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ヴァカンス・旅行
2007年9月25日
オーストリアを南に下り、イタリアへ入国。世界でいちばんフォトジェニックな街、ベネチアへ行ってきました!
フォトジェニックって言う表現は語弊がありますね。「写真うつりが良い」のではなく、被写体そのもの、降り注ぐ光が神がかり的なのだから。誰をも“にわかフォトグラファー”にさせてしまう街。それがベネチア!

海と空、そして人間が創り上げた街。この3つが融合した壮大な景色が広がってます。
世界中の数々の観光地の中でも、これほど写真熱狂者が多い街はないのではないかしらン? しかもコンパクトカメラではなく、一眼レフ所有率が高いのも特徴ですね。
すれ違う人々の40%(いやもっと?)くらいは一眼レフだったかも! これってすごい比率だナ、と思うのです。そう言えば、交換レンズのカタログなんかでもベネチアの風景ってよく使われているしなぁ、なんて思い出しました。

イタリアンマダムってやっぱり素敵な人多いですね。例えば船上でお見かけしたこちらのマダム(多分お歳は60代後半とお見受けました)、美しいオーラが漂ってきました。ボーダーTシャツもコーディネートひとつでこうまでエレガントに仕上がるのね。やっぱり靴って大事なんだなぁ。などなどお勉強になりましたです。
カメラといえば、忘れられないシーンがあります。数年前、フランスのとある片田舎な町(筆者注・バスクではありません!)に立ち寄ったときのこと。私たち日本人一行サマに向かって、八百屋のおじさんが話しかけてきたんです。
「オイラの(こう翻訳するのがピッタリなオジサンだった)日本人と中国人の見分け方を教えてあげようじゃないの。アンタ達みたいにカメラぶらさげてウロチョロしてんのが日本人! どうだ、大当たりだろう? しかしねぇ、野菜なんて撮って面白いかい?」

あのオジサンに言わせると、"ヘンな趣味"なんでしょうけど……。八百屋さんは好きな被写体です。

今年もパスタ料理を堪能してきました! それにしても乾燥パスタがさすがに安い(って当たり前?)。同じメーカー製品がフランス価格の半額以下。
カメラ持って旅行に出かけるたびに、オジサンの歯が抜けた大きな笑い顔を思い出してしまう……。彼の鋭いご指摘はご尤も! 特に、マルシェだとか食べ物がらみの風景に私たちがヨワい(確かにこういうものを撮影している他の国の人ってほとんどいない!)ことは認める。
でもカメラ大好き人間は日本人だけじゃなくって万国共通じゃないの!とベネチアに来ると、ちょっとホっと(?)してしまう私です。
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ヴァカンス・旅行
2007年9月21日
フランス人の夏のバカンスは平均1ヶ月間。同じヨーロッパでも、ドイツやオーストリアなどのゲルマン系のお国ではどれ位なのでしょう? だいたい3週間くらいなのではないかしらン?と、私は勝手に予想しているのですが。

湖畔に建つホテル。現オーナーは3代目というファミリー経営の宿。湖で泳いだり(冷たすぎて私はムリですが!)、遊覧船で街に散策しに行ったり、読書したりして過ごします。

宿でのお料理は、家庭的で材料がとても新鮮なところが気に入ってます。ゼリー好きなので、アスピック料理があると迷わず頼みます。前菜にいただいた「野菜のアスピック」、野菜たっぷりが嬉しかった一皿。

いかにもウィーン菓子的な「ベリーのトルテ」。ここのはココアスポンジ、イチゴ風味のクリーム、ミックスベリーのゼリー寄せの組み合わせでした。
宿泊先は常連のお客さんだらけで、毎年同じ顔ぶれに会うことが出来ます。しかも7月末に来ようとも8月初旬に来ようとも、8月中旬に来ようとも、毎年見かける人達ばかり! つまり、皆さん最低2~3週間は同じ宿にステイしているってことです。
2年前に初めて訪れたときは「あっ、新入りだ」というような顔をされましたが、3年連続やってきたのでようやく常連仲間(?)として認められたのか、何組かのお客さんと会話を交わすようになりました。子どもの頃から夏は毎年ここ、常連歴30年なんてお客さんもザラだそうです。

家族の一員であるワンちゃん達も勢ぞろい(犬好きとしては、いろいろな子を見ることが出来て楽しい限り)。他の子達はテーブルの下で家族と一緒に過ごしているのに、この子だけ厳しい家庭の子(?)なのか夕食中は繋がれたまま。家族から目を離さない様子がちょっと切なくって、こちらまでキューンとなってしまいました。
3度3度の食事を宿で取り、湖で泳いだり、読書したり、オシャベリしたり、のんびりボーっと過ごす長い時間。夏休みが決して子どもだけのものではなく、おとなのためにこそ用意された休息時間であることがよく分かる情景。
毎年ヨーロッパの人たちのバカンス風景を垣間見るるたびに、考えずにはいられません。仕事のこと、遊びのこと、時間とお金の使い道のこと、突き詰めれば人生の時間割のこと、そして日本の休暇システムのことを。
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2007年9月14日
バイヨンヌを出発して3日目、『オーストリア』に入国しました。『オーストラリア』
ではありません、念のため!
と思わず念を押してしまうのは、昨年秋のあのニュースを思い出したから。在日オーストリア大使館が「日本語表記を『オーストリア』から『オーストリー』」に変更します」という苦渋(?)の決断発表をしてましたよね。

恒例、ザルツカマーグード地方にステイしました。4年前にウィーンからの帰り道にたまたま通りかかってその美しさと環境の良さに惚れこんで以来、毎年訪れている地方です。
この国に対して並々ならぬ恋心を抱いてる私にとっては、衝撃のニュースだった! 墺太利を豪州と混同しちゃう人がたくさんいるとは……。パソコン画面の前で「ウソでしょう……」と呟いてしまったほど。
「日本ではヨーロッパに位置するオーストリアと、南半球に位置するオーストラリアが混同され続けている」のが大使館の発表理由。オーストラリアでのワーホリビザ申請のために、オーストリア大使館に出向いてしまう人が後を絶たないんでしょうね……。不幸なことにどちらの大使館も麻布十番に立地しているそうだから、無知ではなく単に見間違えや聞き間違えっていうケースも多いのでしょうけど。

黄色い壁と緑の蔦の色が鮮やか!

大好きなオーストリアの朝ごはん。パン、乳製品、野菜と果物、そして甘さ控えめな焼き菓子……どれも本当においしくって朝が楽しみになります。
結局は元の名称「オーストリア」をキープすることで一件落着したそうです。それにしてもこの話を聞いて、日本在住のオーストリア人の方々に同情の気持ちを抱いてしまったのは私だけではないはず?
「どこのお国?」と聞かれ、「オーストリアです」と答えた途端、オージーと勘違いされて辟易しておられるのではないかしらン……と。私もヨーロッパの片隅に住むイチ外国人として、自国を知らない人や全く違う文化圏と勘違いしてる人に遭遇する度に、寂しい気持ちに襲われるので。

街角のパン屋さん。窓際に置いてあるブレッツェルのおいしそうな焼き色に目が奪われました!
「食は文化なり」と考える私としては、この2か国の混同を回避するには「オーストリアのウィーン菓子」の人気が復活することなのではないかナ、と真剣に思ってます。
次回、“コンディトライ”のお菓子レポートです。お楽しみに。
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ヴァカンス・旅行
2007年9月04日
日本にお住まいのみなさん、残暑お疲れ様です! かたじけないのですが、こちらは今年はものすごい冷夏でした(このまま秋かと思うと、これはこれで寂しいものが)。長袖もたくさん詰め込んで、夏のヴァカンスへ行ってきました。

早朝出発した初日。見事な青空の下、空いてる道をスイスイ進んで快調でした。第1ゴールのブルゴーニュへ向かう道。
バシャバシャ撮りまくった写真を、ほぼ分類整理し終わったところ。というわけで、しばらくバスクの現実から遠く離れ、旅のレポートをお届けして参ります。もちろん一貫テーマは、「旅で出会った素敵なこと、おいしいもの」。出来るだけ涼しげな写真を掲載しますので、どうぞよろしくお付き合いのほどを……。
さて今年の夏、我が家の1大ニュースはコレ。遅ればせながら、遂にポータブルGPSを入手しました!

おかげで私の道案内下積み時代も終了。ルルル~♪です。ストレスフリーな旅を実感しました!
いわゆる方角道オンチなワタクシ、今まで夫のスパルタ教育にさんざん苦しめられてました(夫婦喧嘩の勃発場所はいつも旅の道中というテイタラク)。「地図が読めない女・代表」から「やっとこさ読める女」に認めてもらえたのか、ようやく卒業となりました。
多種多様な機種の中から、選んだのは「ミシュラン」。そう、あのタイヤメーカーであり地図・ガイドブック出版、レストランの格付けで有名なミシュラン社が開発したカーナビです。
一般的機能に加えて、ミシュランのグリーン・ガイド(観光情報)、レッド・ガイド(ホテル・レストラン情報)が丸ごと搭載されているのが素晴らしい! 当然、星つきレストランのデータやコメント評だってばっちり検索できます。

移動日2日目にステイしたリンダウ湖。1つの湖をドイツ、スイス、オーストリアの3ヶ国がぐるり取り囲んでいる、風光明媚な保養地です。ドイツ側に宿泊。
例えば見知らぬ土地を走っていて、突如「おいしいもの、食べたいね!」って思い付いた時も、速攻で検索してナビゲートしてもらえるわけ。旅&食べるの大好き人間にとっては、最高の助っ人といえましょう。
もちろんフランス全国津々浦々のみならず、ヨーロッパ近隣諸国のデータも全てカバー。今回のヴァカンスだけでも、フランス、ドイツ、オーストリア、イタリアの4ヶ国で活躍してくれました!

ついに目的地、ベネチア入り! ベネチアで唯一、車が入れるリド島へ。フェリーで入島します。

ベネチアは多くの豪華客船の寄航先。海上で何度も擦れ違いました。客船の中の人々にとっても、ベネチア寄航は旅のクライマックスのはず。客船の人とフェリーの人、そしてサンマルコ広場にいた人々も手を振って挨拶します。水の都ならではのロマン溢れる情景なのです。
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2007年7月24日
ブルゴーニュ旅行での「葡萄三昧」「ワイン三昧」な光景をお届けします。
まずは散歩がてら、街のワインショップをあちこち覗きました。ボーヌは、「犬も歩けば棒にあたる」ならぬ「犬も歩けばワインショップにあたる」街。ワインのみならず、種類豊富なワイングッズを眺めるのも楽しかったです。

ちょうど、泊まったホテルの隣りに、普段愛飲している『Bouchard Ainé&Fils』があったので見学してきました。壁に沿ってずらりと陳列されたワインのボトルが美しかった。
葡萄畑ツアーにも参加しました。ガイドさんが四輪駆動車ならではのコースを運転しながら、畑の中を案内してくれます。畑の場所、土の色の違いとワインの種類などの説明を一生懸命ヒアリングして、しばしお勉強。
途中ガイドさんがやおら車を止め、トランクからピクニックボックスを取り出しました。パテ・ド・カンパーニュと白ワインがふるまわれるという、心ニクいサービス! ブルゴーニュの葡萄畑のド真ん中でいただくブルゴーニュワインのお味は格別でした。

まだまだ葡萄の実は小さかったです。今年の天候による出来具合は予測不可能な段階とのこと。

葡萄畑の中に見える小さな村。まるで絵画の中のような風景でした。
そして今回のブルゴーニュ旅行中、私にとっていちばん勉強になったこと。それは、「プリムール」に立ち会えたこと!
プリムールとはいわゆる「ワインの先物投資」。ボトル詰めされる前の、まだ樽に入った状態の若いワインを試飲し、将来どれだけ大物熟年ワインに変身していくかを予想。5年、10年、そして15年……未来の完熟ぶりに夢を託しながら、前途有望なるワインを見つけ出して購入するシステム。
義父が恍惚とした表情で試飲に勤しんでいる様子、生産者の方と語りながら真剣に注文している様子は、とてもカッコよかった。あらためて、ワインとワイン文化、それにまつわる人々の情熱の果てしなさに触れた思いです。

市場に出たときの評価や価格に左右されずに、自分が目をつけたワインを早く安く仕入れておくことが出来るのがメリットです。いわば株投資のような感覚でワインを買うシステム。
「飲み頃は10年後か。その頃、自分はこの世にいないな。ってことは、この2人(私たちのこと……)に全部飲まれてしまうってことか。それでもまあいい、うまいワインを遺せたら本望というものだ」。
注文しながら義父が言ったこの台詞には、ちょっとグッときてしまった。未来のワインを考えて切なくなるなんて、寂しすぎる。義父にはうんと長生きして欲しい、そして今年彼が注文したブルゴーニュワインを本人がおいしく味わえる日が訪れますように。
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2007年7月20日
義両親からお誘いをいただき、一緒に旅行に行って参りました。行き先はブルゴーニュ。

ボーヌを拠点に、付近のいろいろな町や村を訪れました。ワイン畑に囲まれた美しい町、Meursaultムルソー。市庁舎の建物にも気品と貫禄が漂っている!
私のブルゴーニュ地方に対する気持ちは、日本でなら京都に対して抱く憧れの気持ちに似ています。高貴な地を訪れた時の高揚感みたいな気持ちです。ひたすら美しい葡萄畑、凛とした佇まいを残す町や村、そして口にする美食、咽喉を流れるワインの豊かさ。何度訪れても、その奥の深さは溜息モノです。
言わずもがな、旅の目的の半分はワイン。そもそも義両親の旅の目的は、昨年注文しておいたワインの引き取りでした。あらためて義両親のワインへの情熱、買いっぷりを目の当たりに出来たのも、楽しかったです。次回、その模様を詳しくお届けします!

ワインショップのウィンドーを飾る銘柄、お値段チェックに余念がない3名。その間、ひとりウロウロと写真撮影に余念がない私。
さて、旅に小さなアクシデントは付き物。今回も起こってしまいました。ホテルのクローゼットにしまっておいた服に、真っ赤な染みが……(血の色にそっくりだったのでギョッとしました)!
家具から染料が染み出ていたという、おそろしいハプニングでした。もちろん泣き寝入りするほどヤワな性質ではありませんので、フロントに駆けこみました。真っ赤に染まった衣類を抱えて!
全部クリーニングしてもらい染みは消えて、事無きを得ました。しかし案の定、謝罪のコトバは一切なく、「当ホテルは先日内装チェンジをしたばかりで、あの家具は新品でして……」と家具の説明でお終い。うーん、これぞフランス文化フランス気質だワと改めて痛感した次第。
というわけで今回の旅の格言はこちら。「フランス旅行、自分の身は自分で守ろう。ホテルの箪笥、使う前にタオルを敷こう」。みなさんも気をつけてくださいね。

パン屋さんもブルゴーニュらしい素敵な佇まい。
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2007年5月29日
週末ふらりと旅に出かけました。
春から初夏にかけては、小さな旅をするには最適な季節。夏ほど道も町も混んでないし、日は充分に長くなっているので時間をたっぷりと使うことが出来るから。思いのほか満足度の高い旅行が出来ます。
バスクから車で約2時間。向かったのはピレネーの山麓。そこには晩春の美しさが溢れていました。澄み渡った空気、青い空、牧草の中に咲きほころぶ野花。そして、山の麓の小さな村々の素朴さといったら……! バスクとはまた違う温かさがあり、心が洗われる景色が広がっています。胸がキューっとなるような、ちょっと懐かしいような(私はここに来ると信州を思い出します)田舎風景に目が奪われました。

車窓から。雪をかぶったピレネー山脈を仰ぎながら牧草地帯が広がっています。こんな景色の中で育っているんですもの、おいしい乳製品が出来るワケです!

翌日、昼食をとった村にて。ひっそり静まり返った中で鳥の鳴き声だけがけたたましく鳴り響いていました。
さて、今回の旅のちょっとした(いや、結構ビッグな)出来事。それは、予約した宿の食事が見事にハズレだったこと! ミシュランで好評価されていただけに、そして夕食の時間こそが旅の最大のお楽しみであるだけに、ショックだった(添付用紙でコメントレターを書きたい気分)。まあ、たくさん旅行してればこういうことも時々あります。
そしてこんな時、我が夫のポリシーは何かと言いますと……「チーズで復讐」。「田舎のレストランはローカルのチーズ農家と密接だから、逸品を置いてる確率が高い。チーズを食べれば、経済的にも満足度的にも元が取れる」というのがその論調。
果たして彼の思惑通り、出てきたチーズボードの品々はそれまでの鬱憤を晴らしてくれる品質とセレクションでした。そしてまるで仇討ちのように食べ、ご満悦といった表情……。
中でも近くの村で作られているという『Bethmale(ベットマール)』なる名のチーズが印象深い味わいでした。ピレネー山麓で育った牛乳チーズは、辺りの雄大な景色さながらの山の味。
ホテルの人から農家の場所を教えてもらい、朝イチで出向いて同じチーズを入手しました(こういうことはマメ)! ここまですればもうあのホテルへの恨みは帳消しかナ、という感じです。

見知らぬ土地のマルシェに立ち寄るのはとても楽しい。野菜や果物も、土地によって微妙に表情やラインアップが違うのがよく分かります。朝日を浴びてキラキラ輝くハチミツ。バスクより種類が豊富です!
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2007年4月03日
ドイツの旅ごはん、こぐれさんの『ごはん日記』方式を拝借してのレポートです!
朝ごはん

ドイツパンとバター、フルーツとヨーグルト。そして、つるりと軽ろかやで美味しいハムが数種。大好物なので、これがあると朝からかなりの肉食人間になるのがちょっと困る。そういえば以前フランスの朝ごはんの席で、ドイツの方が「あのー、ハムはないんですか?」と聞いてお店の人に鼻で笑われてしまった場面を目撃したことあり。ものすごーく寂しそうで、同情しました。
昼ごはん

ライン河沿いの小さな町の食堂にふらりと入ってみる。地元のオジサン達が新聞読みながらタムロしてるような店で、ひと目見て「美味そう」と思った。トマトのクリームスープ、豚ヒレとキノコの煮込みのシュペッツリ添え。写真は、3分の1ほど食べ終わった頃の分量! とっても美味しかったのだけど、あまりのドイツ的ポーションにはさすがに降参。
晩ごはん

泊まった宿『Deidesheimer Hof』のレストランにて。壁一面が美術館のように、ワインの展示でコーディネートされている空間。星つきレストランというだけあって、まさにドイツ料理とフランス料理の融合でありました。オードブルにはワサビを使ったものなど、日本料理の影響もチラホラ。
ちなみにこちらのホテル・レストランのシェフは著名人、中でも特に政治家の方々と交流を持つ方のようで、店の入り口には各界著名人のご来店時の写真がたくさん貼ってました。中でも一際目を引いたのはサッチャー氏、ゴルバチョフ氏、そしてエリツィン氏との額入り写真。
エリツィン氏がいかにも酔っ払い顔の満面笑顔で写っている写真を見つけたとき、私は歓喜してしまった! なぜなら、この旅行の読書本に持参していたのは米原万里氏の『ロシアは今日も荒れ模様』。笑ってしまうようなエリツィン氏の酒豪伝・武勇伝(?)話を読み、多いに楽しませてもらったばかりだったから。
ドイツのこの小さな町でも、彼はウォトカをしこたま飲んだのだろうか。そしてドイツワインを何本空けたのだろう。なんてことを想像して、ニヤニヤしてしまった私です。
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ヴァカンス・旅行
2007年3月30日
ドイツご在住の方に朗報。もちろん我々にとっても、ものすごい朗報! 数ヶ月前から、ドイツはフランクフルト~ビアリッツ直行便が運行してます。(備考:フランクフルト郊外ハーン空港)
今までドイツ旅行となると、陸路で遥々1000km以上の旅をするか(私はこれを“ラリー”と呼んでます)、パリ乗り換えの空路で行くかの選択でした。直行便だと本当に早くてラクで、“どこでもドア”みたい。お昼前にバイヨンヌ自宅を出発して、午後にはフランクフルト郊外の畑エリアに到着。レンタカーを走らせて、夕方時刻にハイデルベルグ城を散策。なーんてことが出来てしまうのです。
運行しているのは、ロンドン便と同じくRyan Air。他のエアラインでは有り得ないような、ヨーロッパの地方空港(または郊外空港)間のシブい路線展開が多いのが支持する理由。小さな空港だと、昨今の入念なセキュリティチェックの行列時間がぐっと短時間で済むのも、大きなメリットです。ドイツ便の次は、いつかビアリッツとイタリアの小都市が繋がるかも? 旅の野望は広がるばかりです。
今回の旅のテーマは、「春の葡萄畑」。ライン河岸辺に広がる葡萄畑、そしてフランクフルト南部の広大な葡萄畑の景色を堪能できました。

宿をとった町はワイン街道の中に位置していました。

ドイツの小さな町も、フランスのそれに負けず劣らず魅力的。すれ違う町の人が必ずニッコリ微笑んで挨拶してくれて、とっても感じが良くて素敵な町でした。絶対また訪れたい。
折りしも桜が満開でした。しかも山桜ではなく、八重桜の並木道が……! この旅行でまさかお花見まで楽しめるなんて想像していなかったので、本当に感激でした。葡萄畑と桜並木。初めて目にするこの異色な組み合わせ(フランスでは見たことない光景)は、何ともいえず美しかったです。

町の周りを取り囲むように広がっていた葡萄畑と桜並木。願ってもないようなウォーキングコースでした。
桜っていいな。日本からかけ離れた場所、日本とはかけ離れた風景の中でも桜は桜。桜を愛でる気持ちはずっと持っていたいと思います。
次回はもちろん、旅のごはんのレポートです。
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2007年2月27日
ベルリンで宿泊したホテルがとても面白かったので、ご紹介します。西ベルリンはクーダム通り101番地にある、ホテル『Ku'Damn 101』。ドイツ人の仕事関係の方が予約して下さったので、てっきり普通のビジネスホテルかと思っていました。しかし、タクシーから降り立った時、「エントランスはどこ?」と一瞬分からなくってとまどう……。よく見ると、建物の外壁にホテル名がさりげなく。
ロビーに一歩足を踏み入れてみると、「なるほど」と納得。ここは紛れもないデザインホテルでした。

ロビーのソファはうねりのあるデザインが特徴的。
オフィスビルみたいな無機質なエレベーターに乗り、客室へ。「ホテルじゃないみたい!」が第一印象。「ゲストルーム」的要素を全部取っ払った、「部屋」。置かれてる雑誌は、建築雑誌のみ。素っ気無さの中に個性がたっぷりと主張されてました。

テレビの上の電話に要注目。ホテルの電話でコードレスっていうのは初めて見たような気がする。そしてこのイス、座り心地は最高でした。
イス、ベッド、バスルームのシャワーヘッド、そしてベッドサイドテーブルの上のガラスのコップ……どれも吟味されたものであろう存在感。しばし観察するのに余念がなかった私であります。夫や他のフランス殿方たちは、「こういうミニマル系はあまり趣味じゃないナ」なんて言っておりましたが。好き嫌いが分かれるところではありますが、話題として語り合うことが出来るほどのスタイルが完成していることだけは確かです。
さて期待高まる、朝ごはん。朝食ビュッフェというと大抵、好き勝手にワンプレート盛りするから、ゴチャっとしたお皿が出来上がったりしますよね? でも、このホテルの美学からすると、そんなのは許せないのかも。
なぜなら、ここでは野菜・チーズ・ハム類が、日本の懐石風に美しく盛り付けられた小皿をチョイスする方式だったから。選んだ小皿をテーブルに並べると、整然と美しい。ちょっとした和風朝ごはんのようなスタイルが完成しました。

ダイニングルームのカラーコンセプトはグレーと白。使用されていたグレーと白のパン籠がとっても素敵だった!
そして、ここの紅茶がとても美味しかった。茶葉のセレクションは10種以上、ティポットに茶葉を入れ、お湯をコポコポ注いで自分で入れます。ティバッグってホテルも多いだけに、これはかなり嬉しかったです。このホテルのオーナーはコーヒーではなく紅茶党に違いない……!
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2007年2月23日
先週、ベルリンへ行って参りました。ベルリンと言えば、あの映画『グッバイ、レーニン!』を思い出す方もいらっしゃるのではないか、と。
少なくとも私にとっては、かなり印象に残る映画だったのです。あの映画がきっかけで未知なるベルリンへの興味が急上昇したと言っても過言ではないくらい。今回、昨年に引き続いて2度目のベルリン訪問でした。
ベルリンの魅力とは。単純に一言で言うと、得体の知れないパワーを感じる。そんな街であります。他のヨーロッパの街では、成熟しきったものを保守していく印象を受けますが、この街はどんどん変貌していく過程にいるのが見てとれる。東と西の根強いコントラストも、非常に感慨深いものがあります。
折りしも、旧東ドイツの元共産党本部の建物が解体工事中であったのが目に焼きつきました。まさに『グッバイ、レーニン!』を思い出せてくれるような光景。次回、訪れる時は此処に新たに何が建てられているのだろう……という思いに耽りながらしばし眺めてました。

大聖堂の横に、工事中の旧共産党本部ビル。この日はしんしんと雪が降る寒い日でした。
ところで今回の訪ベルリンは、夫の商用も兼ねていたのでビジネス・ディナーにも参加。フランス人3名、ドイツ人3名の場にお邪魔しました。共用語は英語。私は紅1点、おまけに日本人1名だからか、ちょうど独・仏の真中という微妙な位置に配置されたので、右に質問されたり(まあ無難の日本関係の話題とか)左に相槌をうったりで、忙しかった。しかし、なかなか面白いディナーでありました。フランス人とドイツ人それぞれ単独で接するよりも、気質の違いやら食事スタイルの違いがじっくりと見えた気がする!
はて、酒量はどちらが上なのか? という下賎な好奇心も持ち合わせていたワタシ。今回のメンバーでは、明らかにフランス人の飲みっぷりが上でした。ワインの種類豊富さがウリの1つというレストランだったせいもあり、ドイツワインの試飲会状態になったのですが、見ていて気持ち良くなるほどハイピッチで飲み明かしていくフランス勢。そのペースにかろうじて付いていこうと必死になってるドイツ勢、という図でありました。
例えそれがビジネスシーンであろうと、盛り上がれば際限なしに楽しむのが、ラテン気質のひとつの大きな特徴!仏3名はその後ホテルのバーに流れていきましたが、独3名(+私)はお誘いをビシッと断り、さっさと部屋に引き揚げました。彼らの顔には明らかに「明日は早いんだし、勘弁してヨ」と書いてあった……。守り姿勢を見せるドイツの方々に、かなりシンパシーを感じた夜でした。
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2007年2月20日
フランス国内旅行中、見かけると必ずカメラに納めておく被写体テーマがあります。それは、ある建造物。
まずは下の写真をご覧あれ。場所は我が家から200キロ圏内のフランスの田舎のとある村。いわゆる石造りの建造物。さて、何の建物の入り口かお分かりでしょうか?

ヒント1、旅行客にも馴染みの場所。ヒント2、扉の左下に小さな差込口。ヒント3、右上方に表札らしきものが掛っていて、Pで始る単語が。
これ、「Post(郵便局)」の建物なのです。
郵便局のシンボルカラーといえば、日本は赤。フランスでは黄色。遠くからでもパッと目につく原色によって、目立って分かりやすいのが郵便局のハズ。
が、時々こういう「既定外」カラーの郵便局に出くわします。看板の色が黄色でなく茶色やグレーの地味色を使っているケース。上の例みたいに、下手すると見落としそうな場合もあり。要は、郵便局がカメレオンの如く周囲の景観に同化した佇まいをしているわけです。逆に言うと、人が郵便局を見落としてしまったら、それは意図的に大成功ということ?

上の写真左下に写っている、郵便物集配の時間案内プレート。ビニールテープや手書きで、何度も何度も書き直しているところが可笑しい。「投函口は右下です」を言わんとする矢印まで。
フランスには、文化省によって保護指定された「歴史的建造物」が各地にあるわけですが、この制度の尊敬すべき点はその徹底ぶり。保護対象が建物そのものだけでなく、周囲数百メートル圏内にまで及んでいるのです。
いくらグレードの高いダイヤモンドだろうと、縁飾りに安っぽい貴金属を散らばめたらせっかくのダイヤモンドの価値が落ちてしまう。同じく、どんな歴史的価値がある建造物だろうと、周囲に不釣合いな建物や色使いがあったらツヤ消しですよね。周辺全体の景観も整えることによって、建造物の歴史的価値を守っていく。そういう考えに基づいているのだそうな。

皆さんもフランスの地方巡りをされるときには是非チェックの程を! 「この町にはあるかしらン?」と、ちょっとした宝探しの気分になります。もちろんバスク地方には数軒あり。
ちなみに、この郵便局の存在・意義ウンヌンを私に教えてくれたのは、夫の友人ニコラ氏。日本で言うところの郵政官僚である彼は、紛れもないフランス愛国者、フランス文化崇拝者、そして建築オタクなのです。
私が「茶色い郵便局について教えて」と言ったものだから、彼は大ハリキリ! 後日、仏文化省の役割、フランスの遺産・歴史的建造物の定義から始まり、既定外郵便局のエピソードなど、それはそれは詳しい報告書がメールされてきた……。
今回ご紹介した内容は、そのニコラ氏レポートを辞書と首っ引きになりながら翻訳し、ごく一部を抜粋したもの。歴史的建造物をダイヤモンドに例えるくだりを読んだときは、思わず「へぇ」と感心してしまいました(日本人男性なら、こういう表現はしないだろうなぁ……と)。
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2006年12月01日
いよいよ師走ですね。先週はパリにステイしてましたが、街は既にクリスマス・モードに突入していました。今年も頭の痛いプレゼント選びの季節が……と焦燥感に駆られてしまいます。これに比べると、地方の商戦ペースはもうちょっと緩め。とは言え、バイヨンヌでもそろそろクリスマス・マーケットの準備が始ってます。
さて、あれこれ他の話題を取り上げてるうちにアップするのが遅れましたが、秋のドライブ旅行の模様を少々お届けします。日本からのゲストと共に、ガスコーニュ地方を訪れました。バイヨンヌから2時間少々のドライブで到着です。

秋の旅行は朝の景色が素晴らしい。朝もやの中に浮かんで見える町の風景に目を奪われました。
バスクの赤と緑色の景色から一転して、しっとり落着いたハチミツ色の石畳が美しい村々。同じフランス南西部はアキテーヌ地方でも、それぞれのエリアが自然豊かで特色が際立っているので、ご近所への小旅行とは思えないほど遠くに来た気分を味わうことが出来ます。

途中立ち寄ったコンドンの古い町並。コンドンの綴りはCondom……ひょっとしてアレのオリジンの町なの?と思って調べてみると、英語圏(人名説)・仏語圏(地名説)と見解が分かれてるらしい。
出発前に地元の図書館で「ガスコーニュ地方」のガイドブックを借りてきました。夕食前の時間、ホテルのベッドにごろんと横になりながら捲ってみると……巻頭を大きく飾っている強烈な写真に目が釘付け。農家の人が得意満面でガチョウの頭をぐいと後ろに反らし、くちばしの中に三角ジョウロのようなものを突っ込んで餌を与えている、かの悪評高き(?)フォアグラ育成風景というやつです。ガスコーニュは、ガチョウ・鴨ともにフォアグラ文化豊かなエリアなのであります。中のフォアグラ紹介ページにも、スゴい写真が何枚もありました。
食事前に見なきゃよかった、と一瞬後悔。こういう写真を見た直後に、「フォアグラ尽くし」なメニューを目の当たりにすると、こんな私でも複雑な心境になるもんです。しかし、しっかり頂いてきました(言い訳するようですが、フォアグラなしのメニューを見つけるのはほとんど無理)。ちなみにわたくし特にアンチ・フォアグラ派という訳ではないですが、フォアグラを食すのは旅先とよそのお宅で出された時のみに限定してます。
次回、ガスコーニュで出会ったお酒とお菓子をご紹介します。

ガスコーニュの葡萄畑。香り豊かなオー・ド・ヴィの名産地です。
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2006年11月07日
秋って、夏とはまた違った旅情緒そそられる季節ですね。しっとりした場所に行きたくなると言いますか……。私の場合、「そうだ、京都行こう」ならぬ「そうだ、ロンドン行こう」気分がムクムク盛り上がり、ロンドン行ってきました。
ロンドン、いいですねー。20代の頃はあまり魅かれなかったのですが、最近は行けば行くほどこの街を好きになっていく気がする。今自分が住んでるフランスの田舎っていう環境も多いに影響しているのかもしれない。旅先の印象っていうのも、自分の身の置き所や年齢につれて随分変化するものだなって思います。

キャブからの車窓。ロンドンのタクシーの乗り心地は世界一ですね。わざわざ乗りたくなります。
小さな地方空港風情ただようビアリッツ空港ですが、ロンドン直行便が出ています。私が心密かに応援している航空会社Ryan Air。近々、ビアリッツーフランクフルト便も開通する予定だし、ライアンさまの開拓精神には要注目。おかげでバスクがどんどんヨーロッパ各地と結ばれそうな予感がします。
ロンドンは既に秋冬ファッション真っ盛りでした。印象的だったのは、帰りのロンドンービアリッツ便。乗客の8割方はイギリス人。というのもバスクに別荘を所有して週末を過ごしに来るイギリス人は結構多いんです。当然裕福そうな人達が多いし、コートにブーツ姿がばっちり決まっている人もたくさん。素敵だけど、あの恰好でバスクを闊歩するのかしら……と余計なお世話なことを思っていたのですが、空港に着いて納得しました。荷物待ちの間にお化粧室に入り、素敵な夏服にチェンジしてきた人を多数目撃! 余裕あるなぁ、と感心しました。

初公開? ビアリッツ空港。ロンドン便はヴァカンスの人が大半だから、雰囲気が高揚してます。なんとランディングの際には、機内で拍手喝采が沸きあがった程(エアフランスでは有り得ない現象!)
さて、ロンドンでは紅茶紅茶紅茶……ホテルの部屋に紅茶の香りが充満するほど買い込んできました。フランスの紅茶には馴染めず、結局自分の好きな紅茶はイギリス紅茶なんだって悟った私です。この冬、開けたての香り高い紅茶をお菓子にも取り入れてみようと思います。
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グリュイエール村で食べたラクレットとクリーム・デザート
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ヴァカンス・旅行
2006年10月06日
ヴァカンスも残すところ帰途につくのみ。後ろ髪を引かれる思いでザルツブルグを後にし、オーストリアとドイツを横切り、スイスに入国しました。旅籠町に選んだのは、Gruyèreグリュイエール。そう、あのグリュイエール・チーズのグリュイエールへ行ってきました。

ホテルの窓から望むグリュイエールの景色。8月とは思えないほど、空気がひんやり。夜に散歩しようと思ったけど、セーター1枚では凍えてしまいそうだった。
豊かな緑、なだらかな山、そして赤い屋根の家々……。ん? パッと見、バスクの景色とちょっと似てるような。でも目を慣らしてからじーっと見直すと、明らかに違うんですね。まずは緑の色。グリュイエールの緑は冴え冴えとして目に眩しい。これに比べると、バスクの緑はこっくり深い色してます。そして、広がる大地にゆっくり動いている動物たち。バスクは圧倒的に羊さんの国ですが、グリュイエールは当然、牛さんだらけでした。
夕食は「Raclette(ラクレット)」をチョイス。「溶けた」(過去形)チーズ・フォンデュよりも、「溶けたばかり」(現在完了形)のラクレットが私は好き! ドンと塊チーズが運ばれ、器具の台の上にのせられます。熱によってジワジワ溶けはじめた表面を木べらでザッと拭い取って、めいめい皿へ。茹でたジャガイモ、ハム、きゅうりや小玉ねぎのピクルスと供にいただきます。

伝統的には、焚き火の前で溶かして食べるものだったそうな。きっともっともっと美味かっただろうな、と想像。今の時代は、電気プラグを繋げるだけ……。
単純明快にして、後を引くおいしさ! とろりと溶けた部分もいいけど、端のお焦げ部分も捨てがたい。1つの塊を分かち合って食べる感覚も、お鍋感覚で楽しい。箸、ではなく木べらがどんどん進む味です。「チーズはおいしいし体に良い。でも太るのよね、これが」と、普段は極力控えてる身なので、余計においしく感じてしまう。でも、これでは普段の我慢が帳消しですよね……。

デザートの「グリュイエールの生クリーム」。日本のお風呂桶ミニチュアみたいな容器に入ってきた。黄色ががった色のとっても濃厚なお味で酸味もかすかに感じる。この日の乳脂肪摂取量、ハンパないかも。
こぐれさんが「ごはん日記」の欧州旅行編で「日本食を恋しいとは思わなかったけど、帰国した途端むやみに食べたくなる」と書かれてましたが、私も全く同感です。旅先では日本食のことは完全に忘れてました。
なのに家に帰った途端、付き物が落ちたかのように和食を欲してしまうのは何故? こうして数々の食べ物写真を眺めていても、「連日よくもまあ……」と自分でも呆れてしまう。帰宅してしばらくのあいだ、日本食のおいしさを噛み締めたことは言うまでもありません!
これにてヴァカンス報告2006、お終いです。読んで下さった方、コメントくださった方、ありがとうございました。次回から今まで通りのバスク時間に戻ります。
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ヴァカンス・旅行
2006年10月03日
こちらに来てから何回着物を着たかしらン……? もはやイチイチ数えてないけど、年に3回くらいのペースでしょうか。ちなみに日本にいた頃は、成人式と卒業式そしてお正月にちょっと着たぐらい。日本を離れたからこそ、着物を着ることに目覚めた私です。
「ヨーロッパ女性のドレス姿には太刀打ちできんワ、着物でも着よっと」。悟りの境地に達したのが着始めたきっかけ。スタートは意外とネガティブ・シンキングです。着始めてみると、想像を遥かに超えたポジティブ効果に驚く!

日本でまとめ買いしておいた100円ショップの「着物ケース」は優れもの。旅先への着物移動には欠かせません。
気恥ずかしくなるほど賛辞のお言葉をいただけるし、とにかく目立つのでイヤでも注目されます。洋服を着ていたらこんなこと絶対にありえない……。そうそう、「日本人ですか? 中国人ですか?」という不躾な質問や視線を受けなくて済むのも大きなメリット。「私は日本人ですっ」と宣言して歩いてるようなものですから。
そしてこれが一番スゴい効果って思うんですが、気後れせずに堂々と振舞えるようになる。背筋がシャンとする気分っていいますか。衣装って、外見だけでなくマインドをもコントロールするのねー、とつくづく思います。
日本と違って「お直しおばさん、ジロジロ評価おばさん」に遭遇しないのも、気軽に着られる要因でしょうか。いたとしても外国なら意外にへっちゃらですし。もちろん、出来るだけ綺麗に着たいと思ってるしそのための努力は怠らないつもり……。

祖母の遺品の「携帯衣紋掛け」や風呂敷各種を愛用。よく考えてみると、祖母の世代は旅先で着物を着るってことが日常茶飯事だったわけですよね。帯、下着類、小物類を運ぶのには、夫のアタッシュケースを拝借。きっちりコンパクトに運べます。
ただし、然るべき正装感のある場所、「キモノ」を知ってる文化教養クラスの人達の場でないと、エキゾチックさがアダになったり、ただの見世物になるので要注意です。ひどい場合、サムライの服(!)、はたまたパジャマの一種(!)と勘違いしてる人もいるのが悲しい現実。以前、夫の反対を押し切ってフランスの田舎のレストラン(いちおう3星)へ着物で出かけてみたら、悪目立ちして居心地悪かったです。日本の田舎の料亭へヨーロッパの民族衣装で出かけてしまったガイジンさん、というさむい図を想像してくださいまし。
以来、「田舎では着ない」がポリシー。ただし結婚式やお祝いの席では時々着ます。数年前にドイツの小さな町で行われた結婚式に出席しました。会場までの道のりを歩いていると、前からやってきた少年3人組がものすごい驚き顔で私を眺め、「いっせいのセイ」で3人揃って深々とお辞儀の挨拶をしてくれました。私もびっくりしたけど、可笑しかったです。
海外でキモノを着始めると、こういう楽しいエピソードに事欠かなくなります。日本人であること、日本文化のこと、そして外国の人にどう思われているかってこと。いろんな小さなことに気がつきます。

和装バッグってチョットね……。というわけで、ヴェネチアで絹の織物バッグを見つけてきました。帯締め感覚で各色揃えたくなる!
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着物写真公開。モーツァルト・イヤーのオペラ観劇へ!
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ヴァカンス・旅行
2006年9月29日
着物を着てオペラへ行く。この高揚感をなんと例えたらいいのでしょう……。目下のところ、これほど私にアドレナリンを放出させるイベントは他にない!裕に2時間はかかってしまう、着付け準備のプレッシャー。ようやくひと仕事終えた安堵感に酔いながら、素晴らしき音楽の世界に没頭。そして胸の締め付けに耐えながらもうひと踏ん張りして、ディナーへ。部屋に戻ったときのお疲れ度も相当なんですが、この緊張感クセになります!

悩んだ末、琉球紅型を着用。夏ってことで。母から譲ってもらった着物の中で一番気に入ってる一着。着付けレベルは……目をつむってくださいまし。
夏のザルツブルグといえばザルツブルグ音楽祭。ザルツブルグといえばモーツァルト生誕地。そして今年2006年といえばモーツァルト生誕250周年を祝うモーツァルト・イヤー。とりわけザルツブルグでは連日連夜モーツァルト作品が上演され、街はモーツァルト一色の華やかさでした。日本人の方もたくさん見かけました。
オペラ、とても素晴らしかったです。私なんかが今更語るのもナンですが、モーツァルトの音楽は偉大すぎます。彼よりも後世に生まれて良かった!って思いますね。
耳の保養と合わせて、目の保養もたっぷりさせてもらった夜でした。キョロキョロと周りの正装ウォッチングにも余念がなかった私。色とりどりのイヴニングドレスの豪華さ、ヴァンドーム広場のショーウィンドーに飾られてるような首飾り(あえてネックレスとは呼ばない)のボリュームに驚く。それを、上背もしっかりあるゲルマン美女達が身につけた迫力満点の美しさといったら……。どうあがいたって徒労に終わるのは分かってるんで、私はこういう場では和服派です。

劇場の上階から。華やか!

ホテルのレストランへ移動。溢れ返るおハイソムード。
昨年こちらで着物写真を載せたところ、友人知人とブログ読者の方々(海外に縁のある方中心)から少なからぬ反応を頂きました。その中のおひとりはカフェグローブのアオキ・ヨウコさん。その後、彼女はエイっとご自分で着物を買われたらしい(お披露目しましたか?)こういう話を聞くと、お仲間が増えたみたいで嬉しくなってしまう。海外で(もちろん日本でも)勇気を出して着物を着よう!
で、次回のテーマは「外国で着物を着る」。私なりの心得などを書くつもりです。もはや「バスク」「砂糖壷」からは逸脱したテーマですね、スミマセン(ぼちぼち軌道修正していきます)!
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ヴァカンス・旅行
2006年9月26日
ウィーン菓子っていうと、皆さんどんなイメージを持たれるでしょう? クラシカルでものすごーく甘そうなお菓子、正統派すぎて時代遅れなお菓子を想像される方が多いのでは。そもそも「ザッハ・トルテ」のイメージが強烈すぎるのよね……。かく言う私がまさにそんな偏見もってました。3年前初めてオーストリアを訪れるまでは。
旅をすると「百聞一見に如かず」ってことがたくさんありますよね。それが旅の醍醐味のひとつだと思うのですが。初めてウィーン菓子を実体験した時ほど、この諺を戒めとして感じたことはなかったです。

丸型やトイ型をカットしたものが多い。これが少々、野暮ったくて甘ったるいお菓子に見える一因なのかも……でも口にすると、びっくりするくらい軽やかなものが多い。去年苦労したので、本で予習してドイツ語菓子名をインプットしていきました。注文がぐっとラクになるし、お店の人も親切にしてくれます。
当然、フランスのお菓子と全く違います。甘さレベル、素材、おいしさのポイント、そしてスタイル、全ての面において。違うのだから、どっちがおいしいと判定を下すのは理に適っていないって思う。ただ1つ言えるのは、フランスのお菓子はいろんな刺激を与えてくれて、好奇心・探究心を満足させてくれる存在。それに対し、ウィーン菓子は自分の味覚ストライクゾーンにビシっと入ってくる存在、伝統や格式の深みを教えてくれる存在です。

バート・イシュルにある老舗コンディトライ「ツァウナー」。お茶の時間はもちろん、朝も夜もかなりの混み具合のティールーム。地元のご婦人方がそれはそれはおいしそうにケーキ(1人平均2個)を楽しんでました。ウィーン菓子とともにある暮らし、素敵。

私が愛してやまないトプフェン(オーストリアのフレッシュチーズ)を使ったチーズケーキ。軽やかでみずみずしく、絶妙な上品さ。自分にとってのチーズケーキの理想形の味はコレだ!と確信。
ウィーン菓子がもたらした一番の収穫は、「自分にとってのおいしい」をはっきり認識できたこと、その理由を確認できたこと。フランス菓子の中で自分が共感できない部分、それがウィーン菓子を食べることによってクリアになります。
私のお菓子の恩師もこの夏、オーストリアのお菓子探訪旅行にいかれました。ほんとは現地で合流したかったのですが、1週間のズレでお会いできず……残念。ウィーン菓子をいただきながらのお菓子談義、いつか実現させたいものです。

明日は出発という晩、名残惜しくてツァウナーのカフェにてトドメの食事を。スープと肉料理をしっかり食べた後、デザート1点お菓子3点を注文。フランスでこんなことしたら病気になりそうですが、ウィーン菓子なら楽勝。
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ヴァカンス・旅行
2006年9月22日
長らくお届けしてますヴァカンス報告、オーストリア編です。
欧州を車で旅していて何が楽しいって「国境超え」の瞬間ですね。ましてイタリアみたいな典型的なラテン国から、ゲルマンなオーストリアへ入った途端の雰囲気の変貌と言ったら! ラテンムードが一気に消え去り、辺りの空気がゲルマン色に染まっていくのを感じます。民族って不思議だ……と思わずにはいられない。

イタリアから移動中に立ち寄った村で見つけた小さな食堂で。マスがとても新鮮。そしてオーストリアのビールはおいしい!
ゲルマンの匂いを一番強く感じるのは、規律感と清潔感において。「世界1きれい好きな国」という形容はドイツに与えられているようですが、オーストリアも同レベル、いや私個人的にはドイツ以上かもって思ってます。あの整理整頓ぶり、清潔ぶりはハンパありませんもの。ホテル、レストラン、スーパー、小売店……いつも誰かしらがキュッキュッと拭き掃除をしている現場を目撃しました。やらずにはいられないからやってます、という感じ。根っからのキレイ好きなんでしょうね。
清潔は美徳だな、って思いました。見習うべき点、自己反省した点かなり多いです。掃除機がけの時間を減らしてでも、拭き掃除をきちんとやらなきゃ……。何を隠そう、ヴァカンスから自宅に戻ったら清潔レベルの低さに腹が立ち(これがホテルだったら許せン、と思った)、拭き掃除がんばりました。

ヴォルフガング湖のエメラルド色は、周辺の湖の中でもとびきり濃い。ホテルのウォーキングコースから望む湖。
去年に引き続き、ザルツカマーグート地方に滞在しました。ザルツブルグの東に広がる湖水地方です。エメラルドグリーンの湖群、山々、そして温泉・スパ。静かで美しい環境の中で、ただゆっくり静かに過ごしました。
「温泉は日本が一番でしょ」という頑固なポリシー(?)があったので、温泉には全く興味がなかった私ですが、実は時間もあり余っていたので試しに初入浴してきました。ビジター料金を払って入館。老若男女が水着姿でパチャパチャと遊んでいる様子は温泉と言うよりも市民プールといった風情です。
ン?何だこれ?とタダごとならぬ体の異変に気がついたのは、宿に戻って数時間ほど経ってから。じわじわと血行のスピードが加速し、血流がザァーっと押し流されてく感覚といいましょうか。体の芯から温まり、ふわふわと身軽になった気分でした。
「これに比べたら、日本の温泉はただのおフロだね」と笑う夫の台詞に少々ムッとはしたものの、自分のカラダもそうだそうだ!と同調していた気がする。とりあえず、1回の入浴でこれほど効果を実感したことは今だかつてありませんから。しかも数日間、効果が持続。気温が12℃足らずという凍える日もあったのですが、風邪をひくどころか夏の薄着でも凌げたほどです。
オーストリアにはなんと28箇所も温泉があるそうです。温泉巡りとウィーン菓子巡りを組み合わせた旅もいいかもな、などと不純な考えが頭をよぎりました(カラダにいいのか、悪いのか)。
ウィーン菓子、次回お届けします!

宿のダイニングルーム。雨の日の湖畔景色もなかなか素敵でした。

朝食に登場する日替わりお菓子は、朝の大きな楽しみ。去年からまだ1度も同じお菓子にお目にかかったことがないほどレパートリー豊富。オーストリアの風景さながら、上品で清楚なお菓子たち。
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ヴァカンス・旅行
2006年9月19日
自称「ガラス好き」です。洋の東西を問わず、クリスタルものからジャンクものまでまんべんなく。蚤の市などに出かけると自然と目はガラスものを探してるし、旅先がガラス生産地とあれば喜んで訪れます。
で、当然ヴェネチアと言ったらヴェネチアン・ガラスなわけでして、ムラノ島訪問は私の夏のお楽しみ行事です。ムラノは13世紀末、ヴェネチア共和国政府が職人と工房を本島から強制移動させたことがきっかけで生まれたという「ガラスの島」。運河沿いに工房、ギャラリー、ショップ群が軒を連ねていて、見応えは相当あります。

あざやかな音色を弾き出しそうなクリスタル・グラス。優雅なカットが素晴らしい。

ヴェネチアのお屋敷見学(覗き見)は最高に楽しい。建物、庭、パテオ、そしてヴェネチアンガラスの門灯……。物語の世界そのものです。
ホテルのコンシェルジュに手配してもらった水上タクシーで到着すると、まるで「葱をしょった鴨」を待ち構えるかのような工房ガイド兼セールスマンの男性が岸辺で控えてます。うーん、イタリア気分盛り上がってきたゾ!という瞬間ですね。学生時代にイタリア貧乏旅行をした頃は、こういう人に話し掛けられるのが恐怖だった。高いカメオ買わされたらどうしよう……とビクビクして。
今や若気の至りはすっかり消えうせ、楽しむ余裕すら出てくる。丁重な案内は有りがたく丁重に受け取って楽しんでます。今年知ったのですが、滞在ホテル名を聞いた上で客の懐具合を計り、案内時間、フロアや品物の格を変えてるカラクリだそうな。これを聞いてもっとイタリアが好きになりました。露骨なほどの分かりやすさが、かえって気持ちいい。
「買えそうな人、買いそうな人」に思われると、上階のオーダー品フロアへご案内となるわけですね。支払い能力は別として「気に入ったら借金してでも買いそうな人」に思われてしまったのか、バブル時代の日本人の買いっぷりが未だに記憶されているのか……。フランスの田舎家が1軒買えるようなお値段の品々までじっくり見学させてもらいました。
身の丈を考えながら、それでも清水の舞台を飛び降りる覚悟で(?)食器をオーダーしました。今ごろムラノの職人さんが私の為に一生懸命作ってくれてるのかしらと考えるとやっぱり嬉しい。予定通りならば来月頃届くはず。何をサーブしようかしら?と考えるのが楽しい、デザート用クープです。
そしてもう1点。きっかけは宿のバスルームに使われていたランプシェード。毎朝毎晩、この妖しくゆらめく明かりに照らされるうちにすっかり恋に落ちてしまったようです。何軒かの工房をハシゴしてそっくりな品を見つけてきました。

宿のバスルームの明かり。壁の色もピンクだから余計幻想的にうつります。部屋全体に光の鱗模様を作り出すランプシェード。

我が家のあの部屋にお泊まりになった方々へ! ようやく裸電球部屋から脱しました。これを機に、普段は物置部屋と化しているあの殺風景な部屋をどうにかしたい。
次回、ヴェネチアを離れオーストリアへ!
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ヴァカンス・旅行
2006年9月15日
フライパンの中にはたっぷりの黄金色ソース。この中に、クレープが一枚づつすべり込み、みるみるうちにソースを吸ってぽってりと膨らんでくる。焦げた砂糖とバター、そこにオレンジとコニャックのハーモニーが幾重にも重なった香り……。
ダイニングルーム全体がこの豊満な香りで満たされ、ほかのテーブルの人々の視線が一斉にこちらを向きました。まだ料理をお楽しみ中だった方にはちょっとハタ迷惑だったかも。でもとても羨ましそうな表情でこちらを凝視してきた人も多数いたことも付け加えておきましょう!

分量は全て目分量。何十年、何百回と作ってきたプロならではの勘。

しっとりおいしそうに焼きあがったクレープが運ばれ、期待が高まる。
砂糖をフライパンに入れた瞬間から最後の1枚がすべり込まされるまでの所要時間、約15分。固唾を飲んで見守った「シュゼット儀式」はうっとりするほど素晴らしく、最後まで飽きさせない楽しさ。そして何より、今まで食べた全てのクレープ・シュゼットをひれ伏させるおいしさでした。
しかしシュゼット儀式って、かなりエンターテインメント性があるものなんですね。照れずに堂々と魅せるためにはそれなりの熟練が必要そう。大好きなデザートなので自分でも作りますが、じゃあお客様に作ってる様子をお見せ出来るかっていうと恥ずかしくてダメです。ひとり台所にこもって黙々と作る方を選びます。

この宿の顔的存在の名物給仕長が作ってくれました。彼自身がとても楽しそうに作ってくれるところが最高。
もはやこういうテーブルでのエンターテインメントは時代遅れでかっこ悪いのか、または手間ひまがめんどくさて敬遠されるのか。残念ながらフランスのレストランでこの儀式に立ち会ったことは一度もありません。恥ずかしがらずに、めんどくさがらずに、もっとやってくれたらいいのに。ラテン濃度フランス人の1.4倍(私の勝手に弾き出した数字です)なイタリア人を見習って欲しいと思います。
次回、ヴェネチアと言ったらこれでしょう、な買物の話題です。

広げたクレープをソースの中で泳がせた後、器用にフォークで四つ折にしていく。

最後にコニャックを注ぎ、フランベ!な瞬間。
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ヴァカンス・旅行
2006年9月12日
日本のイタリアンっておいしい。これは失ってみて価値がしみじみと分かったことのひとつ。「イタリアンにしよっか?」と気軽に選択肢に入れていた頃が懐かしい……。今や私にとってイタリアンの外食は、日本帰省時と夏のヴァカンス中に限られたお楽しみ行事と化しています。
だから機会があると、よしっイタリアン満喫するゾっていう気合いが日本から直接おいでの方よりも凄まじいかもしれない。「今日は宿で」と言ってイタリアン、「きょうは外食しよう」と出かけてもイタリアン。パスタ、リゾット、魚のカルパッチョ、イタリアンデザート……夢見ていたものは全制覇した気がする。これで当分、イタリアン欠乏症にならなくて済む! 今はそんな気分です。
滞在中の食事はほとんど宿でとりました。船酔いしやすい→食後に船に乗る行為が恐怖、という情けない理由もひとつ。それに比べると、「水の都」の住人の方はさすがですね。船上で本や新聞を読んでる(これまたサマになってて恰好いい)日焼け肌のヴェネチア人たちを羨望のまなこで見つめておりました。
宿でのイタリアン、こぐれさんの「ごはん日記」方式を拝借してのご紹介です(一度やってみたかったんです、コレ)。あれ、デザートはないの?と思われた方へ。次回、じっくりお届けします!
petit déjeuner

カプチーノ、カトルカール、果物、ヨーグルト。毎朝飽きずにこれ。この宿のカトルカールは何故こんなに美味しいのだろう? イタリアのバターならではの風味のせい? 理由が解明できない幻の味。
déjeuner

小海老とルッコラのリゾット。ルッコラってこういう加熱調理にも使うのね!と発見。香りもしっかり残っていておいしい。
dîner
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