更新日:2008年5月27日

バスク地方の暮らしとお菓子のレシピ「バスクの砂糖壺」


バスク地方は、フランス南西部~スペイン北部に広がる緑と水のゆたかな土地。お菓子とおいしいものが大好きなマテスク里佐さんのオーブンからは、今日も甘くて香ばしいいい匂いが立ち上っています。里佐さんがバスクで出会い・学んだお菓子やお料理、そして人々の暮らしの様子について、レシピとともにお届けします。

文=マテスク里佐
   

「男バスク」の食道楽、まずはピンチョスから




   以前、『クウネル』で2号にわたってバスク特集記事がありました。ご覧になった方いますか? 前編スペイン側、後編フランス側という構成で、ナビゲーターは長尾智子さん。読み応えありました。でも、私が「さすが『クウネル』だ……」と唸ったのは内容よりもむしろ、その命名の仕方! スペイン側を「男バスク」、フランス側を「女バスク」と銘打っていたんです。名付け親は長尾さんか、編集の方か? どなたにせよ、思わず膝をぽんと打ちたくなる気分でした。

   「バスクってフランス側、スペイン側で雰囲気違うわけ?」という質問を時々受けますが、以来この『クウネル』式を拝借して「男」「女」呼ばわりさせてもらってます。だって、あーだこーだ説明するよりもたった一語にして的を射ているので。

   要はスペイン側バスクは何だか全体的に男クサいんです。必然、女側に住んでいるとこの異性臭にフラフラっとなり懐に飛び込んでいきたくなります。逆に、男バスクに住む人は時々女の匂いを嗅ぎにこっちへ遊びにやって来ます。女に飽きたら男へ、男に飽きたら女へ。とっても便利な地方です。

   食に関しても、女と男を行き来できるのはとっても好都合なわけでして。女側で小奇麗な料理ばかり口にすると、ガツンと男っぽい味が恋しくなる→サン・セバスチャンへ出かける→「バール」に駆け込む→ビールを飲む→「ピンチョス」を頬張る→何だか気分晴れやか!という、非常に単細胞な私です。


モテギ氏撮影その1。サンセバスチャンの居酒屋横丁、Fermin Calbeton通り。ピンチョス・パラダイスです。

   バールは日本で言うところの立ち飲み居酒屋、ピンチョスは小料理、つまみ料理。さらに細かく言うとピンチョスはバスクの方言。スペインのほかの地方では「タパス」が標準語です。

   食文化豊かなサン・セバスチャンのタパスのレベルが、スペインの中でも群を抜いているのは知られた話。新鮮な魚介類をベースに、オリーブオイルとニンニクがベースの小料理は、どれもビールがどんどん進む味です。日本の居酒屋が恋しくたってなんのその! 私にはサン・セバスチャンがあるさっと、叱咤激励してくれる力強い存在です。

   ピンチョスの楽しい話題は、し始めるとキリがないので今回はこの辺で。またいつか取り上げたいと思います。お楽しみに。


モテギ氏撮影その2。男臭さがよく出ていて大好きな写真。


モテギ氏そ撮影その3。まずはハモンもオーダー。カウンターの下で子どもが2人楽しそうに遊んでます、心霊写真ではありませんっ。乳母車、小さな子連れでも平気な健康的な酒場風景。


モテギ氏撮影その4。干し鱈のトルティーヤ、懐かしいほど日本人好みの味。こうしてカウンターの片隅を陣取って、仲良く突付きあって食べると尚更おいしい。ちなみにピンチョスはスペイン人にとっては単なる食欲増進のためのアペリティフ。この後レストランへ行って、前菜メインをガツンと食べると腹16分目になる。スペインの胃袋、おそるべし!

コメント (7) | トラックバック



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miholantaさん
アトランタにもタパス横丁、ありますか?タパスってほんと、楽しくておいしいですよね。ああいう証言もあることですし、男バスク、いろいろな意味で行く価値ありです!

投稿者 マテスク : 2006年04月21日 18:01

里佐さま
いいですね、いいですねぇ。この記事を読んでいるだけで男バスクの喧騒とおいしさを味わった気持ちになれました。お酒は飲めない私ですがスペイン料理大好き、タパス大好きなので、この男バスクはきっと天国のようでしょう。さらに殿方もよいのですね、これはきっと、いつか、絶対行かねば!(笑)

投稿者 miholanta : 2006年04月21日 11:59

Yokoさん
ピンチョスが毎日の食事の1つ、ってすごい贅沢なことですね。究極のファーストフード。
お腹、復活されたようで良かったです。これで安心してまたお誘いします。

投稿者 マテスク : 2006年04月17日 05:22

nonさん
ピンチョス、見るとどれもこれも手を伸ばしたくなりますからね!そこを厳選するのが至難の業です。

てりこさん
殿方にもしっかり目を注いでいたとはさすがです。私は中年女性のメークと髪型にかなり着目してしまいます。今週一緒に出かけたK嬢も職業柄楽しいコメントを言ってました。

投稿者 マテスク : 2006年04月17日 05:14

最初に「男バスク」に連れて行って頂いた時、夜の雨上がりの町に男前がゴロゴロしていてテンションが思わずあがってしまったのを思い出します。
目で味わう(殿方を)もよし、実際に食べて味わう(殿方じゃなくて料理です)もよし、本当にいいところだ!

投稿者 てりこ : 2006年04月12日 19:03

こんにちはー!
男バスクですか。なるほどなるほどー。
日本食が食べたいときにピンチョスを食べると満たされた気持ちになるね。
でも、そのあとレストランに行く胃の余裕は持ち合わせておりませんでした(涙)。
行ってみたかったなー。。。

投稿者 non : 2006年04月12日 10:41

男バスクからこんにちわ。
わたしは里佐さんとまったく逆ですね。
最近、本当に女バスクに足を運ぶことが多くなってきました。
ピンチョスはわたしにとってはもう毎日の食事の一つ。
たまには繊細な女バスク料理が食べたくなるのもです。
お料理だけじゃなくて、雑貨とかお店を見て周るのも最近は女バスクがお気に入り。

でもやっぱり男バスクが無かったらこうはいかないのかなぁ、とも思ったりします。

P.S.おなかの調子も良くなってきました。
やっぱりわたしは食べていないと元気が出ないようです。

投稿者 Yoko : 2006年04月11日 22:15


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