更新日:2008年5月27日

バスク地方の暮らしとお菓子のレシピ「バスクの砂糖壺」


バスク地方は、フランス南西部~スペイン北部に広がる緑と水のゆたかな土地。お菓子とおいしいものが大好きなマテスク里佐さんのオーブンからは、今日も甘くて香ばしいいい匂いが立ち上っています。里佐さんがバスクで出会い・学んだお菓子やお料理、そして人々の暮らしの様子について、レシピとともにお届けします。

文=マテスク里佐
   

バスク風卵焼き「トルティーヤ」




   当連載はじめて、「お料理」レシピの登場です!

   でも私の料理ではありません、夫のレシピであります。ヨーロッパ人のくせに日本の食べ物ならなんでもござれ、納豆・塩辛などの発酵食品までもが大好物という夫の変った嗜好のおかげで、私自身が普段作るのは日本の家庭料理ばかりです。すると時々やっぱり西洋な血が騒いでしまうのか、たっぷりのバターやお肉やチーズ、卵を使った料理、いわゆるヨーロッパの家庭料理が恋しくなってしまうようでして。時々一人せっせと西洋男料理を作っています。

    「男の料理」なんていう言い方があるように、男性がつくる料理と女性がつくる料理は全く性質が異なったもの、と私は思います。男性は美味しいものを作ればそれでいい、目的はそれだけという印象。女性の場合(特に日本人女性)、そこに経済観念とか栄養、健康にまつわる豊富な知識が入り組んできちゃったりして、ベクトルがあちこちに向いてしまう。その結果、フランス料理を頑張って作ったつもりでも、なんとなーくスケールのちっちゃい、こじんまりした料理になってしまうことが私にはよくあります。味だけではなく、大胆さとかスケールの大きさも西洋料理の要かも、と夫の料理を見てて思います。


最近、サンテミリオン近辺の小さな村の蚤の市で買ってきた針金の籠。針金細工も、骨董の世界では確固とした人気があるジャンルです。

   使うときはどっさり使う、大胆な卵使いが肝心の「トルティーヤ」。別名スペイン風オムレツです。タパスのバールには必ずあるし、スーパーのお惣菜売り場にも売っている、バスクではとても親しまれている卵料理。卵とじゃがいもがベースですが、魚なら干し鱈、肉ならチョリソなどのコクのある「だし」をたっぷり使うことでグンとおいしく個性的に仕上がります。


チョリソはとうがらしやパプリカで風味づけされたスペインの乾燥ソーセージ。おつまみとしてもおいしいですが、乾物独特の旨みは料理にも重宝。香辛料で卵がオレンジ色に染まります。

●「チョリソのトルティーヤ」作り方

じゃがいも……300g
チョリソ(乾燥ソーセージ)……120g
たまねぎ……1個
卵……8個

1.じゃがいもを大きめの賽の目に切り、固ゆでして水気を切っておく。
2.フライパンに油少量を熱し、チョリソの薄切りを炒める。油が出てきたところに、たまねぎの荒微塵切りを加え、透明に柔らかくなるまで炒める。油分はフライパンに残すようにしながら、ボウルにあけて荒熱を冷ましておく。
3.別ボウルに卵を溶きほぐし、塩胡椒する。のじゃがいも、のチョリソとたまねぎを加えて混ぜあわせる。
4.のフライパンを中火で充分に熱する(油分が足りないようなら少々加える)。を一気に流し、具が平均になるように表面をならす。
5.卵が固まって底面に焼き色がついたら、お皿を使ってひっくり返す。裏面にも焼き色をつける。


数年前にアルザスで買い求めた陶器の壷。最初は「ヌカ漬け容器」として買ったのだけれど、いつの間にか「じゃがいも入れ」に……。

コメント (10)



miholantaさん、早速作って頂いたようで嬉しいです。卵8個使い、日本人女性としては勇気いりますよね!?私はいっつも見てるだけ、です。ひっくり返しは確かに難しいですよね。普段は料理しない人なのに、なんで器用に出来るの?と不思議な思いで眺めています。

小松のおばさま、サラミソーセージやカリカリベーコンもおいしいコクだしになると思います。小さなフライパンをお持ちなら、量を減らして作って頂いた方がひっくり返しも簡単に行くはず、と思います。

投稿者 マテスク : 2005年10月10日 07:43

里佐さま

トルティーリア、作ってみました。卵8個!で。チョリソ、いも、赤ピーマンが中身です(たまねぎ苦手なんです・・・)。
おいしかったですよ。チョリソの味がほんと効いていました。でも火を通すのがむずかしいですねぇ。ひっくり返しがあらまぁどうしましょ、でした。夫さん、さすがです。

アトランタでも納豆は日本食材店、アジア(韓国)スーパーで手に入ります。最近は友達と共同購入でオーガニックの納豆をマサチューセッツから取り寄せています。たかが納豆で大げさですが(笑)

投稿者 miholanta : 2005年10月10日 04:03

里佐さんこんにちは
ご主人作の:チョリソのトルテイーヤ:美味しそう。チョリソのかわりに、サラミソーセイジかカリカリベーコンではどうでしょうか?
はるこさんは、主人の大学の時の教え子の奥さんです。今妊娠七ヶ月で来年一月の中頃お母さんです。いろんなレシピよろしくね。
           シュー・タルトおばさん

投稿者 こまつ令子 : 2005年10月09日 23:27

はるこさん、はじめまして。どうぞよろしくお願いします。
小松おばさまネットワークの広さに改めて驚きました。世代を超えてしょっちゅう人が集まっているお宅なのですね。

投稿者 マテスク : 2005年10月09日 19:20

マテスクさん、はじめまして。

昨日、初めてこちらのHPを知りました。
実は昨晩、小松さん宅へお邪魔して令子さんの作った『無花果のタルト』をご馳走になりました。
とても美味しかったです!
レシピはこちらのHPに書いていると知り、覗いてみました。
私はまだまだ新米主婦でお菓子作りはこれからですが、頑張りたいと思っています!(^-^)!
たくさん美味しいレシピを教えて下さい。

投稿者 はるこ : 2005年10月09日 10:46

marilleさん、早速教えて下さってありがとうございます!白いご飯が進む味、っていうのは想像通りでした。しかも、胡麻がきいてるなんて。美味しそう・・・。
後ろに写ってるチーズはバイヨンヌのマルシェで買ってる牛のチーズです。地元の農家の人が細々と作ってる、名前もないチーズ。私はただ「いつものおばさんのチーズ」と呼んでます。本当に素朴な味で美味しいです。

miholantaさん、こんにちは。トルティーヤ、小さめに切って爪楊枝を添えれば、おもてなしの時のおつまみなんかにも結構便利です。チョリソがあるならお試しを!
納豆、普通にお醤油と葱でぐるぐるして白いご飯にかけて食べてます。アトランタでは売ってますか?

投稿者 マテスク : 2005年10月07日 23:30

再三おじゃまします、marilleです。
ままかりというのは瀬戸内の魚で、味醂風味で胡麻が付いた魚の開きにします。おかずにすると、ご飯=「まま」が進みすぎて、近所から「借り」てくるほど美味しい、という意味だと小さい頃聞きました。

今気になったのですが、トルティーヤの後ろに写っているチーズは何でしょう?小ぶりのハード系かウォッシュ系に見えますが…。オッソ・イラティはもっと大きくて皮の色が濃いし…もっと普通ですか?

投稿者 marille : 2005年10月07日 22:34

里佐さま

夫さん、上手に作りますねぇ。思わずナイフで切り分けたくなりました。
先日友人がパエリヤパーティをしてくれたときに、やはりスパニッシュオムレツを作ってくれました。おいもがメインなんですね。
私も先日チョリソ(ドイツのですが)を買ったので週末に作ってみようかな。
それにしても納豆を食するフランス人。素晴らしい・・・。何で味つけして召し上がるのですか?

投稿者 miholanta : 2005年10月07日 21:35

marilleさん、あらためて通訳業お疲れ様です。

「ままかりの味醂干し」、なんとも魅力的な響き。ままかりとは一体何なのでしょう?日本にもまだまだ知らない素敵な食べ物ってあるのですよね。

ラタトゥイユの味が決まらない、油の適量って謎。私も全く同感です!こういう簡単な煮物料理こそ、日本人とフランス人で作る味が全く違ってくるのでおもしろいですよね。

投稿者 マテスク : 2005年10月07日 20:22

マテスクさん、こんにちは。
無事ではありませんでしたが、通訳一応終了しました。昨晩はフランス料理のフルコースを食べた後のように血の巡りが良すぎて(?)、寝付けませんでした。

納豆や塩辛まで召し上がるなんて、すばらしい旦那さんですね。ぜひ私の郷土の「ままかりの味醂干し」を差し上げたいものです。

トルティーヤ、大抵フライパンに焦げ付いて、苦手意識が強い料理の一つです。途中で一度蓋をかぶせてひっくり返す方法も試したのですが、フライパンに戻すと時に、全体が崩れました(笑)。

あと、実はラタトゥイユも私が作るといまひとつ味が決まらない、というか薄いです。以前フランス人の友達(男性)が作ったのを食べた時に、私のはオリーブオイルが足りないことに気が付きましたが、「美味しいための適量」は今でも謎です。

投稿者 marille : 2005年10月07日 12:22


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