではなく、母から娘へ伝えるものっていう意識が根底にある。私が今作っている料理と、会ったことのない曾祖母たちが作っていた料理はもはや比較にならないほど様変わりしているはずだけど、彼女たちの場合は脈々と受け継がれてるのです。ヨーロッパと日本では、時代背景が全く違うから当然と言えば当然なのですが、やっぱり「家の味」があるっていいなぁと思えます。
そんな訳で、只今がんばってます。何をといえば、自分の母の味を忘れないこと、そしてヨーロッパ版おフクロの味も教わること。どちらの母も、シミつきの古いレシピノートがいい味出してます。
次回、おフクロのお菓子スペシャリテをご紹介します!お楽しみに。

義母のテーブルセッティングはいつも完璧で、サーブの仕方も女主人としての貫禄がサマになってます。これを身につけるのはン十年の経験がいると思う。

カロリーアップですが、サワークリームを添えると美味! 日本のより濃度はゆるめです。

この日のお次メインは仔羊のローストとじゃがいも。ドンって感じの一点主義料理はわたしのおフクロとは正反対……。
●「ズッキーニのチーズ・スフレ」作り方
大きめのスフレ型(または耐熱容器)1台分
卵……4個
サワークリーム……約1カップ
おろしチーズ(グリュイエールなど)……100g
小麦粉……大さじ1
ズッキーニ……1~2本(サイコロ切りにする)
黒胡椒……適量
1.スフレ型にバターをうすくぬる。
2.ボウルに卵をときほぐし、それ以外の材料を上から順に加えてよく混ぜる。塩は入れないほうがチーズの味がひきたつ。
3.180~200度に予熱したオーブンに入れ、約20分焼く。焼きたてをサーブして、好みでサワークリーム(分量外)を添えていただく。
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年末年始のおもてなし料理の1品にも。「野菜のキッシュ」
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料理の話(レシピつき)
2005年12月02日
週末料理の「野菜のキッシュ」をご紹介します。前半の「生地を作ってねかせる→野菜を切る→生地をのばす」が私の仕事、後半の「野菜を炒める→型にのせる→焼きあげる」が夫の仕事、と我が家では役割分担が決まっています。
上品サイズに切り分けて来客日の前菜料理にすることもあるし、自分たちだけならば下品に(?)大きく切ってメイン料理にすることも。どちらの場合も、新鮮なサラダ(ほろ苦いロケットがあれば最高)を横に添えるとおいしい。目にも舌にも満足な一皿になります。

型からはみ出た生地は切り落とさずに、くるっと中身を包みこむようにするのが我が家流。生地の無駄が出ないし、上から見た時に花びら模様に見えます。
キッシュといえばフランスの代表的な「お惣菜」という感じで、お惣菜屋さん、冷蔵食品コーナー、冷凍食品、といろんな種類を見かけます。実はこれも、昔買って食べたマークス&スペンサーの冷凍キッシュの中身をそっくり真似たものです。私にとってキッシュといえばベーコン・生クリーム・チーズたっぷりの「キッシュ・ロレーヌ」がイメージだったので、野菜だけのキッシュはとても新鮮に感じました。グリーンピースがほのかな甘みを出すのに一役買っています。
ところで、バターと卵の多さに驚かないでくださいね。これは30センチ型に合わせた分量です。手間は同じなので、お手持ちの型で一番大きいサイズで作ることをおすすめします。食べきれない分は自家製の冷凍食品に……。
●「野菜のキッシュ」作り方(30cmタルト型1台分)
<パート・ブリゼ>
バター……200g(冷たいもの)角切りにする
薄力粉……300g
塩水=140cc+塩小さじ1/3(冷たいもの)
ポロねぎ……1本 小口切りにする
にんじん……1本 千切りにする
トマト……1個 角切りにする
ズッキーニ……1本 角切りにする
グリーンピース缶詰……1缶または冷凍グリーンピース1カップ
卵……7個
生クリーム……大さじ3~4
<パート・ブリゼをつくってやすませる>
1.冷えたバター、粉をフードプロセッサーにかけ、さらさらの粉状にする。ボウルにうつす。(フードプロセッサーがない場合は、ボウルの中でバターを出来るだけ細かく刻んで粉となじませる。)
2.1に冷たい塩水を少しづつ注ぎ、手またはヘラを使ってひとまとまりにする。
3.ラップに包んで、1時間~2日間休ませる。
4.3を打ち粉をした台の上にのせ、麺棒で3~4mm厚さ、型のサイズよりひとまわり大きく伸ばす。
5.4をオーブンペーパーを敷いた型に敷きこみ、角をきっちり押さえる。フォークで全体に穴をあける。型からはみ出た生地は切り落としても、またはそのまま残しても。
<野菜を炒める→焼き上げる>
1.フライパンにバターひとかけら(分量外)を熱し、野菜を炒める。油がなじんできたら塩胡椒で味付けしておく。野菜が少ししんなりしてきたら火を止め、皿にうつして荒熱をとっておく。
2.ボウルに卵を割りいれ、こしを切るように溶きほぐす。生クリームを加えて混ぜる。
3.生地の上に1の野菜を入れて平らにならし、2の卵を注ぐ。200度のオーブンで40~50分、全体においしそうな焼き色がつくまで焼く。

グリーンピースとねぎ以外は、季節によっていろいろ変わります。マッシュルームやほうれん草などもおいしい。

翌日のブランチのために、夜にせっせと作りました。
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料理の話(レシピつき)
2005年10月07日
当連載はじめて、「お料理」レシピの登場です!
でも私の料理ではありません、夫のレシピであります。ヨーロッパ人のくせに日本の食べ物ならなんでもござれ、納豆・塩辛などの発酵食品までもが大好物という夫の変った嗜好のおかげで、私自身が普段作るのは日本の家庭料理ばかりです。すると時々やっぱり西洋な血が騒いでしまうのか、たっぷりのバターやお肉やチーズ、卵を使った料理、いわゆるヨーロッパの家庭料理が恋しくなってしまうようでして。時々一人せっせと西洋男料理を作っています。
「男の料理」なんていう言い方があるように、男性がつくる料理と女性がつくる料理は全く性質が異なったもの、と私は思います。男性は美味しいものを作ればそれでいい、目的はそれだけという印象。女性の場合(特に日本人女性)、そこに経済観念とか栄養、健康にまつわる豊富な知識が入り組んできちゃったりして、ベクトルがあちこちに向いてしまう。その結果、フランス料理を頑張って作ったつもりでも、なんとなーくスケールのちっちゃい、こじんまりした料理になってしまうことが私にはよくあります。味だけではなく、大胆さとかスケールの大きさも西洋料理の要かも、と夫の料理を見てて思います。

最近、サンテミリオン近辺の小さな村の蚤の市で買ってきた針金の籠。針金細工も、骨董の世界では確固とした人気があるジャンルです。
使うときはどっさり使う、大胆な卵使いが肝心の「トルティーヤ」。別名スペイン風オムレツです。タパスのバールには必ずあるし、スーパーのお惣菜売り場にも売っている、バスクではとても親しまれている卵料理。卵とじゃがいもがベースですが、魚なら干し鱈、肉ならチョリソなどのコクのある「だし」をたっぷり使うことでグンとおいしく個性的に仕上がります。

チョリソはとうがらしやパプリカで風味づけされたスペインの乾燥ソーセージ。おつまみとしてもおいしいですが、乾物独特の旨みは料理にも重宝。香辛料で卵がオレンジ色に染まります。
●「チョリソのトルティーヤ」作り方
じゃがいも……300g
チョリソ(乾燥ソーセージ)……120g
たまねぎ……1個
卵……8個
1.じゃがいもを大きめの賽の目に切り、固ゆでして水気を切っておく。
2.フライパンに油少量を熱し、チョリソの薄切りを炒める。油が出てきたところに、たまねぎの荒微塵切りを加え、透明に柔らかくなるまで炒める。油分はフライパンに残すようにしながら、ボウルにあけて荒熱を冷ましておく。
3.別ボウルに卵を溶きほぐし、塩胡椒する。1のじゃがいも、2のチョリソとたまねぎを加えて混ぜあわせる。
4.2のフライパンを中火で充分に熱する(油分が足りないようなら少々加える)。3を一気に流し、具が平均になるように表面をならす。
5.卵が固まって底面に焼き色がついたら、お皿を使ってひっくり返す。裏面にも焼き色をつける。

数年前にアルザスで買い求めた陶器の壷。最初は「ヌカ漬け容器」として買ったのだけれど、いつの間にか「じゃがいも入れ」に……。
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