カテゴリ: ヴァカンス・旅行
2006年8月29日
皆さま、こんにちは。7月後半~8月中旬の間に頂いたコメントへのお返事が滞っており失礼しました(遅ればせながら返信コメント入れましたのでご覧いただけると嬉しいです)。

年間を通して、スケジュール帳、旅の記録、食べ物日誌は全てこの1冊に。あまりにおいしいものに会ってコーフンした日のページは、ご覧の通りびっしり。
と言うのも、かの悪評高き(?)ヴァカンスへ行ってきました。ワタクシ昔、総合商社に勤めていた時代があるのですが、夏場はフランスと取引がある担当者が「仕事にならねェ」とボヤいてた事を憶えています。どの部署の人もブーブー文句言ってた。つまりどの業界でも通常業務が停滞してしまうってことですね。
そもそもフランスの一般的な労働観と日本の猛烈商社マンのそれとは天と地ほどの差って事は当たり前。ただ、他の欧州国担当者からはこのボヤきは出ていなかった点から考えると、フランス的なヴァカンスの特徴っていうのはその長さではなく(他の国の人だって長期休暇者はたくさんいるでしょうし)、その質と内容性にあるはず、と今更ながら思います。
ヴァカンス時期には、日本人感覚からするとビックリなことに遭遇します。郵便配達のペースが遅れる(これまた悪評高きストとは関係なく)なんていうのはカワイイ例です。猛暑だと更に遅れるっていうのは、いささか勘弁願いたいですが。
工事や大事な配達注文などは、この時期にお願いするのはまず無理と思った方が賢明。それなのに、バカンス出発直前に我が家の湯沸し機が壊れるというハプニングが起こり、焦りました。が、ぎりぎりセーフで工事してもらうことが出来てラッキーでした。これがもし1週間ズレていたら……工事担当者がバカンスから戻ってくるまでお湯がない生活だってありえた訳です。
お湯がなくっても死ぬわけでもなし、と鷹揚に考えられればフランス生活もぐっと楽になるのかもしれない。そう、生死に関わる問題くらいのレベルじゃないと、フランス人のヴァカンスの邪魔をする権利は誰にもない。そう覚悟すれば(これが難しいんですが)ストレスは溜まらないはず?
さて、我が家の今年のヴァカンスは1ヶ月。1週間を地元で、残りの3週間を旅先で過ごしました。バスクは立派なヴァカンス地ですが、ヴァカンスは非日常だからヴァカンスになるのであって、住人は逃避行したいというのが本音です!
今回の旅の走行距離は5000km! フランスを横切り、スイスをさらり、イタリアとオーストリアにどっぷりと。いろいろ発見して、感じて、素敵なもの、おいしいものにたくさん出会ってきました。次回からお届けします!

景色ポストカードには興味がないけれど。写真とレシピ付き「お菓子・お料理ポストカード」は、私の旅行コレクションのひとつ。これで知った地方菓子も多々あるので、見逃せません。今年も数枚買ってきました。
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近頃フランスの料理番組チャンネルを見ていて、おやおや?っと気が付いたことが1つあります。それは、あの「piment d’Espelette(エスプレット村のとうがらし粉)」がかなり頻繁に登場するようになったこと。前回ご紹介した「ピペラード」をはじめバスクの郷土料理には欠かせない香辛料ですが、他の地方の食卓ではまだまだマイナーだし、まして全国ネットの料理番組で使われるシーンなんて今まで全く見たことなかったのだけど……。
今年になって、料理研究家の口々から「エスプレットのとうがらし粉」なる言葉を何度聞いたことか! しかもバスク料理ではなく、普段のフランス的お惣菜にさらっと使われている点に要注目です。そう、私たちが七味などをサっとふったりする、あの自由で習慣的な薬味感覚。

ちょっとオレンジがかった明るい色合い。私もバスク料理以外の使い方をもっともっと試してみたい。
ふと、大好きな「柚子胡椒」(絶対に調味料棚に欠かしたくないモノの1つ!)のことを思い浮かべました。あれも九州特産の香辛料が、あれよあれよという間に全国的な人気香辛料となった典型的な例ですよね。エスプレット村の唐辛子粉も、柚子胡椒のような人気コースをたどっていくのか?
またまた虎の巻『ラルース・ガストロノミック辞典』の「piment(とうがらし)」の項目を開いてみると、願ってもないような記述を発見。
「フランスでは長い間とうがらしは他の香辛料と混同されていたこともあり、今だにその使用方法はかなり狭い範囲に限られている。ただし、バスク地方はのぞく」
これを読んでも納得できるように、フランス料理ととうがらしって無縁なんですね。だから当然、バスク以外のフランス人は辛いものに弱い人が多いです。バスクの郷土料理を食べただけでヒーヒー言っている人も時々いて、可笑しくなってしまったことがあります。

毎年9月~10月が収穫期。ちょうど今頃、畑で仕上げの太陽をぐんぐん浴びて収穫を待ち構えている時期。
それに比べると、日本人の辛いもの好きといったら! 鷹の爪、柚子胡椒、タバスコ、豆バン醤、ワサビ、からし……。馴染みの香辛料を挙げていくとキリがない。たくましく鍛えられている日本人仕様の舌から言わせて頂くと、エスプレットのとうがらし粉は正直言って痛くも痒くもない辛さです。

七味の瓶と並べてみました。親近感を沸かせてくれる小瓶調味料がバスクにはたくさんあります。
でも、パリなど大都会ではエスニックやアジア料理に慣れている人もたくさんいるし、辛さの免疫がついてきたフランス人が増えているのではないかな。そう言えば、とうがらし粉を使ってた料理研究家の人たちはみんな若手の人ばかりだった。そんな舌の国際化やオリエンタルへの好奇心が、「エスプレット村のとうがらし」人気を後押ししているのではないかしら?というのが私なりの推察です。
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カテゴリ: 料理の話(レシピつき)
2006年8月22日
「ピペラード」は典型的なバスク料理のひとつです。バスクらしい頑固なこだわりは、一見ソースのように見えるけれども「ピペラード・ソース」とは絶対に呼んではいけないところ。万が一、バスク料理屋のメニューに「ピペラード・ソース」と書いてあったりしたら……そこはもぐりです。

たっぷり作って数回楽しむ常備菜。冷蔵庫で寝かせると味わい深くなって、出来たてとは違うおいしさ。冷たいままでもいけます。
確かに、ソースって呼んだ途端に用途が狭まってしまいそうに思えて来るから不思議。ピペラードは、ソースにもよし、副菜にもよし、主菜にもよし。自由に使いまわす、ニュートラルなお惣菜です。そこが家庭料理として愛されている所以でしょう。週末のお昼時、ご近所さんからピペラードの匂いがぷーんと漂ってくることがあります。すると、「どんな風にして食べるのかしらん?」と、使いまわし方法を知りたくなります。魚のお供? お肉のお供? それともオムレツに?……etc.

代表的な使いみちは「オムレツ」。卵の中にピペラードを入れて作ってもいいし、プレーンなオムレツの上にたっぷり添えても。大皿料理としてもおすすめです。
材料は、赤と緑のピーマン、玉葱、トマト、にんにくの4点。材料の比率、入れるタイミング、火の入れ具合は、作り手の流儀によってマチマチです。日本のお母さん達の煮物の味がそうなのと全く同じですね。

ピーマンをじっくり気長に炒めて甘味を凝縮させておく。これが私なりのピペラード作りのポイントです。
そんな十人十色なピペラードですが、大きな共通点が1点あり。それは耳掻きひとさじパラリと加える「piment d’Espelette(エスプレットの赤とうがらし粉)」。辛みと香りのパンチを加え、ピペラードがピペラードである為には欠かせません。このひとふりによって、野菜の甘みが勝った女性的なお惣菜から、力強さも加わった男性的なお惣菜に大変身します。
●「ピペラード」作り方(作りやすい分量)
トマト……小さめ6~7個
赤ピーマン……大2個
緑ピーマン……赤ピーマンの分量の8割程度
玉ねぎ……1個
にんにく……5片
オリーブ油……大さじ4~5
塩・胡椒……少々
砂糖……小さじ1
ローリエ……2枚
エスプレットのとうがらし粉(一味とうがらし、チリペッパーなどで代用)……小さじ1/8ほど
1.トマトを湯むきし、乱切りにする。
2.赤ピーマンと緑ピーマンを太めの千切りにする。
3.玉ねぎとにんにくを薄切りにする。
4.厚手の鍋にオリーブ油とにんにくを入れて温め、にんにくの香りがたってきたところで玉ねぎを加えて透明になるまで炒める。
5.赤・緑ピーマンを加える。ピーマンの水分が飛んで、ねっとりしてくるまでじっくりよく炒める。
6.トマト、塩胡椒、砂糖を加えて炒める。トマトの水分が出てきたら、ローリエを加え、蓋をして弱火で25~30分間煮る。
7.とうがらし粉、好みによって塩こしょうを加え、ひとまぜして火を止める。

煮あがり。トマトからたっぷり水分が出ます。
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ちょっと前にcafeglobeで「渋谷で『朝市』がスタート!」って記事、ありましたね。日本帰国の際はぜひ覗きに行きたい! 「あれが東京にあれば、この街はもっともっと楽しくなる」とありましたが、本当にその通りだって思います。渋谷に朝市のために出かける、なんて素敵ではありませんか。
育てたご本人から野菜を買うって、想像以上に気持ちが良いことです。顔と顔を突き合わせた買物ですから。この気持ちよさを知ってしまうと、もう後戻りはできないかなって気分。朝市での買物、正直言って面倒なときもあります(雨降りの日とか、深酒した翌日とか)。それでも毎週せっせと通うのは、気持ち良さがクセになったから。
私にこの気持ち良さをとことん叩き込んでくれたのが、バイヨンヌの朝市。フランス国内の中でも、かなり異色な存在です。八百屋スタンドも数軒ありますが、ほとんどは農家の人の直売式。近辺の八百屋やレストランのシェフ達も買い付けに来る市場です。一度、早く目が覚めたついでに暗闇の中の朝市に出かけてみたところ、客層が全く違うので驚きました。いかにも料理のプロ然した男性が、木箱単位で野菜を買っていく様子は壮観です。

バイヨンヌの市場の野菜は、他で手に入るものよりずっと小ぶり。茄子だって、ほかでは見かけない日本サイズが手に入るのですごく助かります。焼き茄子にすると美味。

いよいよお目見え、バスクを代表する野菜、ピーマンの季節。ぐるんぐるんに曲がっていたりして、いかにも野生味たっぷり!
さて、バイヨンヌの朝市にトマトがやおら登場するのは7月に入ってから。夏に採れる野菜なのだから夏にしか買えない→夏にしか食べられない。すると「うわートマトだ!」と、有り難味が倍増します。シーズン以外はほとんどトマトを口にしない訳だから余計おいしく感じるし。そして猛暑で疲れ気味のカラダが喜んでるのも分かります。そんなわけで只今、親の仇のようにトマトを食べています!

完熟トマトをがぶりとかじるのって夏の最高のおやつですよね。どの農家の人のもそれぞれにおいしいので、週ごとに食べ歩いてます。
面白いなぁと思うのは、日本からお越しの方が一番おいしいと言う野菜も、夏ならトマト、冬ならジャガイモ、と平凡であること。目先の変わった野菜よりも、普段食べているベーシックな野菜、そして採れたての味を知ってる野菜だからこそ、反応がいいわけですね。
以前日本人のお客様にトマトのサラダをだしたら、「バアちゃん家の庭で食べたトマトの味だー!」と叫んでた人がいました。これってトマトに対する最高の賛辞だなぁ、って今でも思い出します。
次回、トマトたっぷりのバスク料理をご紹介します。お楽しみに。
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海辺で履きたい「エスパドリーユ」、実は山バスクの伝統靴
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カテゴリ: バスク地方について
2006年8月15日
エスパドリーユ。麻紐をぐるぐると渦巻きにして作った靴底に布をかがりつけた、ぺたんこ靴。あれが実はバスク生まれだってこと、ご存知ですか? 頭にベレー帽、足元はエスパドリーユ。バスクの民族衣装を語る上で外せない、重要アイテムなのです。
今回調べて意外だったのは、海の靴ではなく、山の靴だったって事実。現在売られているのはストライプ柄やマリンカラーが多いので、海のイメージが強いのですが。傾斜のはげしいバスクの山道を歩きやすいように、それから、ダンスを踊るときにくるぶしにひっかからないように。山の暮らしの中で、軽くてしなやかな足の動きのために生まれた靴だったのです。

色とりどりのエスパドリーユ。室内履きにもいかが?
そんな山バスクの靴がどうしてこんなに広まったのか。それは、炭鉱で働く労働者達の靴として愛用されたからだそう。石炭の時代に、労働靴としてフランス全土に普及します。
時は流れ、今や全く別の用途で世界中で親しまれているエスパドリーユ。でも実はバスクのエスパドリーユ業界は四苦八苦しているのです。1980年代に入り、突如強敵が現れたから。Made in Chinaという巨大な敵! これは此処だけに限らず、ヨーロッパの繊維業界全体にとっての脅威なようですが。とにかく、相当な打撃だそうです。
価格面でMade in Chinaと勝負することは到底無理だと判断したのでしょう。「我こそエスパドリーユのオリジンなり」を主張するべく奮闘中だそうです。メーカーは品質保障章を発行したり、職人組合は「France Espadrille(フランス・エスパドリーユ)」なる商標を立ち上げたり。でも太刀打ちするのはもはや難しい、というのが厳しい現実なのではないかな。
そう言えば、私が初めてエスパドリーユなるものを買ったのも見事に80年代(!)でした。あの値段とあの品質(数回履いたら型崩れした)から言うと、中国産だったに違いない、と今ごろになって確信をもったりして……。
正真正銘のバスク産、私もこちらで1足買い求めました。確かに、エスパドリーユにしては(と言ったら失礼なのかな)、結構なお値段でした。毎年海にいくときにビーチサンダル代わりに使ってますが、今のところしっかり原型を留めています。皆さん、これからエスパドリーユをお買い求めの際は、バスク産かMade in Chinaかお確かめのほどを!

フランス側バスクの中でも一番人気な海辺の町、サン・ジャン・ド・リュズ。この町にはエスパドリーユお土産店がたくさん。この町で見ると、やっぱり海の靴に見えてしまう。
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カテゴリ: バスクのアドレス帳
2006年8月11日
「バスクのアドレス帳」レストラン編。
ご紹介する地元レストラン7軒目です。そして今回、満を持してご紹介するのがこちら。気に入っている、と言うより惚れ込んでます。
今まで登場させなかったのは、出し惜しみしていた訳ではありません。どうしても夏の姿を披露したかったので……! 真夏のテラス席に座れば、眼前180度に広大な庭、その背景にピレネー山脈、上を見あげると夏の夕空。ほぉっとしばらく浸っていたくなる眺め。ちなみに、『バスクの砂糖壷』タイトル上のパノラマ画像(木をバックに山が写ってる1枚)は、ここから見える冬景色です。

食事を待つ間も、景色を眺めているだけで気持ちよくなれる場所。
季節が変わる度、嬉しいことがある度、家族や友だちが来る度、と理由を見つけてはせっせと通い詰めてます。地方料理の豪快さと繊細さ、四季折々のバスクの食材、メニューの読み方、プレゼンテーションやサービスのこと。いろんなことを少しづつ教えてもらった気がする。私にフランス料理の洗礼を施してくれた店とも言えます。
元1つ星レストランです。数年前に星を失ってしまいました。が、そんな世間のニュースも馬耳東風。1回惚れ込んだ店なので、そう簡単に心変わりしてられないワ、っていう心境ですね。
シェフは50歳くらいの方。つまり昨今の若手シェフみたいなライトなサラっとタイプではありません。バター、クリーム、お肉も、使うときはしっかり使ってます。しかもポーションはバスク風、パリのフレンチよりも量は多め。胃腸に自信がない方、要注意です(この点が星を落とした理由なのではないか、と私は勝手に想像しているのですが)。

前菜。いよいよトゥルトー(蟹)の季節到来! マリネされたトマトで挟んで、緑の野菜とクリームソースと。
その代わり、屈強な胃の持ち主の方、こってりもOKな方、そして何よりワインを愛してやまない方なら、きっとお気に召すハズ。今までの観察によると、日本人男性方(ただし酒豪派という条件つき)はここの鳩料理を絶賛してました。

バスク建築の一軒家レストラン。
Campagne et Gourmandise
52 av.Alan-Seeger
64600 Anglet
tel 05.59.41.10.11
fax 05.59.43.96.16
休 日曜夜(8月は例外)および月曜昼、水曜
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カテゴリ: バスク地方について
2006年8月08日
ヴァカンスシーズン真っ只中です! 海岸沿いは人、人、人……車、車、車でごった返します。
ビアリッツは、日本では知名度低めでありますが、ヨーロッパでは有名な地名です。そこに必ず付いてまわる別名は「plage des rois(王様たちの海岸)」。そんなインパクトある別名を授かる程、ビアリッツには華やかな歴史があるのです。

6月でこの人出! 8月にもなると、湘南江ノ島海岸のような人の絨毯で埋まるビーチ。経験上、日本からおいでの方にはあまり喜んでもらえない風景です。
19世紀半ば、ナポレオン3世がこの地に別荘を建てます。これが大きなきっかけとなり、ビアリッツは小さな海辺の町から、王侯貴族がこぞって訪れる華やかな地へと変身していきます。
  そしてベル・エポック時代、ヨーロッパ中から高貴なる人々が夏を過ごしにやって来たそうな。カジノ、劇場コンサート、温泉施設、ホテルの建設ラッシュ。文豪、俳優、デザイナー、今で言うところのセレブ達もこぞって訪れ、ビアリッツはまたとない絶頂期を迎えます。
  が、栄枯盛衰という宿命は此処にもやってきた……。世界恐慌そして世界大戦がビアリッツのバブル期に終焉を告げます。

ビアリッツは、バスクにあってバスクでならず。この地方では異色な町なのです。
  そして現在。私の下手な説明よりも、フランスのバスク・ガイドブックの文章をご紹介した方が的を得ているでしょう(ぎこちない翻訳、勘弁願います)。
  「ビアリッツは今や、ゴルフとサーフィンとお祭りの3大要素のおかげで持ちこたえている。いまだにたくさんの観光客が訪れるのは、温暖な天候と過去の栄光のおかげとしか言い様がない。なんて幸運なビアリッツ!」
  「ビアリッツはその栄光と輝きを失ってしまった。が、いまだにちょっと時代遅れなエレガンスを保ちながら、古風な魅力を放っている」
  ガイドブックでこの皮肉! フランスらしいです。とにかくビアリッツは、悪く言えば庶民的に成り下がり、良く言えば昔よりぐっと親しみやすいリゾート地へ変貌を遂げたというわけですね。
  片や、手元にある日本の某ガイドブックを開いてみると「高級ビーチリゾート」「ヨーロッパのカリフォルニア」(!)という、読んでて恥ずかしくなる言葉が……。正直言ってかなり的を外しています! 日本のガイドブック、情報面以外にももう一捻りがんばって欲しいと思うのは私だけですか?
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きりりと冷えた白ワインのお供に、「生ハム入りのグジェール」
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カテゴリ: 料理の話(レシピつき)
2006年8月04日
ここ最近、すっかり気に入ってるのがこちら。「グジェール」。もともとはブルゴーニュ地方のスペシャリテです。シュー生地にグリュイエールやコンテなどを混ぜ込んで焼いたもの。こうして言葉で説明しているだけで、香ばしい匂いを想像して食べたくなってくる……(只今、空腹と闘いながら書いてます)。
なぜかバスクでは、まだ一度もお目にかかったことがありません。パリや他の地方のレストランではアミューズ・ブーシュとしてよく見かける、お馴染みの一品です。
以前からたまに作っていたのですが、ある日ふと冷蔵庫の余りもの「ジャンボン・ド・バイヨンヌ(バイヨンヌの生ハム)」を刻んで加えてみたところ……自分で言うのもナンですが、びっくりするほどおいしいグジェールが出来上がった! チーズも、グリュイエールなどではなく、市場の地元農家の名もないチーズ。名付けて「バイヨンヌ産グジェール」。以来、作る頻度が急上昇中です。

チーズと生ハム、そしてシュー生地のコンビネーション。酒の肴にどうぞ。
プチシュー風に小さくコロンと焼いてシャンパンと供せば、来客時のお上品な突出しに。普段ならば、無骨にザクっと仕上げて、いつもの白ワインのお供に。横にサラダなどを添えて前菜風にしてもいいですし。作り慣れると、かなり応用が効くアミューズです。

シュー生地作りに慣れていない方へ、「案ずるよりも産むが易し」です。シュークリームは膨らまないと悲惨だけど、アミューズのグジェールは悲しんでいる暇なんてないハズ?
もちろん焼きたてが最高のご馳走です。オーブンから焼き上がりを取り出すと同時に、相棒がいそいそと冷蔵庫から瓶を取り出す。お皿に並べてテーブルへ運び、さてさてと椅子に腰を下ろした頃に、相棒がキリリと冷えたワインをグラスに注ぐ。このタイミング合わせも、レシピの大切なポイントということをお忘れなく!
ところで、生ハムはバイヨンヌご当地産ということで、私はベーコン代わりに料理に多用しています。ベーコンよりも脂肪控えめでクセが少なく、ベーコン以上にダシが出るところが気に入ってます。イタリア料理に使うパンチェッタなどで代用してみてください。ベーコンをお使いの場合は量を若干少なめにされることをおすすめします。

市場でちょっぴりずつ買ってる牛のチーズと生ハム。この2つがあれば、苦労なしに味がキマるので楽。西洋料理の大切なダシです。
●「バイヨンヌ産グジェール」作り方(約20~30個)
<シュー生地>
バター……30g
牛乳または水……125cc
塩・胡椒・ナツメグ適宜
小麦粉……50g
卵……2個(室温に戻しておく)
バイヨンヌ生ハム(パンチェッタ、ベーコンなど)……約40g
チーズ……約50g
1.チーズをグレーターで荒目にすりおろす。生ハムを小さく刻む。
2.シュー生地を作る。厚みのある鍋に、牛乳、角切りにしたバター、塩・胡椒・ナツメグを入れて火にかける。
3.バターが溶けて全体が完全に沸騰したら、火から下ろす。小麦粉を一度に加え、へらで全体を力強くかき混ぜてつるんとした塊にする。
4.3をボウルに移す。卵を溶きほぐしたものを2~3回に分け入れながら、へらでよくかき混ぜてなめらかにする。
5.4に1を加えて、均等に混ぜ合わせる。
6.天板にオーブンシートを敷き、生地をスプーン2本で丸く形どりながら並べていく。膨らむので間隔を置いて並べる。
7.200度のオーブンで20~25分焼く。

牛乳で作った方が、焼き色と風味が良くなります。
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真夏は白ワインを愛飲中。そしてお気に入りのワイングッズあれこれ
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カテゴリ: 食卓のお気に入り
2006年8月01日
夏真っ盛りですね。みなさん、いかがお過ごしでしょうか。こちらもすっかり夏です。それなりに、暑いです。が、クーラーなしでも何とか凌げている程度ですから、これで文句を言ったらバチが当たりますね。
気温の上昇と反比例して、赤ワインの出番がぐっと減りました。代わりに白ワインが食卓にのぼる回数が増えてます。夏の白ってやっぱりおいしい!
言うまでもなくフランスはワイン王国であって、おいしいワインがうんうん唸るほど存在して、あらゆるシーンでワインが登場するお国。前にも書きましたが、フランス生活に少々へこたれた時、どんなにワインの皆々様に力づけてもらったことでしょう……。ワインは私にとって、単なるお酒という立場を越えた美味なる栄養ドリンク剤です。
友人知人などが遊びに来たときも、どこでどんなワインを開けるかっていうのは、もてなしの大事なパーツです。だから、1滴も飲めないっていう方だと「ハテ、どうしよう」と困惑するし、とても哀しい。
私の夫は、下戸の人との食事は記憶に残らない、というヒドい人です。「何年前にここに○○さんと来たよね」なんて想い出話をふってみても、「誰それ?」と忘却の彼方! そのくらい食事の共有感が欠落してしまうってことなんでしょうね。反対に、ワインを存分に分かち合ったお相手のことは、何年経とうと初対面だった方だろうと、事細かにしっかり記憶に残っているようです。彼はかなり極端なケースですが、ワインには場の連帯感みたいなものを強める要素が確かにある、と思います。
さてさて、我が家の愛用ワイングッズをご紹介します。トップ3は、ライヨールのソムリエ、ドロップ・ストップ、そしてワイン・セーバー。

ソムリエと言えば有名なライヨールですが、地名であってブランド名ではありません。複数のメーカーものが出回っています。

ワイン・セーバー。これのおかげで惰性でダラダラ飲むことは減ったかも。「もう飲めない」と思ったら勇気を出して詮をする。真空にして酸化を防ぐので翌日もおいしく飲める。
ドロップ・ストップは、帰省時の日本土産にも重宝する逸品です。安くて(さすがボルドーで買うと激安)、軽くて、抜群の機能性。今のところ、これより優秀な滴垂れ防止グッズを見かけたことがない。白ワインは平気として、赤ワインがテーブルクロスにボタっと垂れると、染み抜きがすごく厄介ですよね。ドロップ・ストップのおかげでそんな面倒がなくなりました。今回調べて分かったのですが、デンマーク生まれの国際特許品だそうです。この機能美、北欧生まれと知って妙に納得。

「ドロップ・ストップ」。直径7.5cmの丸いシートをくるっと丸めて差し込むだけ。

使い終わったら水でさっと洗って、冷蔵庫にマグネットでぺたっと貼れる点も便利。
次回、白ワインにぴったりのアミューズ・ブーシュをご紹介します。お楽しみに!

こちらは頂き物の、ワイン温度計。なかなか使いこなせていませんが。
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