更新日:2008年5月27日

バスク地方の暮らしとお菓子のレシピ「バスクの砂糖壺」


バスク地方は、フランス南西部~スペイン北部に広がる緑と水のゆたかな土地。お菓子とおいしいものが大好きなマテスク里佐さんのオーブンからは、今日も甘くて香ばしいいい匂いが立ち上っています。里佐さんがバスクで出会い・学んだお菓子やお料理、そして人々の暮らしの様子について、レシピとともにお届けします。

文=マテスク里佐
   

懐かしのお菓子、「あんずのカップケーキ」




   私のお菓子アルバムの中から、あんずのお菓子をピックアップしてみます。

   選んでみたのは、ちょっとノスタルジックな、子どもの頃から食べていたような、お母さんが作ってくれたようなお菓子たち。フランスでも、あんずはレストランなどのデザートよりも家庭のお菓子に使われがちな果物。こういう風情がしっくりくる素材だと思います。

   まずは、シンプルなカップケーキから。子どもの頃、私はこういうお菓子をよく食べていました。


自家製あんずのコンポートをのせて、こんがりキツネ色に焼いたカップケーキ。缶詰めのアプリコットみたいにツヤピカしてないけど、この自然な色合いが好きです。

   当時、家族でアメリカに住んでいたのですが、その頃に我が母のお菓子つくりは黄金期(?)を迎えました。なにせ渡米したのは'79年、日本とアメリカの生活レベル格差は今の数倍もあった時代だから、母がカルチャーショックを受けたのは当たり前。

   広々キッチン、巨大強力オーブンに、ディッシュ・ウォッシャー。家が決まったとき、「お菓子をたくさん作らなきゃ!」と意欲がみなぎったそうな。

   次から次へと新作お菓子を作ってくれたので、子どもとしては「うわぁ、ラッキー!」って感じでしたね。みるみるうちに、母のお菓子道具や型が増えていくのを見るのも楽しかった。マフィン型もそのうちのひとつ。

   通ってた小学校で、自分のお誕生日にママ手作りのお菓子を持参して、クラスメートにふるまうという風習がありました。みんなが持ってくるお菓子は、判で押したようにマフィンだった! でも、大抵は私の苦手なマフィン・ミックスの味(私のアメリカの菓子に対する偏見と恐怖心は、この時代に芽生えてしまいました……!)


カトルカールのアレンジ・レシピ。フランスに来てから、大好きなフロマージュブランを入れて焼くようになりました。ほのかなチーズの酸味があんずに合います。

   「お母さんのカップケーキのがおいしい……」と心の中でボヤきながら、アメリカン・ママ達のマフィンを食べてました。私とマフィンのほろ苦な(?)想い出です。

コメント (11) | トラックバック



このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.cafeglobe.com/mt-tb.cgi/942

里佐さま。オーブンからでてくるのが待ち遠しくなるようなカップケーキです♪

アメリカのお菓子。。。たしかにイエロースポンジに原色使いのシュガーフロスト(←アメリカ人は大好き)こってりの巨大バースデーケーキは強烈&今も健在です。

アメリカはやはり共働きの家庭が多く、ママは大忙し。それでも子供になにか焼きたてを食べる楽しみを、とミックスで作ってあげる、子供といっしょに混ぜて焼いて楽しむことができるという、味はイマイチかもしれませんが、アメリカのママのベストエフォートだと見解いたします。愛情第一ということで。

投稿者 : 2007年07月22日 11:13

holyhockさま
こんにちは。
自家製のコンポートは、
あの「おばあちゃんのカトルカール」
のようなアップサイドダウンのお菓子には
不向きです!ぐしゃっと、もっとくっついて
しまう恐れ大です・・・
なので、上からのっける方式で
お試しください!

りょさま
マフィンミックス、フランスにも
売ってます。「これもアメリカと同じ
テーストなのだろうか」と思いながらも
もちろん試したことはないのですが。
「もう作らないでくれ」とは、
家族だからこそ言える愛情の鞭といった
台詞でありますね!


投稿者 マテスク : 2007年07月18日 04:45

今シーズンの杏のコンポートをもっぱらマフィンに入れていましたが、この記事を読んで、カトルカール生地のカップケーキにしてみました。ちょうど、水切りしたヨーグルトがあったので、バターの一部をこれに代えて。マフィンと同じ量の卵とバターを使っても、マフィンの半分の数しか焼けないというぜいたくさですが、その甲斐あってしっとりとおいしかったです。まんまるの杏が乗ってなんともかわいらしいですよね。

友人がマフィンミックスでマフィンを焼いたら、ご家族から「もう作らないでくれ」と言われたとか。その後、きちんとバターを練るところから作ったら気に入ってもらえたそうです。

投稿者 りょ : 2007年07月16日 15:43

わたしも以前アメリカで暮らし、食べ物やお菓子に文句をいいながら体重をメキメキ増やした事があります…今いるイギリスも似てますけど!
前回の杏のコンポートの話をしたら、連れ合いが翌日杏を買って帰ってきました。さっそくコンポートにし、素朴な懐かしさのあるお菓子をつくりたいです。「おばあちゃんのカルカトール」を考えていましたが、これまでの挑戦(2回)では、型から出す時に果物が型の底にはりついてしまいました…あまりに初歩的な失敗なのかもしれませんが、何がコツでしょう?

投稿者 holyhock : 2007年07月16日 06:40

ayayanさま
日本でもアメリカンなキッチンを
持続されているなんてスゴいですね。
我が母は、日本の現実に戻って
おもいっきりテンション下がってました(笑)。
同じ70年代でもフランスのキッチンは
もうちょっと現実的なという感じがします。

otafukuさま
あんずはあの酸味が特徴ですね。
私のコンポートも、決して甘くはありませんので
ご注意のほどを!糖度をあげる分には何の
問題もないので、そうしたほうがいいかもしれません。
酸っぱすぎるのは苦手だけど香りがお好き
ならば、ジャムにして応用された
ほうがいいかな、という気もします。あんずジャムはお菓子にいちばん応用がききます!

食パンさま
こんにちはー、暑いですね・・・
苺のショートケーキは、やっぱりガイコクの
お子様にはダメですか。
誕生日にカステラ(当時の母のお得意菓子だった)を持参した年があったのですが、これが
大好評で先生にもレシピを頼まれた想い出が。
ハチミツの味は、万国共通にウケるんですねきっと。

uriさま
杏ジャムって、焦げやすいですよね。私も
やってしまったことあります。
瓶が見つかったらお試しください♪

じゅりさま
××いお菓子の想い出、これはこれで
想い出深いんですが。
学校やアメリカ人のお宅で出てきた
パンプキンパイ、原色使いのバースデーケーキ・・・。どれも強烈に印象残ってます。

Takakoさま
よかった、日本のあんずシーズンにかろうじて
間に合ったみたいですね。
いろいろ焼き菓子にお使いいただけると
嬉しいです。

投稿者 マテスク : 2007年07月15日 21:46

こんにちは! ただ今、(ときどき)田舎暮らしを始めたところでして杏を手に入れることができ、さっそくコンポートを作ってみました。棚に並べておいしそうな色合い(誰かに見せたいくらい美しい!)をながめて満足しているところです。カップケーキ挑戦してみますね。

投稿者 Takako : 2007年07月14日 11:14

アメリカのお菓子の××さには参ってしまいますね。うちの子もアメリカ時代はいただいてきたお菓子はほとんど手をつけず。。。
普通のケーキやチョコレートに微妙に塩気があるのが疑問でした。
でも、最近日本でも甘いお菓子に”塩”をきかせたものが登場してきて、だんだんアメリカンな味覚にかわってしまっているのかなと感じています。

投稿者 じゅり : 2007年07月14日 01:33

りささんへ
コンポートには、びっくり!!感動いたしました。
杏のジャムを作る時によく焦がしてしまうのでこれなら心配ありませんね。。。
早速、作ってみます。
まずは、ビンを探しにいかなくてはなりませんが。
カップケーキもおいしそうですね。
私は杏酒につけた実を細かくしてパウンドケーキによく入れます。でも、コンポートが入っているほうが存在感があってよさそうです。
今度挑戦してみます。

投稿者 uri : 2007年07月13日 20:50

りささん、こんにちは~
杏のコンポートは是非作ろうと思ってるのですが、それを使ってのカップケーキも美味しそうですね。
ところでアメリカ時代、りささんのお誕生日の時のお友達の反応はいかがでしたか?
丹精込めて苺のショートケーキを作ったのに、お子さんの同級生の反応がイマイチでがっかりしたという海外のお友達が多いもので(苦笑)

投稿者 食パン : 2007年07月13日 15:39

里佐様
いつも実用的かつStylishなレシピをありがとうございます。先日のコンポートも早速作ってみようと思っています。
ところで杏エキスパートと見込んで里佐さんにお伺いしたいのですが・・・。何度か生の杏やプラムを使ってケーキやパイなどの焼き菓子を作ったのですが、何故か酸味のきつい仕上がりになってしまいます。砂糖をまぶしてみたりしてみたのですが結果はあまり芳しくありません。使った種類が焼き菓子に適していなかったのか、生で使ったのがいけないのか、はたまたあの酸味が普通なのか(私は酸っぱい味が苦手なのです。)頭を悩ませております。ご意見お聞かせいただけると、とてもとてもうれしいのですが・・・

投稿者 otafuku : 2007年07月13日 11:55

わかります~!!

わたしも1971-1976とアメリカに滞在してました~母親は狂喜乱舞でいろいろとお菓子やお料理をならっていたようでしたが、私は小さすぎてキッチンの違いまでは認識しておりませんでした。

日本に戻ってからもキッチン環境を変えないようにしていたせいか、いまだに実家キッチンの私はデカイオーブン、ディッシュワッシャー(食洗機にはなじめません)ドラム洗濯機、冷蔵庫...フードプロセッサー(14C仕様)ブレンダー、ミキサー...なかなか他のキッチンが使えません^^
と自分の贅沢を認識しております。

ヨーロッパのキッチンはまた違いますよね?
アメリカはけっこう無駄におおらかです。
その性格がしみこんでいたり...

あんず、今週末信州にいくので箱買いしては真空保存にトライします♪

また

投稿者 ayayan : 2007年07月13日 11:07


※名前とメールアドレスは必須です。このメールアドレスは公開されません。


保存しますか?




※お断り
・Cafeglobeまたは著者の判断により、断りなくコメントやトラックバックを削除さ せていただくことがあります。ご了承ください。
・当ページの「コメント」に掲載されている「投稿者」名は、Cafeglobeの登録メン バー名と同一人物とは限りません。


マテスク里佐プロフィール

バックナンバー
わたしのガトーバスク (5月27日)
パート・バスク作りの秘訣とは? (5月20日)
カスタードと黒さくらんぼジャム、2つの正統派フィリング (5月13日)
追悼、おばあちゃんとお菓子の想い出 (5月06日)
春の献立、「パイ皮包みの仔羊料理」 (4月29日)
“小嶋ルミさんレシピ”のシュークリームに初トライ! (4月22日)
目玉焼きトーストの朝ごはん (4月15日)
バスクの春景色をお届け (4月08日)
ふらりとスペイン・バスクへ
でもアレをお忘れなく!
(4月01日)
フランス人が大好きな「ジャンボン・ド・バイヨンヌ」 (3月25日)


カテゴリ
お菓子の話
お菓子の話(レシピつき)
バスクのアドレス帳
バスク地方について
バスクの暮らし
パティスリーBasque
ヴァカンス・旅行
食卓のお気に入り
外で食べたおいしいもの
料理の話(レシピつき)
今週の食材


月別アーカイブ
2008年05月
2008年04月
2008年03月
2008年02月
2008年01月
2007年12月
2007年09月
2007年08月
2007年07月
2007年06月
2007年05月
2007年04月
2007年03月
2007年02月
2007年01月
2006年12月
2006年11月
2006年10月
2006年09月
2006年08月
2006年07月
2006年06月
2006年05月
2006年04月
2006年03月
2006年02月
2006年01月
2005年12月
2005年11月
2005年10月
2005年09月
2005年08月
2005年07月
2005年06月
2005年05月