更新日:2008年5月27日

バスク地方の暮らしとお菓子のレシピ「バスクの砂糖壺」


バスク地方は、フランス南西部~スペイン北部に広がる緑と水のゆたかな土地。お菓子とおいしいものが大好きなマテスク里佐さんのオーブンからは、今日も甘くて香ばしいいい匂いが立ち上っています。里佐さんがバスクで出会い・学んだお菓子やお料理、そして人々の暮らしの様子について、レシピとともにお届けします。

文=マテスク里佐
   

遂に見つけた! 私の理想のミルクパン




   料理の道具って、奥が深いですよね。鍋、泡立て器、ヘラひとつの作りやデザインを見ても、決まるまでにどれだけの試行錯誤が繰り返され、どんな人が携わったのだろう……? と、考えてしまいます。

   そんな風にモノ作りに対して一考させられる道具、職人さんやメーカーさんに感謝したくなる道具、使う度に嬉しくなる道具というものは確かに存在する! そう思います。

   先月ドイツで買ってきたミルクパンが、まさにそんな道具。

   農家の方から配達してもらってる牛乳、レ・クリュ(生牛乳)を沸かすための鍋です。牛乳を殺菌消毒する、この単純にして盲点が潜む作業。週に数回行う作業のため、専用鍋は長年の探し物でした。温めるだけなら、どんな鍋だっていい。探し求めていたのはプラスαの機能です。


なんでもっと早くこのメーカーをチェックしなかったのだろう、と悔やまれるほど素晴らしい満足度。

   条件その1、注ぎ口のキレの良さと鍋の軽さ。煮沸消毒したミルクを、鍋から保存瓶にジャーッと移し入れる作業には、無駄な重量感は不要なので。条件その2、材質・洗いやすさ。なぜなら、バスクのレ・クリュはやたら濃い。濃い牛乳が冷めるとどうなるか? バターに近いような濃い乳脂肪膜が鍋の表面にベッタリ。食洗機に入れると、熱でタンパク質がこびりついてしまうから始末悪いのです。条件その3、デザインはカワイイよりカッコイイやつを。

   ル・クルゼ、クリステルといったフランス大御所メーカーものも経て、ようやく辿り着いたミルクパンは、ドイツのWMFもの。結構、長い道のりだった(そして投資額もひそかに馬鹿にできない……)。

   ステンレスだけど、1リットルをヒョイっと難なく持てるほどの軽さ。持ち手がグリップタイプなので注ぎがラクチン。1滴も逃さないほどのキレの良さ。そして、あの厄介な乳脂肪の膜がツルンと一枚布のように剥がすことが出来る!

   初めて使ってみた時、ムムム……と唸り声をあげたくなるほど感動してしまった、あまりに使い勝手がよくって。この鍋の開発者の方は“生牛乳を沸かす”作業をご存知の方に違いない! 私は、そう確信しています。


届けてくれる酪農家の方は、ほとんど殺菌せずに飲んでいると聞いてビックリ。長年の飲用でカラダの免疫が出来てるのでしょうね。我が家では弱火でじっくり、70度前後で煮沸殺菌して愛飲してます。

コメント (6) | トラックバック



このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.cafeglobe.com/mt-tb.cgi/870

沖楽さん
お久しぶりです!
コメントありがとうございます。新生活いかがでしょうか。確かに昨今のユーロ高だと、日本円に直すとビックリなものが多いですね。
ミルクパンの用途、すべてがこれのためではないでしょうが、WMFのものは完全に意図されている気がします!
生牛乳の上澄みは、冷めると生クリームとクロテッドクリームの中間くらいの濃さになります。

投稿者 マテスク : 2007年03月16日 05:33

お久しぶりです!そうなんです。里佐さんに会えるのを楽しみにしていたんですが・・・残念でした。
WFMの道具、やっぱり、良いもの多いですよね。というか、よくもまぁ、この為に考えてくれてるなぁ!なんて思っちゃうような。さくらんぼの種抜きも、こちらのにしました。お値段はほんと、結構するけど。。。同じものなら日本のほうが安いってもの、結構あるので驚きです。
ミルクパンは、そういう使い方が本来の使い方だったのか~。知りませんでした。しかし、おいしそう。その牛乳から生クリームは出来たりするのかな?またそれは難しいのだろうか?上澄みが生クリームになったりするのかしら?興味深々。

投稿者 沖楽 : 2007年03月15日 22:45

yoshiさま
生牛乳、きっとドイツの田舎にもあるはずです!どこかで入手できるといいですね。(大都市にお住まいですか?)
余談ですが今回、WMFで「味噌溶き」も発見して驚きました。あまりに立派で頑丈すぎるって感じでしたけど!

投稿者 マテスク : 2007年03月11日 00:44

こんにちは!yoshiです。
農家の方から配達してもらったレ・クリュ~というくだりに参りました!手間をかけた分、美味しいのでしょうね。
ドイツの道具類、機能・デザイン・耐久姓・・。ほんとによくできてます。私のキッチンにも、長年愛用しているものがたくさんありますが、使えば使うほどそう思います。
それにしても、ミルクパンとは!知りませんでした。売っている、ということは、そういう需要がある、ということですよね。う~ん、興味津々。早速調べてみます。
申し遅れましたが、昨年よりドイツ在住です。次回こちらへお越しの際は是非ご一報を!

投稿者 yoshi : 2007年03月09日 20:00

鮎さま
WMFの良さに目覚めたのはドイツ旅行に
ハマりだしたのがきっかけです。
鍋はフランス勢で固めてしまった
後だったので、小さな道具や用途絞り系が
中心ですが、どれもとても気に入ってます。

投稿者 マテスク : 2007年03月09日 16:53

こんにちは 鮎です
WMFの鍋 私も使っています
日本で買うと高いので 
海外旅行に行った時に 
セールなどで探してきます
デザインもシンプルでいいですよね
里佐さんの ミルクパンは 初めてみました
理想の物に出会えてよかったですね
それにしても バスクのレ・クリュは
お目にかかりたい1品です 

投稿者 鮎 : 2007年03月09日 14:39


※名前とメールアドレスは必須です。このメールアドレスは公開されません。


保存しますか?




※お断り
・Cafeglobeまたは著者の判断により、断りなくコメントやトラックバックを削除さ せていただくことがあります。ご了承ください。
・当ページの「コメント」に掲載されている「投稿者」名は、Cafeglobeの登録メン バー名と同一人物とは限りません。


マテスク里佐プロフィール

バックナンバー
わたしのガトーバスク (5月27日)
パート・バスク作りの秘訣とは? (5月20日)
カスタードと黒さくらんぼジャム、2つの正統派フィリング (5月13日)
追悼、おばあちゃんとお菓子の想い出 (5月06日)
春の献立、「パイ皮包みの仔羊料理」 (4月29日)
“小嶋ルミさんレシピ”のシュークリームに初トライ! (4月22日)
目玉焼きトーストの朝ごはん (4月15日)
バスクの春景色をお届け (4月08日)
ふらりとスペイン・バスクへ
でもアレをお忘れなく!
(4月01日)
フランス人が大好きな「ジャンボン・ド・バイヨンヌ」 (3月25日)


カテゴリ
お菓子の話
お菓子の話(レシピつき)
バスクのアドレス帳
バスク地方について
バスクの暮らし
パティスリーBasque
ヴァカンス・旅行
食卓のお気に入り
外で食べたおいしいもの
料理の話(レシピつき)
今週の食材


月別アーカイブ
2008年05月
2008年04月
2008年03月
2008年02月
2008年01月
2007年12月
2007年09月
2007年08月
2007年07月
2007年06月
2007年05月
2007年04月
2007年03月
2007年02月
2007年01月
2006年12月
2006年11月
2006年10月
2006年09月
2006年08月
2006年07月
2006年06月
2006年05月
2006年04月
2006年03月
2006年02月
2006年01月
2005年12月
2005年11月
2005年10月
2005年09月
2005年08月
2005年07月
2005年06月
2005年05月