更新日:2009年4月07日

バスク地方の暮らしとお菓子のレシピ「バスクの砂糖壺」


バスク地方は、フランス南西部~スペイン北部に広がる緑と水のゆたかな土地。お菓子とおいしいものが大好きなマテスク里佐さんのオーブンからは、今日も甘くて香ばしいいい匂いが立ち上っています。里佐さんがバスクで出会い・学んだお菓子やお料理、そして人々の暮らしの様子について、レシピとともにお届けします。

文=マテスク里佐
   

「ペトリュス」を囲んだ春の食卓



   テーブルコーディネート、お料理、ワイン、そして食卓のメンバーや雰囲気。今となってはそのすべてが幻というか、遠い昔の記憶みたいに感じられる……。昨年の今頃の週末ランチの模様です。

   この日の前菜は確か、「ホウレン草の若葉のサラダ」。メインは、春の恒例メニュー「仔羊のロティ」。デザートは「ガトー・オ・フロマージュ」でした。

   実はこのとき私は妊娠の最終章に突入していて、ウェスト110cm超! カラダの重さ、内臓が押しやられる感覚に常時苦しんでいました。「いくら家族行事といえど、もう勘弁してほしい……」とベル・ファミーユ(義理の家族)のご招待が恨めしかった、というのが本音。到着するまでは(厳密にいえば、ワインを見るまでは)!


春色の食器とクロス、アンティークのバカラ、そして「クリストフル」のカトラリー、一分の隙もないテーブルコーディネートがお見事! 食器セットは、19世紀半ば頃のアンティーク「ジアン」です。ジアンならではの丸みあるフォルム、コクのあるローズ色、1枚ずつ絵柄の違う葡萄モチーフ……義母の食器コレクションの中でも、とりわけ素敵なシリーズです。

   なんとこの日、食卓の上に置かれいてたボトルは伝説のヴィンテージ・ワイン「シャトー・ペトリュス」……。世界で最も有名で最も高値で取引されるボルドーワインのひとつであり、市場にはほとんど出回らないという。その存在価値はもはや「神話」レベルに達しているワインでございます!

   数年前にビアリッツで行われたワインオークションで、義父が競り落としたボトルです。もちろんその日のオークションの注目商品であり、最も白熱した一番でした。顔色ひとつ変えず、競合者たちには一瞥もくれず(バトルが進むにつれ、そわそわと落ち着きを失っている人も結構いる)、さらりとモノにした義父。このときほど、義父がカッコよく見えたことはない……。


テーブルの上で燦然と輝く、「シャトー・ペトリュス 1995」。


ケータリング料理をオーダーするという案もあったそうだけど、「家庭料理でもいいじゃない」ということで、いつもの仔羊ランチになったそうな。この日の主役はあくまでワイン、お料理は引き立て役でした。

   果たして、そのペトリュスのお味は……うーん、私ごときが筆舌するのは到底無理です。ソムリエやワイン執筆業の方なら、どんな表現をするのでしょう? ただ圧倒され、呆然唖然となってしまうお味。グラスを握り締めながら、かしこまってしまうようなワインでありました。

   と、ここまでお読みになって「あれ、アナタ妊娠中でなかったの?」と思われたかもしれませんね。そうです、この時ばかりは何の躊躇もなしにご相伴にあずかりました! もちろんそれまではきっちり禁酒の身でしたが。

   ペトリュスのお味と同じくらい強烈だったのが、お腹の中の子たちの反応です。私の脳内アドレナリンが大放出されたのか、お腹の子たちが尋常でない動き方をしました。妊娠中に唯一クチにしたアルコール、そして娘たちに微量摂取(?)させたアルコールはペトリュス! これは、わがお酒人生最大のメモリアルになりそうです。

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子連れフランス料理の心構え



   日本にはときどきある「子連れお断り」レストラン。フランスでは絶対にありません! 乳児だろうと幼児だろうと、どんなフォーマルなレストランへも堂々と同伴できます(子連れOKですか?という質問をしたら、逆に驚かれてしまうかも)。

   フランスは犬連れ外食がごく普通に許されてるお国。お隣りのテーブルの下をふと見ると、ワンちゃんがじっと佇んでいる。そんなシーンは当たり前の光景です。ワンちゃんが許されて、人の子が断られるハズはないのです。

   ただしワンちゃんも子どもも、お行儀よいことが大前提。連れて行く権利が保証されているからこそ、親の躾と管理能力が要求されます。


Bidartの一つ星レストラン、「Frères Ibarboure」にて。窓際のとても気持ち良い席を用意してもらいました。こんな風にベビーシートを椅子の上に置かせてもらいます。陽射しが強くなると窓外にパラソルを置いてくれたり、キメ細かな心遣いをしてもらい感激。おかげで娘たちもゴキゲンに過ごしてくれました。


バスクの夏の美味といったらコレ「マグロのカルパッチョ」。どこに行っても私が必ず頼む前菜です。ここの味付けはタプナードがポイント、そして豪華にトリュフつき!

   我が家が子連れ外ごはんをデビューしたのは、生後7週間のとき。以来、タイミングを計りながらちょくちょく出かけています。今のところ毎回とても大人しくしてくれるので有難い。母の息抜きに協力してくれる娘たちに感謝感謝なのであります(家に戻るとおもいっきりサービスして感謝の念!)

   予約時には必ず「乳児2人連れ」ということを伝えるようにしています。すると、あらかじめスペースに余裕があるテーブルと椅子、他のお客さんに迷惑でない場所、居心地の良いスペースを用意しておいてもらえます。


メインは「オマール海老のソテーとイカのリゾット」の一品を。ここのお店は、イカ、海老、カニ、ホタテ、といった甲殻類料理が絶品なのです。お肉料理よりも断然におすすめ!


迷った挙句、デザートに選んだのは「グランマルニエのパルフェ」。とってもおいしかったので、ぜひ真似して作ってみたい。って、いつのことになるやら……。

   大事なのは入店時間。開店時間にいちばん乗りする。またはぐっと遅くして他のお客さんがメインを食べているような時間に入店する。混雑のピークを外すと待ち時間がかなり短縮でき、フランス料理特有の長い食事にもハラハラしすぎることがありません。

   なんて今は余裕ぶってますが、「楽しめるのもそろそろ限界かナ」というのが正直なところ。あと半年も経てば、ハラハラ→イライラ→グッタリで食事を楽しむどころではなくなるかもしれない。只今、我が家の最大のミッションは常任ベビーシッターさんを探すことです!

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フランスの病院食、ご覧にいれます!



   カテゴリー「外で食べたおいしいもの」番外編。「フランスの病院食」です。ぱっと見、ヨーロッパ系エアラインの機内食を彷彿とさせる食事……、あれを薄味、油控えめにした感じを想像していただければよろしいかと(栄養学的には比較にならないのでしょうが)。

AM8 朝ごはん 
パンにカフェオレだけ、いわゆるフランスのプティ・デジュネ。卵や肉製品はもちろん、フルーツやヨーグルトなどもなし。管理入院中(双子妊娠の早産防止のため)はこれで充分だったけど、夜通し2人に授乳したカラダにとってはあまりにエネルギー・栄養素不足な朝食! 午前中はフラフラ……。


カフェオレ、オレンジジュース、クロワッサンとビスコット、バター&ジャム。ちなみにクロワッサンは日曜限定のご褒美(?)パン。他の曜日はフツーのバゲット。

PM12 お昼ごはん 
鴨、豚、仔牛、牛、鶏……ランチはほぼ毎日お肉料理。病院食生活をしていると、フレッシュのものに飢えます。サラダが異様においしく感じました。


トマトサラダと鴨のパルマンティエ、バゲット、フロマージュ。デザートにレモンのタルトとヨーグルト。

PM4 おやつ ヨーグルト3~4個、サブレ
「カルシウムは大量の乳製品で摂取しなさいね」というプログラム。毎日かなり大量のヨーグルト、フロマージュを食べていた。

PM7 夜ごはん
日替わり野菜のポタージュ、冷凍白身魚のムニエルと蒸し野菜、バゲット、キャラメルプリン。
ムニエルのあまりのマズさに、思わずシャッターを押す気が萎えてしまい(!)フォトなし。


果物といえばバナナとリンゴばっかりだったので、夫に季節のフルーツを差し入れしてもらってました。病室の外は修道院の庭、しかもちょうどハーブガーデンの目の前。夕食時になるとシスターの人がハーブを摘んでいる様子を眺めるのが、密かな日課(単なる覗き?)だった日々。

   2日目あたりまでは、好奇心も手伝ってパクパク食べてました。でもこれが1週間、2週間、そして1ヶ月近くにもなると、“病院食ブルー”に。担当医師が週末1日だけ帰宅許可を与えてくれたときは、飛び上がらんばかりの喜びようでした。

   ところが! いざ出産を終えると、毎食ぺろりと(と言うよりガツガツという方が相応しい)完食するのには我ながら呆れてしまいました。退院時のアンケートの食事欄に、「量が少なすぎる」とコメントする始末。ほんと身勝手なもんです。それだけ出産・育児というシゴトは、カラダそして甘ったれ精神に変化をもたらしたってことかも……。

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接待ディナーの定番といえば



   「a la plancha(ア・ラ・プランチャ)」はスペインの「鉄板焼き」。鉄板の上で魚介類をジュージュー焼き、荒塩とハーブでシンプルに食す。これぞ新鮮な魚介をいちばん簡単にいちばんおいしくいただく料理法です。

   ここフランス・バスクでも、まるで自国料理文化であるかのように親しまれている魚介の食べ方。魚料理レストランにいけば、ア・ラ・プランチャがメニューの主流を占めています。旬の魚いろいろに、ホタテや海老やイカ……。素材の味をストレートに味わうことが出来るし、表面の香ばしい焼け具合と香りに食欲がそそられます。

   ソースなどで余計な味付けがされていない点こそ、ア・ラ・プランチャの美点。つまり好みや文化を問わずに万人向けなところですね。その証拠に、外国の人のアテンドディナーに重宝するのは高級なフランス料理などではなく、こういうシンプルな料理を出してくれるレストランだったりします。


サーディンのア・ラ・プランチャ。キュッとレモンを絞って、酒の肴風な前菜に。

   夫の仕事関係で、アラブやアフリカからの方々をアテンドする機会も結構あるのですが(先月はリビアからの方々でした)、とにかく気を使うのは食事。イスラム圏の方々にアルコール、豚肉、血抜きされていないお肉がご法度なのはご存知の通り。必然、フランス料理やバスク料理にお連れすることは始めから避けてます。

   大抵3~4日間アテンドするので、連夜のディナーのお店選びは結構大変! そこでとりあえず真っ先に候補に上げるのは、ア・ラ・プランチャの魚料理。味付けは塩だけなのだから、「ひょっとしてソースにアルコールが含まれている?」なんて心配も無用。魚介類の英語名さえマスターしておけばメニュー説明も簡単なので、接待する側の我々にとってもラクなことこの上なしなのです。


ニンニクの程よい香りづけがおいしいスペイン産オリーブは、これまたワインがすすむ味。ちなみにイスラムの方々の目の前で豚肉をおいしそうに食べることは控えてますが、アルコールは飲ませてもらってます。お互い尊重しあうことも必要ってことで!?

   とはいえ、ひとつ覚えのごとくア・ラ・プランチャ攻めにするのも能がないわけでして。以前「魚は飽きたから、鶏肉かパスタが食べさせてくれ!」と言われてしまい、焦ったことがあります。シェフに相談して至急トマトソースパスタを作ってもらい、なんとかご機嫌を取ることが出来ましたが……。

   それにしても接待するのにいちばんラクな方たち、それは紛れもなく日本の人たち(わが同胞という贔屓目を差し引いても)。文化的な食の知識度・食育レベルが高いし、好奇心旺盛で警戒心はほとんどゼロ。そしてなんといっても、何でもおいしそうに食べてくれますから!

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テラスランチの季節です



   レストランに予約の電話を入れると、「テラス席をご希望ですか?」と聞かれる季節になりました。こうなると、いよいよ初夏の到来! おいしいものをいただくという楽しみに加え、「気持ちの良いロケーションで」という付加価値がつくシーズンの始まりです。

   日によっては私にはまだちょっと涼しすぎたりするのですが(ウールのストールやカーディガンなどは欠かさず持参!)、眺めの良いテラス席、うっとりするような場所でのお食事は季節限定のお楽しみです。


以前「アドレス帳」の中でもご紹介した、山バスクにあるレストラン「Arse」にて。左に写っている、こんもりと葉を広げたプラタナスの木々の下にテーブルが並んでます。数多あるレストランのテラス席の中でもここは抜群に素敵なロケーション! 夏を迎えると、足繁く訪れてます。

   バスクは海と山、何をするにしてもこの2つのチョイス、2つの楽しみ方があるのが良いところ。ドライブするにしても、景色に浸るにしても、夏休み気分を味わうにしても、そしてテラスごはんを楽しむにしても。

   海辺のレストランのテラス席は、白い大きなパラソルの下で大西洋の眺めと波の音を聞きながら。言うまでもなく、海の幸をいただくには最高のロケーションです。舌平目のムニエルなんかを食べたあと、デザートにはアイスクリームやソルベをオーダーしたくなるような……。

   山のレストランのテラス席ならば、プラタナスの木陰の下が定番。そよそよと葉っぱが揺れる音を聞き、木漏れ日の下でワインを飲んでると、とても優雅でおだやかな気分になれるのです。お料理は、川魚料理や仔羊料理。デザートには、夏の果物のタルトなんかがお似合いです。


仔羊の背肉のロースト。にんじんのオレンジと赤ピーマンの赤、野菜のピュレも色鮮やかに夏らしい組み合わせになってます。

   どちらにしても、自然の音を聞きながら自然光のもとで食事できることが何よりの魅力です。自然光の下だと、お料理もいちばんおいしそうに見えますし。

   こんな風に屋外ごはんのロケーションに関しては、バスクでかなり贅沢環境に慣れてしまってるため、パリの街中のオープンカフェに座るのはちょっと抵抗を感じてしまう私。排気ガスと粉塵と紫外線をめいっぱい吸収している気分になります(実際、持病のアレルギー性鼻炎が大悪化してしまう)! それでもやっぱりパリの夏も大好きなんですけどね……。

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春の献立、「パイ皮包みの仔羊料理」



   春のとある日の食卓。義両親宅での週末ランチです。春のバスクの旬素材、アニョー・ド・レ(ミルクだけで育った仔羊)料理が主役でした。


とても楽しみな義母のテーブル。家にあがると真っ先に食堂をのぞいて“本日のコーディネート”をチェックします。テーブルを見れば彼女のこの日のご機嫌、張り切り具合が分かるといっても過言ではない?この日は“バスク織りのさくらんぼ模様のクロス”。ってことは今日はカジュアル路線の日なのね、と言う具合。

   仔羊といえば、昨年春に“乳飲み子の赤ちゃん仔羊”をご紹介したところ、「ちょっとショック!」というコメントをいただき、恐縮してしまいました。私もバスクの山々でカワいい仔羊たちを見る度に罪悪感を感じることはあるけれど……いったん食卓に座ればこうしておいしく頂いてしまっているのです、ゴメンナサイ。


もちろん新鮮な内臓が手に入るからこそ。内臓料理、実は大得意ではないけど(食べられますが)、このお料理は本当においしいと思う。パイ皮で包んでいるから、こんがりと焼かれてるから、そして何よりも素材が良いからだと思います。これが前菜っていうのには「さすが肉食文化」って思わずにはいられませんが。

   義母がつくる仔羊料理レパートリーの中でも、いちばん手間と時間のかかってるスペシャリテがこちら、内臓料理です。内臓を全て荒みじん切りにして、ハーブと玉ねぎ、ゆで卵のみじん切りを加えたフィリングを大きな俵形にまとめます。それをパート・ブリゼで包んだものをオーブンでこんがり焼き上げ、厚めに切り分けて供します。

   何度か作業を見学させてもらったことがあるのですが、「内臓すべて荒みじんに」って部分にさすがに抵抗を感じる……(触るのが)。「フードプロセッサーでガーッとやったらダメですか?」と愚問を呈したところ、「やわらかいからペーストになってしまって食感が台無しになるの。包丁で大きめにカットするからこそのおいしさなのよ」とのこと。確かに、噛んだときのこの微妙な食感は手刻みだからこそかも。


続いてメイン料理の“仔羊のロースト”。柔らかくしっとり焼きあげます。


今季お初の苺、おいしい!


実はこの日、私はデザート担当で持参する予定だったのですが、見事に失敗してしまい急遽お菓子屋さんでケーキを調達!ガナッシュとムースの2段重ね、甘くてクドくて食べ終わるのに四苦八苦してしまった(バスクのお菓子屋さんのチョコレート菓子って激甘)!つくづくと失敗したことが恨めしかったです……。


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さくさくサブレのタルト・オ・シトロン



   ブルゴーニュは『ラムロワーズ』の夏ディナーのレポートです。

   さて、こういうレストランではメニュー選びも大切なお楽しみ時間。でも私は自他供に認める“即決”な人です。メニューと睨みっこしながら、「うーん、どれにしようか……」ってことをしない、というよりしないように努力してます。ひと通り読んでピンときたものを、さっと選ぶ。後はメニューを閉じて、他の人の悩んでる様子をしばし観察するという具合(カワイゲない!)

   一時ハマっていた某占いに「あなたの人生、何事も即決・即断がツキにつながります。小は日々の食事選びから、大は人生のターニングポイントにおいても然り」と教示され、「なるほど一理あるな」と悟ったワタクシ。以来、生まじめにその教えを守ってるだけなのですが。


「トマト尽くし」という説明に惹かれてオーダーした前菜。趣向が違うガスパッチョ3種類(どれも本当に美味!)。手前はラングスティーヌ海老の串焼き、そして思わず顔がほころんでしまう野菜の“Tempura”。ラムロワーズのはかなり「天麩羅」風。思わず、天つゆが欲しくなってしまった!


チーズはパスするつもり(単に体重ケアのため)でしたが……夫が嬉々として選んでいる様子を見ているうちに、結局私もいただいてしまいました。チーズにはものすごい波動効果があると思います。

   しかし、ここでは調子が狂ってしまいました。なぜなら、ラムロワーズには「迷い部屋」(アペリティフ用のサロン)なる場所が用意されているのです!食前酒をゆっくりいただきながら迷いに迷ってオーダーし、ようやくテーブルに案内してもらえる仕組み。

   それはまるで、「悩むのも楽しみのひとつですよ」と諭されているかのよう。そんなわけで、今回は敢えてたっぷり迷うことに専念してみました。8時に入店したのですが、テーブルに着席したのは9時。なんと迷いサロンで1時間も、メニューと睨めっこしていたことになります!

   特にデザート選びは、本気で悩んでしまいました。クラッシックものにするか、お店のスペシャリテにするか、それとも季節ものにするか、はたまたチョコレートものにするか? で、結局選んだのはこちらです!


『Tarte au citron destructuré(「バラバラにしたタルト・オ・シトロン)』、つまりサブレとレモンクリームとメレンゲ、とパーツごとに登場。当然、サブレ生地のサクサク具合は今まで食べたどのタルト・オ・シトロンよりも秀逸でした!

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「プラリネ・ブリオッシュ」と自家製ジャムの朝食



   ヴァカンス出発日は、フランス横断の日。憧れの地方に宿を取り、おいしい食事でヴァカンス初日を盛り上げるのを恒例にしてます。おととしはプロヴァンス、昨年はミディピレネー。そして今年選んだのは、ブルゴーニュ。

   ここで、拙ブログを読んでくださった方ならお察しだと思いますが……。あの『Lameloise(ラムロワーズ)』を再訪してきました(前回の私のコーフンっぷりは、こちらの過去記事に)。

   料理だけでなく、ホテルも体験してみたい!というわけで、今回は宿泊プランにしてどっぷり浸ってしまおうと。三つ星レストランのホテルやいかに?


お部屋に入った途端、「キャーっ」と声を挙げて駆け寄ってしまいました。テーブルの上に、あの美しきミニャルディーズたちが……! 「お土産にどうぞ」とばかりに、ビスキュイの詰め合わせの袋まで置いてある心くばり(左脇にちらりと写ってるもの)。もうこれだけで、女心をグググっーとワシづかみされるのは必至です。

   さて、泊まってみた感想は。なんとも心地よい場所でありました。「また食べたい」と思わせてくれるお食事と同様、「ぜひまた来たい」と願わずにはいられないホテルです。

   おいしい食事の余韻を気持ち良く持続させてくれるゲストルームの理想形。それが今回、よーくわかった気がしました。ゴージャスすぎると消化不良(?)になりそうだし、あまりにシンプルだと拍子抜けしてしまうし。そのへんのバランスが絶妙な、「客心理を分かっていらっしゃる!」という印象です。


これまたワクワクする朝食の時間。朝はもうちょっとカジュアルな雰囲気でいただきたいかナっていうのが本音ですが。でも、たまにはこんな朝食もいいもんです!


クロワッサンやバゲットのおいしさは言わずもがな、「赤いプラリネ入りのブリオッシュ」に感激。そして、ジャムの香りの素晴らしさもさすがのひと言です。グリオット、カシス、杏、いちごの4種類。しっかり満喫して、この日は昼食パスにしたのは言うまでもなく。

   次回、夏のお料理をレポートします。

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フランス菓子大辞典なフルコース!



   甘いものが苦手な方やフランス菓子が好きでない方、はたまた今無性に甘いものが食べたい方にとって、今日の画像はちょっとツラいかもしれません。目の毒になるはず……!?

   ブルゴーニュは「Lameloiseラムロワーズ」でのお食事の続き。「怒涛のデザート編」です。

   我がフランス暮らしも早くも6年。レストラン巡り、そこで出会うデザートに、良い意味でも悪い意味でも慣れてしまって、初心(うぶ)な感動が薄れてきた今日この頃。そんな"デザート更年期(?)"にさしかかった私に、「感動よ、ふたたび」なときめきをもたらしてくれたフルコースでありました。


まずは、ミニャルディーズが登場。奥から時計周りに、「オレンジの乾燥焼き」、「レモンのタルトレット」、「リーフ・パイ」、「バニラのマカロン」、そして「ほおずきのグラッセ」。眺めてうっとり、口に入れて溜息。細心の注意を払われて作られた"食べる宝石"たち。マカロンとリーフパイのおいしさ、生地の素晴らしさに感激。


プレ・デザートとして登場した、「苺のムース」。定番デザートだからこそ、一流のお味に敬意を感じてしまう! 上には串刺しになった「苺のマシュマロ」。

   タルト、マカロン、フルーツの砂糖菓子類、チョコレート、ムース、パイ、ソルベ……。最高なる完成度のフランス菓子が、次から次へと登場。まるでフランス菓子集大成本の紙面から、お菓子たちが抜け出てきたみたい。それを口を開けてぽかーんと観ていた(食べていた)わたくし。

   それにしても、この日のお砂糖摂取量ハンパありません。旅行後、しばらく"砂糖断ち"してました。


いよいよ各自が頼んだ本番デザートの登場!期待に胸がおどる瞬間。三ッ星レストランでこそ、大好きな「ミル・フィーユ」を頼むのを信条としております。だって、格の違いがストレートに出るお菓子だと思うから。パイ生地の堂々たる風格、クリームの豊潤さ、添えられたソルベの香りの良さといったら!


「ふぅ」と脱力状態のところへ、追い打ちをかけるかのようなミニャルディーズ(コーヒーのお供用)が登場。もう死にそうにお腹が苦しいんですが、「ここで食べなかったら女がすたる」思いで全品制覇。奥から、「オランジェット」、「ヌガー」、「キャラメル」「カシスのパート・ド・フリュイ」、「ガナッシュ」。

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三ッ星店『ラムロワーズ』での至福ランチ



   ブルゴーニュ旅行を決めると即座に、夫が予約したレストランがこちら。Chagny(シャニー)村にある、『Lameloise(ラムロワーズ)』。ミシュランが、三ッ星とともに「正真正銘なる美食と完璧なるサービス」という最高なる賛辞でもって称えている店です。


夜の予約は取れなかったので、お昼に。食後に付近の村の観光などを考えていたのですが、あまりに食の至福感に浸ったためホテルへ直帰。この日は、「ラムロワーズに始まり、ラムロワーズに心酔し、ラムロワーズで終わった日」でありました。

   食事時間は約4時間! 普通ここまで長いとグッタリするものですが、ここでは感動と驚きの連続であっという間の時間でした。まるで迫力ある舞台を見てるかのような、ドラマチックさがあったから。打ち震えるような味覚体験だった、このひとことに尽きます。

   食事の最中、「おいしい」なんていうフツーのコトバは誰の口からも出てこなかった。コトバだけでは、感動の半分も言い表せないもどかしさ! ただ、みんなの顔つきが違いましたね。私は、義母に「リサ、あなた目がピカピカ輝いてるわよ!」と言われたほど……。


アラカルトの前菜。「グリーンアスパラガスとラングスティーヌ海老の串焼き、モリーユ茸のスープ添え」。色と香りと風味の素敵なハーモニー。奥のグラスに入ったグリーンアスパラガスのスープを食べ終わると、メートルがさっとグラスを外してくれた。そして下のグラスのモリーユのスープをいただくという仕組み。


メインは「お母さん牛の下で育った仔牛」と野菜の煮込み料理。ワゴンの上に煮込み鍋が運ばれ、目の前で塊肉を切り分け美しくお皿に盛ってくれました。サービスの方々の仕事ぶりもさすが三ッ星の貫禄。


ブルゴーニュでは、チーズを食べない食事は食事ではない!? 毎日、チーズまでしっかりいただきました。ブルゴーニュらしく、チーズのお供に「パンデピス」も用意されておりました。

   次回、“怒涛のデザート”のレポートです。お楽しみに!

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安くてウマい、田舎フレンチの理想形



   1ユーロ=160円台という円安状態が定着していますね。ビジネスや経済面での影響はさておき、プライベートでフランス旅行に来られる方にとってはいささかキツいレートですよね……。日本なら1000円で席にゆっくり座ってランチが楽しむことができますが、こちらで6ユーロで着席ランチにありつくことは到底無理なのですから。

   私が移住した頃は、なんと1ユーロ=90円という時代でした。くーっ、あの頃に貯金をユーロに換金しておけば、たっぷり利殖できたのに……! なーんて、どうしようもないことを考えてしまいます。

   なんでこんな話題で始めたかと言いますと、先日のピレネー山麓旅行中にとびきり安くてとびきりおいしい、素晴らしいレストランに出会ったから。まずはそのメニュー内容をご覧くださいまし(そして、お値段の予想を)!


ウサギ肉とフォアグラのテリーヌ。おいしさの秘訣は、下に敷いてある赤キャベツの甘酢漬け! こってり&さっぱりのハーモニーが素敵だと、食がとってもすすみます。


付近の川で「ニジマス売ります」の看板を見かけたので、「ニジマスがおいしい土地なのだな」と判断してオーダー。案の定、すばらしい鮮度でした。ムニエルの間には、フェンネルの蒸し焼きとソース。奥にはピラミッド型のお米。普段あまりフェンネル好きでない私ですが、気がついたらお米、そしてパンにからめながら最後の1滴までいただいていた!


チョコレート・ガナッシュの上に、筒型のオレンジ・バニラのアイスクリーム、そしてオレンジソース。チョコレートとオレンジの組み合わせを見ると、頼まずにはいられない性分でして。

   ほんとに素敵なランチでした。そしてこれが〆て20ユーロ! こういう「安くてうまくて感じが良い」お店に偶然出会ったときって、心底嬉しくなります。そして、「偉いなぁ、頑張って欲しいなぁ」と働く人たちに尊敬の念を抱かずにはいられなくなります。

   で、ここで一言お断りしておきたいのは、20ユーロは現レートで円換算すれば3200円。だけど、現地の物価感覚から大雑把に言わせてもらえば、2000円感覚だということ。そして、フランスの田舎には(さすがに都会では無理です)、2000円でこんなお食事をさせてくれるお店がまだまだ見つかりますってこと。要は、これが言いたかったんです……。


Barbazan(人口380人)なる小さな村の中の1軒、『Hostellerie de l'Aristou』。テラスでの食事がとても気持ち良い空間でした。田舎という土地柄、そしてご主人が厨房、奥さんがサービス、高校生くらいのお嬢さんもお手伝い、という“家族チーム”のお店だからこそ実現可能のお値段。

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バリエは無限大、アイスクリーム使いのデザート



   自称、アイスクリーム好きの私。そぞろ歩きながら外で食べるアイスクリーム屋さんの味も捨て難いけど、もっぱら惹かれるのはデザート系のアイスクリームです。主役の存在をグッと引き上げるための影の立役者、料理で言うところのソースみたいな役割を果たしているアイスクリームには、瞬間的おいしさがギッシリ詰まっている!

   今までに食べたデザート写真の数々を見直してみると、アイスクリームが添えられてるデザートの割合は半数以上にのぼってました。アイスクリームにはフランスのデザートの真髄が隠れていると言っても過言ではないかも。

   サンプルを数点、選んでみました。お菓子とアイスクリームのマリアージュ、味覚空想をどうぞ……。


ビアリッツのCampagne et Gourmandiseにて。レモンのタルトとレモンソルベの組み合わせ。レモンクリームの味をさらに引き締めるためのソルベ効果。レモンタルトの上にのっかってるのはスクープは、アイスクリームではなく生クリームです。お肉料理の後、口の中をすっきり爽やかにしてくれるデザートって貴重です。


リヨンのGuy Lassausaieにて。
リンゴのタタン風デザートにバニラアイスクリーム。スプーン形に焼かれた生地とリンゴのコンポート添えというのが印象に残った一品でした。リンゴのデザートに添えられてくるアイスクリームは、シナモン味という場合も見受けますが、私は断然バニラの方が好みです。


ビアリッツのCampagne et Gourmandiseにて。チョコレートのお菓子にカフェ・アイスクリーム。フランス人男性方ってこういうデザート好きですね。私も好きな組み合わせなんですが、コースのフィニッシュとしてはどうしても重く感じてしまいがちなので避ける傾向があります。


ロワール地方の大好きな店、Jeu de Carteにて。オレンジのマリネ・スープとチョコレートアイスクリームの組み合わせは、いつか真似してみたい。スープ系デザートは大好物のひとつ!


Campagne et Gourmandiseにて。王道デザート、クレープ・シュゼット。バニラやグランマルニエ風味のアイスクリームって場合が多いけど、これはトロピカルフルーツを使ったシュゼットなので、オレンジのソルベが添えられてきました。目にも舌にも爽やかなデザートでした。

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パリの夜のデザートは、サダハル・アオキ氏のお菓子で



   今回は、少人数の食事会の模様を。プレ大晦日の晩に、フィリップ&ジメナ夫妻(2005年9月16日のブログに登場)に招待してもらいました。

   パリ上京の度に二人の家にはお邪魔しているんですが、大抵は大人数でソファに座りながらのビュッフェ形式がほとんどです。「今回は少人数だから着席スタイルのディナーが期待できるかもー?」とひとり胸算用して出かけてみたのですが。まさにドンピシャ! いえ期待以上のエレガントなもてなしぶりは溜息ものでした。

   ひたすら感心しながら、私が頭の中の手帳にメモっておいたこと。まずはやはり美しいテーブルウェアと、セッティングですね。プレゼンテーション用のお皿、前菜・メイン・チーズ・デザート用のそれぞれのカトラリーが整えられたテーブルを見ただけで、「何が出てくるのかしらー?」と期待が高まって胸が高鳴りますから。やはりゴージャスなテーブルセッティングはおいしい料理の前座になり得るのだな、と。

   そして今回学ばせてもらったことは、「張り切って1から10まで手作りしなくてもいいのね」ってこと。お店で買えるとっておきの品とか、これぞというプロの逸品を多いに利用する。そしてその分、体力知力(?)を温存して得意料理を丁寧に作れば、おいしいし失敗もないし余裕が生まれてスマートに見えるというわけ。


前菜は粗挽き黒胡椒がたっぷりかかったフォアグラ。これを「メゾン・カイザー」のイチジクのパンと一緒に食べるおいしさと言ったら……。フォアグラは人によって許容量がだいぶ違うから、今回みたいなセルフサービス形式だと気楽です。


当日の朝「料理を変更したから、赤じゃなくって白ワインを持ってきてくれる?」とフィリップから電話が入る。メインは「スズキの香草焼き、サフラン風味のお米添え」。お味もさることながら、サーブの仕方も美しくて感動。

   彼らの今回の献立は、アペリティフから始まり、「前菜・メイン・サラダ・チーズ・デザート」という完璧なるフルコースでしたが、よくよく考えてみると手作りはメインとサラダのみ。でも、パンやチーズやお菓子がテキトーものではなくって、1個1個厳選されたものだから必然おいしいし、話題としても盛り上がるし、素晴らしいと思ったのであります。フルに作ろうと頑張ってしまってドッと疲れてしまう私と何たる違い! この余裕っぷり、ぜひ真似したいです。


登場した途端、「あーっ」と私が叫んだお菓子。ちょうど前日に雑誌で見かけた「サダハル・アオキ」のお菓子。濃厚な抹茶とチョコレートのコンビネーションは、さすがの味わいでした。

   素敵な人、ものに長けてる人を見るのってやっぱり楽しいしお勉強になります。持つべきもの、見習うべきものは「センスの良い友人」でしょう。


パリ6区、リュクサンブール公園そばのアパルトマン。東京でいったら青山表参道界隈ってところ? 「メゾンカイザー」「サダハルアオキ」その他有名店が全て徒歩圏内っていう憧れの立地条件。


彼らの家には日本食器がちょこちょことインテリアとして飾られています。日本人のお友だちからの結婚祝だったという塗りの重箱もオブジェとして。

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オルレアンで迎えた年越し&2006アニバーサリーケーキ



   一年間のうち最も慌しい時期、クリスマスからお正月にかけてのイベントが全て終了しました。身内のお祝い、親戚会、そして友人宅での集まり。たった10日間ほどのあいだに、もてなす日もてなされる日の繰り返し、ご馳走続きで胃も口も少々お疲れであります……。

   でもおいしいものを囲んで人の家に集うのってやっぱり楽しい。いろんな人のいろんな形のホスピタリティを見たり感じるたりすることも、自分への刺激になったりでとても勉強になりますし。

   今さらクリスマスの話題もナンなので、年越しの夜の模様をお届けします。夫の学生時代の仲間内で毎年行っているもので、今年はおとな10人子ども5人の賑やかな集まりになりました。


場所は、ロワール地方オルレアンの目抜き通りのアパルトマン。パリから9人、東京から2人、そして我々が集合。

   手書きのメニュー、テーブルデコレーション、子どもを喜ばせるための工夫あちこち、そしておいしい手料理。きめ細かくて温かいもてなしぶりにすっかり感動した夜でした。


せっせと肴作りに勤しむ男性2名。台所に入るのが好きかどうかは、男女の差ではなく、育った家庭環境とか食べることへの情熱レベル次第ってつくづく思う。奉仕精神のバロメーターとも言えましょう。


子どもたちが寝て、だいぶお酒もすすんできた大晦日夜。

   そしてみんなが感心した、ホストのとっておきのアイディアがあります。「子どもたちをおとなしく寝させる方法」。キャンプ用の簡易テントを別室に張りました。すると大はしゃぎで中で遊び、疲れてコテっと中で寝てくれました。こういう日、お子様ワールドを作らずに「主役はおとな」っていうフランス人のスタンス、私は結構好きです。


翌日元旦お昼に用意されていた2006アニバーサリーケーキ。「おいしいおいしい」と言っていたら、カルフールで買ってきたケーキと知らされて余計に驚く。スーパーのお菓子を見直しました。


ケーキカットのあいだ中、ジィーッと見つめ続けてケーキから離れなかったロゼンヌちゃん(2歳)。顔もしぐさもめちゃくちゃ可愛い……。


ロゼンヌちゃんのお兄ちゃん(5歳)。実はこの後、彼はしくしく泣き始めてしまった! 理由はなんと「フェーブが入ってないお菓子だから」。お正月に食べるお菓子には必ずフェーブが入っていると思って楽しみにしていたらしいのです。

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ミシュラン「レッド・ガイド」読みこなし術、伝授します!



   さすが食の国だけあって、フランスのレストラン&ホテルガイドブックは充実しています。特筆すべきはその真剣度というかマジメさ。店の宣伝を噛んでいるような内容はないし、写真も載ってません。写真好きニッポン人としては「写真がないガイドブックなんて!」と最初は思ったけど、読み方のコツさえ掴めば画像なしメリットの方がずっと大きい。写真に惑わされずに済む、その代わり想像力を働かせて分析する。それが何だか楽しいんです。

   我が家で定期的に購入しているのはROUTARD「ルタール」、GAULT MILLAU「ゴエミヨ」、MICHELIN「ミシュラン」の3冊。中でもやっぱり一番頼りになるのがミシュランの赤ガイド。抽象的なコメントは控えめ、評価がマーク表記なのでシンプルに分かりやすい。


家の本棚のガイドブックコーナー。黄色いカバーの「ゴエミヨ」は、ポイント評価と長めのコメントが特徴です。

   ミシュランといえばまずは説明するまでもない、かの有名な「星」マークが特徴です。膨大な数のレストランが存在する中で、2005年フランス版の三つ星レストランはわずか26軒。ここバスク地方は、一つ星は何軒かあっても三つ星レストランはありません。三つ星を与えられるのが、料理の世界でどれだけ名誉なことかお分かり頂けるかと……。

   外食好きにとって一番重宝するマークは、ミシュランのシンボルキャラクターのBibendum「ビバンダム君」マーク。これは「パリなら33ユーロ以下、地方なら25ユーロ以下でおいしい郷土料理を食べさせてくれる店」という、つまり努力している店に対するコストパフォーマンス賞のようなものです。バスク地方は、人口密度やレストラン密度に対してこのマークの比率が高い。これはこの地方の自慢といえます!


頑張っている店に与えられるビブ君マーク。他の地方へ旅行に出ると、まずは彼をチェックして今夜の候補を探します。

   そして、密かにバカにできないのが「ナイフ&フォーク」マーク。料理ではなく、店の雰囲気を評価するマークです。これをチェックすることで、「雰囲気だけゴージャスで料理はイマイチそう」なんて察しがついちゃったりするわけです。逆のパターンなら歓迎ですけどね。またホテルと兼業の場合、ホテルの評価は高いのにレストランについてほとんど言及されていないような店は、疑問ありかも?ってことで避けてます。


バイヨンヌのビバンダムマークのレストラン、「フランソワ・ミウラ」。オリジナリティ溢れるバスク創作料理がお手頃な値段で食べられます。ちなみに「ミウラ」さんはバスクの苗字。

   過去何冊かのミシュランを見比べてチェックしてみることもあります。星を獲得したての店なら上昇気流で期待できそうだし、新任シェフが数年以内に星を獲得していたら要チェック、努力型というより天才肌?な料理が期待できそう……などなど。分析というには大袈裟かもしれないけど、写真やヘタな言葉よりもよっぽど情報が読み取れます。

   毎年、発売時期にはニュースでも取り上げられるほどのガイドでありますが、私が今から楽しみなのは2007年発行予定であるミシュラン「日本版」。格付け調査員はフランス人か、日本人か? 日本料理といってもカテゴリーがたくさんあるのに、どうやって? などなど興味シンシン。

   今頃、覆面調査員が日本の津々浦々であれこれ試食している頃なのかもしれませんね。(なんて羨ましい仕事……!)

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バスクからパリへの道のり、ボルドーの葡萄畑も通過します



   以前パリ~バスクの空の便についてはちらりと書かせていただきましたが、今回は私たちが普段通っている陸路について。一体パリから何キロ離れているのかといいますと、800キロ。東京~山口県の距離に値します。高速を時速130kmペースで走り途中何度か休憩を入れ、およそ8時間のルートです。

   ボルドー、ポワティエ、トゥール、オルレアン。バイヨンヌを出発してからパリに到着するまでに通過する大きな街々です。そのあいだを埋めて広がる緑の景色、視界を横切ってく小さな町や村の姿を眺めながら進んでいきます。こうしてジワジワ北上していくと、地方ごとに風景ががらりと変化していく様子が分かります。どの地方にもその地方らしい景色があって、例えば助手席でウトウトしていてふと目覚めたときに、窓の外を見ると「あぁ今あの辺を走ってるのね……」って察しがついてくる感覚です。


高速道路から見えるボルドーの葡萄畑。ボルドーはボルドーだけある、と納得できる範囲の広さです。

   背の高い松林が続くランド地方の平野を通り抜け、1時間半もするとボルドーへ。ひたすら続く葡萄畑の景色を堪能できます。葡萄畑に見飽きてきた頃、ポワトゥ地方に入ります。なだらかな丘が連なる地方で、春は菜の花畑、夏はひまわり畑、今ごろならじゃがいも畑、と豊かな農作物風景、それに牛や馬の放牧風景が重なって見えます。それが一段落つくと、トゥールの街並みが見えてきてロワール地方へ突入。田園風景がひときわ美しくって、太陽がキラキラしている日なんかは溜息モノです。おっだいぶ都に近づいてきたゾ、と思えてくるのもこの辺です。

   いくら景色がきれいでも、やっぱり「花より団子、景色より団子」は健在でして、移動の楽しみのひとつも食事になってきました。前はサービスエリアのサンドイッチとかで適当に済ませてましたが、ここ最近ちゃんとした食事を取る習慣がついてます。そうすると移動がずっと楽に感じられるんです。バイヨンヌ~パリ間のちょうど中間地点、高速からほど近い村に質素だけど感じのいいホテルレストランを見つけて以来、一晩宿を取って1泊2日の移動にしたり、早朝出発で昼食をゆっくりとる方式にしてます。


この日は、昼食休憩でした。ワインはハーフボトルを頼んで運転予定者は一杯、残りは助手席予定者が飲むという仕組みで。

   ちなみに写真でご紹介するこちらのレストランのお食事内容、前菜&メイン&チーズかデザート、で〆て17ユーロ! これでモトが取れてるのかしらね?といつも余計な心配をしてしまうほど、コストパフォーマンスの高さが素晴らしいお店です。


食材豊かなポワトゥ地方の料理は野菜もたっぷりで本当においしい。前菜のファルシィ(野菜の詰め物料理)は代表的な地方料理のひとつです。


ジビエ(狩料理)が盛んなポワトゥ地方、メインはウサちゃん……。リアルな姿がどうにもダメで自分では料理できないけど、料理済みのものなら平気で食べている私であります。


とどめはフロマージュ。カマンベール以外は全てシェーブル(山羊チーズ)という素晴らしいラインアップ、ポワトゥはシェーブル天国なんです! シェーブルに目がない私は、ここではデザート抜き。

   イル・ド・フランスに入ればパリはすぐそこ。手前50km付近はまだまだ田舎風景だというところで、突如向こうに現れて見えるパリの大都会の姿は、「壮観」であります! 地方が特別なのではなくパリが特別なのね、ってこれを見ていつも思います。

   パリにはバスクでは得られない利点がたくさんあります。貴重な日本食材をまとめて買いに行くのもこのときですし、見たいもの、やっておきたい事がたくさん出てきます。都会の空気をせっせと吸いこみ刺激を受け、そしてまたこうしてバイヨンヌへ帰ってきます。

   数日間のパリ滞在の後のバスクって、正直いって時計が止まっちゃったように見えてくることがあります。でもここに戻ってくるとフーっと深呼吸が出来て、そしていつの間にか自分もそのリズムにのっかっている。まるで生活自体がヨガのような、そんなところが地方暮らしの良さでしょうか。

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生ハム、所変ればお味は違ってしまうんです



   日本からのお客様と一緒に、週末を利用してスペイン一泊旅行へ出かけてきました。いつもいつもバスク地方ばかりでは芸がない、とういことで今回は別の地方へ。バイヨンヌから南東へ走ること200キロ、ピレネー山脈を越えた先のアラゴン地方です。

   日が暮れ始める時刻に移動したのですが、緑がない乾いた大地の荒涼たる景色、そこに時々ぽっと浮き出たように町の光が見えてくる光景がとても印象的でした。

   宿をとったのはJacaハカという名の小さな町です。ホテルに着いてから夕食までの時間は、地元の人に混じって町をぶらぶらと歩きます。スペイン旅行をされた方ならご存知だろうと思いますが、スペインの夕食時間はとても遅い、皆さん宵っ張りです。南に行けば行くほどそれが顕著なのですが、今回はかなり早めの9時に予約を入れさせてもらえました(もちろん9時入店時の客は我々のみ。他のお客さんは10時半頃が来店ピーク時間!)。


辿り着いたJacaの町。スペインの街灯の色は素敵です。


この町のお菓子屋さんは夜もショーウィンドウをライトアップしてくれているので楽しかった。スペインらしい、ホワイトアスパラ型のチョコレート。

   メニューを眺めて驚いたのは、まるでワインリストみたいに、ハモン・セラーノとハモン・イベリコ、つまり生ハムのリストがあったこと。確かに豚の出身地や熟成期間によってお味は変ってくるはずだから、リストがあったってちっともおかしくないのよね……と妙に納得。お店の人がすすめてくれたハモンは香り高く、熟成感もちょうどよく、ひと口噛むごとにジワジワっと旨みがしみでるおいしさでした。


こっくりピンク色したハモンはスペインの食事のお約束。夜9時半、お腹はぺこぺこってときにこれはタマりません。

   ところで生ハムといえば、私の住むバイヨンヌも実はジャンボン・ド・バイヨンヌ、生ハムの特産地として有名です。でもでも、あまり大きな声で言いたくはないのですが、絶品ハモン・セラーノと比べてしまうとバイヨンヌのお味はどうしても劣って感じられてしまう、というのが正直なところ。地元のお肉屋さんではバイヨンヌもの、スペインものの両方が買えますが、ここの人たちが好んで買っているのもハモン・セラーノ、というのが現実なんです。すぐお隣に名品中の名品が存在するっていうのは考えものね、なんて思います。


バイヨンヌの一般的なお肉屋さん風景。こんな風に豚足がずらっとぶらさがってます。

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パリジャンと巡るおいしいごはん、一軒目はこんな店



   パリの友人、フィリップ&ジメナ夫妻が我が家に5泊6日で遊びに来ました。パリではしょっちゅうフィリップの手料理(夫の方が料理もお菓子も100%担当というカップル)、しかもとても素敵なおいしい料理をご馳走になっている私たち。「ここは頑張って手料理でもてなさないと。しかし5日連続はプレッシャーだな」と一人あーだこーだ考えていたのですが……。

   私の心配は徒労に終わったのであります。「ミシュラン見せてくれる?」と聞かれてハイと手渡すと、バスク地方のレストラン評価を熱心に研究し始めたフィリップ。彼の旅の目的は、私の手料理なんかではなくってバスクのおいしいレストラン巡りだったという訳でして。そうなれば話は早い! 私もちょっとホッとして、4日間のレストラン巡りの計画をみんなで楽しく立てました(初日の晩はちゃんと和洋折衷料理でもてなしました、念のため)。


山あいの小さな村、St-Etienne de Baigorry。観光地として有名な村ではなく、「ただの普通の」村ってところがまたいいのです。あるのは牧歌的な風景、教会、惚れ惚れするほど透明な川、そしてミシュラン掲載のホテル・レストラン一軒。

   バスクのおいしいごはん巡り4日間。初日に我々が向かったのは、バイヨンヌから60キロ山奥に入ったバイゴリという名の小さな村の中の一軒。澄んだ美しい川で捕れるぴちぴちとしたニジマス料理、そして川のせせらぎの横のテラス席というのがここの目玉。特に夏場の昼時に訪れる店としては、バスクのワン・オブ・ザ・ベストかも。


前菜の「燻製ニジマスのカルパッチョ」。川魚っておいしい……としみじみ思える味。

   海辺のギラギラした空気とは違う、川沿いのまろやかな陽光。そして地元ならではの食材に舌鼓。都会のおいしさに慣れている二人も大満足の様子に、こっちまで嬉しくなっちゃいました。


金融コンサルタント&弁護士という組み合わせの夫妻。でも今年の夏のバカンス期間は「7週間」だって……。

   川の幸の後は、海の幸、山の幸、それにスペイン側も絶対に押さえないと……という調子で過ぎていった日々。バスクの食巡り、それも食に同レベルの情熱を傾けてくれる人と一緒なら6日間なんて短いくらいです。


「おいしい料理においしいワイン」。フランス生活がちょっとシンドくなったときも、これに何度励まされたことやら。ワイン万歳!

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感動の美味、キャビアの晩餐



   先日の義両親宅でのディナーは格別でした。まずテーブルコーディネートが「おっ」という感じ。義母はこういうコトにとっても気を使う人なのですが、いつもよりも一段と美しくセットされていました。

   普段は嫁のたしなみとして(?)台所に入ってお手伝いをするところですが、「今日はスュルプリーズ(サプライズ)料理だから、台所に入らないでね」とのお達しが。

   すっかりお客様状態でテーブルに待機し、いざ食卓に運ばれてきた品を見ておおいに納得。山盛りのキャビア! そういえば、先月ふたりはロシア旅行に出かけていたっけ……。


どうやって盛ろうか考えた末に、思いついたアイディアだとか。銀の野菜皿に氷をはり、キャビアのボウルを置いています。  

   冷えたキャビアを、ほわっと温かいブリニ(そば粉入りのロシア風クレープ)にのせていただく、そのおいしいことといったら……。魚卵好きにはたまりません。高カロリー・高コレステロールは承知でも、ブリニにバターをちょっと塗りながら食べるのも感動の美味。

   チョウザメの卵を塩水に漬けたものを熟成させたのがキャビアの正体。トリュフ、フォアグラ、キャビア。世界の3大珍味と言われる食材の中、やっぱりこれが一番魅力的!と再確認した夜でした。


メインはスズキのカルパッチョ。つけ合わせの野菜は、にんじんとズッキーニを蒸したもの。  


義母の作るお菓子の中で一番好きな「杏のタルト」。生の杏をのせて焼いてあります。

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所変わればなんとやら。マグロの食し方バスク風



   7月に入り、レストランに行く楽しみがさらに増えた今日この頃。マグロの季節がやってきたからです。サン・ジャン・ド・リュズをはじめ、バスクの漁港はマグロ漁が盛んです。地元のレストランでは、フランス的そしてバスク的なおいしいマグロ料理を堪能できます。


こちらのレストランの目の前はサーファーが集まる浜辺。

   あぁ、マグロの良さが出てないなぁ……という料理も確かにあるけど、それでもマグロ好きな日本人としては食べられるだけ嬉しいというもの。マグロ料理をメニューに見つけたら、躊躇することなくオーダーしています。

   こちらのマグロの食し方は2通り。お刺身に一番近い状態を味わえる日本人好みの味は、薄くそぎ切りにしたカルパッチョ、またはオイルとビネガーでマリネしたもの。葱やケイパーなどの薬味がたくさんのっていて、洋風お刺身としてとてもおいしくいただけます。


前菜の「マグロのカルパッチョ」。すごい量だけどおいしいから食べられてしまう。

   もう一つの食し方は、いわゆるマグロのステーキ。バターで焼いて、野菜のソースといただきます。バスクの赤ピーマンとトマトベースのピペラードソースもマグロと結構相性が良い。

   でもソースよりも何よりも、この料理のポイントは焼き加減! 分かっていらっしゃるシェフのお店だと、程よくタタキ風にレア仕上げにしてくれるのですが、そうでない所だと中までじっくり火を通されてしまう可能性がなきにしもあらず。お肉のオーダーのときは焼き加減の好みを聞いてくるのに、お魚オーダーには聞いてきてくれませんし。よって、おいしいマグロの赤味が食べられるかどうかは、私のちょっとした「賭け」なのです。


メインの「マグロのヴァントレッシュ」。ヴァントレッシュはバスクの方言で「ラード」の意味。つまりトロのステーキです。うーん、ちょっともったいない調理方法かも、って正直思いました。

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扉を開ければ、みんな食べてる食べてる!



バスクには、海の幸・山の幸がどっさりあります。結果、大食漢がいっぱい。真剣な面持ちで、とてつもなくおいしそうに食べる彼らの体からは、大食漢ウィルスが撒き散らされるのか、こちらまでかなりの大食らいになってしまうのです。

食欲は、一緒にご飯を食べる相手から大いに伝染するものとはいえ、食の細い人がバスクで連日連夜食事に出かけるのはあまりお薦めできません。お腹が苦しいとき、隣でバクバク食べている人を見るのはあまり気持ちのいいものではないはず。

でもこれだけは言えます! おいしいものを目前にすると「もう体重なんてどうでもいいっ!」となる意志薄弱な人、「今ここで食い倒れても構わない!」と自暴自棄になってしまえる人、そして何はともあれ胃腸の強さに自信あり!という人にとって、バスクはちょっとした極楽であるってこと。


Pasajes de San Juanの港の風景。釣り人のボートがいっぱい並んでいました。

先日とてもいい感じのお魚レストランに巡り合いました。それはスペイン側のバスク地方、パサヘス・ド・サン・ジョアンという、旅情を誘う素敵な名前の小さな漁村。港の町を歩けば、必ずや1~2軒ローカル臭ぷんぷんな素朴な魚のレストランが見つかるもの。日本だったら「お魚定食屋さん」とでもいうような、とにかくお魚料理が目的のレストラン。


同じバスクでも、スペイン側の盛り付けは、フランス側よりも鷹揚としていて肩の力が抜けています。これは前菜の「本日の魚介の盛り合わせ」。

扉を開ければ、みんな食べてる食べてる 。気合を入れて「地元民と同じものをおいしく元気に食べる」。外国ステイを楽しむためのこのコツは、バスクではなおさら大切な事だって思うのです。なーんて偉そうに書いてはおりますが、日本人ですもの、ときどきお寿司が恋しくなったりもしていますけど……! それでも、やっぱり海がある地方で良かったと思わずにはいられない、そんなお魚レストランに感謝感謝なのであります。

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