春ですね! 気温が少しばかり上昇した途端、それっ!とばかり海へ飛び込むフランス人たちを、半ば尊敬半ば呆れる気持ちで尻目にしつつ(海水はまだものすごく冷たいのですよ!)、私が出かけるのは専ら山の方です。眩しい新緑、けたたましいほどの鳥のさえずり、家々の光輝く白い壁に、春を感じます。
日本の友人などが来訪してくれたときも、私が好んでご案内ツアーに組み込むのは、海よりも山。海に囲まれて育った国の日本人は、フランス人ほど海に執着しないし、反対にフランス人にとっては至極平凡な田園風景が、旅情緒を誘ってくれたりするものですから。
そんな「マテスク交通公社」(来客が多くって案内ズレしていることを皮肉って命名)が、必ずご案内するのがイッツァス村です。バイヨンヌから国道で30分、山間にあります。村とは言えど面積は39キロ平方メートルも。今回調べてみて驚いたのですが、なんと東京の港区と新宿区がすっぽり入る大きさでした。なのに、人口僅か1800人! 道理で、散歩していても誰にも擦れ違わないわけだ……。

遠くに羊が草を食むのどかな風景。垣根の横にさくらんぼの木1本。
あまたあるバスクの村々の中でも、イッツァスの名がとりわけ有名なのは「黒さくらんぼ」の産地だから。フランスのジャムの本をお手に取る機会があったら、さくらんぼのページをご覧あれ。かなりの確率でイッツァスの名前が出てくるはずです。

4月半ば、小さく膨らんだ青い果実。これから1ヶ月の間に赤く黒く実っていきます。
民家のお庭、牧場の端っこ、農場のお隣に1本、2本。村の中をてくてく歩くと、さくらんぼの木が目にとまります。産地と言えど、木の本数自体は決して多くはありません。ほかの地方のさくらんぼに比べて収穫量が少ない分、希少価値も加わって、ジャム界ではちょっとしたステータスとなっています。

民家の庭にも1本発見。それにしてもこの日の空は真っ青でした。お連れの晴れ女晴れ男のおかげ!
さくらんぼグッズを売る土産店はおろか、ジャムを売る店舗だって1軒も見当たりません。日本だったら至極当たり前である、産物をウリにした商は一切なし。欲がなく、あるがままの姿で生産地に徹している所も、この村の美しさのひとつでしょう。
「マテスク交通公社」のイッツァス村での散策タイムはだいたい1~2時間。買物に時間を取られない分、ただのんびり景色と空気を堪能してもらえる。そんな村だからこそ、ガイド役の私も何度でも足を運びたくなる村です。

この村にはこじんまりした宿が7軒あります。車を運転する方には、街よりもこういった村での滞在をおすすめしたい。
marcoさん、こんにちは。
旅のご報告わざわざありがとうございます!
お帰りなさいー、2週間!長旅でしたね。
バスクでもあちこちで楽しまれたようで、良かったです。
「ムシューにムチュー」Figaroのダジャレですね。先日私も読んで苦笑!
バスクを思い出したときにまたチェックしにきて頂けると嬉しいです。
里佐さん、こんにちは。
marco です。
フランスから戻ってきました。
2週間ほどの旅だったのに「慣れ」とは恐ろしいもので(^^;
帰ってきてしばらくは軽~いカルチャーギャップを味わっておりました。
ふとしたときに "pardon" とか " merci " とか言いそうになっちゃうし…。
日本でやったら「変なヒト」ですからね(^^ゞ
さて、本題。
ビアリッツのホテルには、計4泊しました。
そこを拠点に海辺を散歩したり、バイヨンヌや、サン・ジャン・ド・リュズへ
行ったり…。今回は無理でしたが、次回は「山バスク」の片鱗に触れてみたい
と思いました。それには車がないと無理かしらん!?
驚いたのはそちらは21時頃まで明るいのですね。
ちょうどサマータイム期間中でもありましたが、時計をみる度に「えっ、今、
夜の9時だよね!? 信じられな~い」とつぶやいていました。
それから、バスクのマカロン!
これまでマカロンってあまり興味がなかったのですが、
アダムのマカロンとパリエスの「ムシュー」には
それこそ「むちゅー」になってしまいました。
しっとりした生地と、アーモンドの風味…。忘れられません。
最後になりましたが、色々とお話しを聞かせて頂いて、有難うございました。
今後とも宜しくお付き合いください。ではでは。
P.S. イッツァス村のさくらんぼジャムもちゃっかり買ってきましたよ(^o^)/
これまでなかなかバスクまでは足が伸びなかったのですが、バスクの砂糖壷とご著書に触発されてしまいました。6月1日から5日までItxassou村に滞在する予定です。貴書の「甘い香りの幸せデザート」を拝見し、黒いさくらんぼジャムが味わってみたくなってしまいました。Hotel Frontonと5/2の記事に掲載されていたHotel Cheneに泊まる予定です。バスク料理や静かな田園風景も楽しみです。独自の文化を持つバスクからは、きっといろいろな刺激を受けるのでしょうね。印象は帰国後にまた投稿させて頂きたいと考えています。
シシさん
私は私で新宿の雑踏もたまらなく魅力的に思えたりして。こんな所から成田に到着して、リムジンバスの車窓を流れる東京の景色のすごさといったら!毎回感動します。
村の住民さんは、農業の人が大半です。問題は、若者があまりいないことでしょうか。これはどこも同じですね。
worryさん
楽しい情報ありがとうございます!以前、ポルトガルで「魔女の宅急便」のモデルとなった町に行って興奮した思い出があります。ディズニー、いろいろな場所をピックアップしてきますね。私もぜひ見てみます!
こんにちは!日本はゴールデン・ウィークです。マテスクさんの記事でバスクに旅立った人も多いのではないかしら、なんて想像したりして。
たまたまwowowでアメリカのディズニー映画「Princess Diaries2」をやっていて、それはジェノビア国という架空の国のプリンセスの話なのです。放映は続編だったので、ショップに行って第一話を借りてきました。そしたら、なんと「フランスとスペインに国境を接している」っていう設定らしいのですよ。これってバスクじゃないですか!石畳の街並やら上にある写真のような農場がでてきて、やっぱりモデルはバスクでしょう!(ちなみにジェノビア国の名産は「梨」だそうです。ヒロインは梨味ポップコーンを食べていました)。
きれいな空気が伝わってきます。
こんなところでのんびりしてみたい。まさに私の家は混み込み新宿区。さくらんぼの木をベランダに一本置いているのですが、他種受粉しないと駄目なんですよね。。。また今年も緑の小さな実のまま終わってしまいます。
こんなところで育ててあげたいです!この町の方達のお仕事ってやっぱり車で街へ出たりされているのでしょうか?