更新日:2009年6月16日

バスク地方の暮らしとお菓子のレシピ「バスクの砂糖壺」


バスク地方は、フランス南西部~スペイン北部に広がる緑と水のゆたかな土地。お菓子とおいしいものが大好きなマテスク里佐さんのオーブンからは、今日も甘くて香ばしいいい匂いが立ち上っています。里佐さんがバスクで出会い・学んだお菓子やお料理、そして人々の暮らしの様子について、レシピとともにお届けします。

文=マテスク里佐
   

メイキング・オブ「お菓子の本」、本作りの舞台裏




   先日、お菓子の本の撮影を行ってきました。

   「前作と雰囲気を変えてみよう」というアイディアのもと、今回選んだ撮影場所はバスクの山奥深く入ったところ。詳細地図上でも一番小さく載っているSouraideという小さな村です。

   辺り一帯に見えるのは山山山、緑緑緑……。牛乳1本、バゲット1本買いに行くのにも、車を15分走らせなければいけない人里離れた土地。そんな所にぽつねんと建つ一軒家を丸ごと借りて、泊り込みでの集中作業。まさに「お菓子合宿」な数日間でありました。


遠くに見渡せる隣村の丘と、斜面に広がる広大な庭。洗濯物を干せば、まるで洗濯洗剤のコマーシャルみたいなシーンの出来上がり。

   合宿初日の大仕事は、お菓子の材料・道具の搬入。鍋、フライパン、たくさんのボウルと数々の道具、膨大な量の基本材料(牛乳6リットル、卵60個エトセトラ)。そして引き続き、編集者さんが調達した食器、テーブルクロス、小道具などの搬入も。必要なものが揃ったら、私の仕事はひたすらお菓子制作に集中するのみ。あとは、本のイメージに沿ったスタイリングが作りこまれ、撮影がされていきます。


お菓子合宿の「トレーニングルーム」はこちらの台所。スペースがたっぷりあったし、電気ではなくガスコンロだったので助かった。

   「普段のお菓子」と「本のお菓子」の違いを一言で表すとしたら「作りこみ具合」。出来上がったお菓子をどう演出するか。撮影場所、食器、添える小道具、布、そしてその選び方と見せ方によって、ガラリとお菓子の雰囲気、メッセージが変わってきます。お菓子の作り手がいて、それを一つのイメージに作り上げていくプロがいる。いろんなエッセンスの融合が一冊の本になります。世の中には既にたくさんのお菓子本が存在するけれど、次々に新たな本が生まれる理由のひとつだと思います。同じお菓子、同じレシピだろうと、それをどういう絵心で捉えるかで全く印象の違うお菓子の世界が生まれるはずだから。


スタイリング、写真、編集・レイアウト、さらにはおいしい和食作りまで、と一人何役もこなしてしまう森さん。そのパワーとスピード感は驚きです。


布小物の待機ルーム。クロス類は、すべて「バスクの布」で統一しました。折ジワを消すためのアイロンがけも必須な仕事。

   去年に引き続いて2冊目のお菓子の本の撮影でした。1冊目の時ほどの緊張こそなかったけど、まだまだ修行が足りない面を痛感した今回のお菓子合宿。とりあえず無事に終了してホッと胸をなでおろし中です。

   仕事の余韻はひとまず忘れ、今週は自分の台所でゆっくり気ままにお菓子を作る喜びに浸りたいと思います!


暖炉がある食堂。出来上がったお菓子はひとまずこちらに移動して、撮影待機。

コメント (11)



ぷうさん
どうもありがとうございます。作られたらまたご感想いただけると嬉しいです。
東ヨーロッパの方はまだまだ乳製品が自家製っていうところが多いようですね。生牛乳はまだ極当たり前みたいだし。乳製品のおいしい国のお菓子は魅力的です!

投稿者 マテスク : 2006年03月20日 17:41

マテスク様こんにちは。
今日書店で「フランスの素朴なおやつ」を発見し即レジへ。ただいま涎をたらしながら眺めております。あまり日本で紹介されていない素朴なレシピの数々素晴らしいです。何より「鍋とフライパンで簡単に作る」というところが、私にぴったりです。いくつか挑戦してみます。
 そうそう、この間テレビでポーランドの家庭でチーズケーキ作り体験のような企画をやっていて興味深々で見ていたのですが、まずミルクを搾って家でフレッシュチーズを作るところから始まっていました。なるほどヨーロッパのお菓子つくりはさすが奥が深いとわけもわからず感動してしまいました。

投稿者 ぷう : 2006年03月17日 16:43

りささんこんにちは。先日はRelais Dessertsの情報ありがとうございました。最近忙しく、バタバタしてしまい、あわただしく時間が過ぎてしまいました・・・。ところで2冊目でるんですね!!
おめでとうございます。楽しみにしてます!!

投稿者 yuko : 2005年10月05日 23:39

nonちゃん、コメントありがとう!
私もこの村、今回の件で初めて知りました。一応とうがらしのエスプレット村の隣なのですが、ちょっと驚いてしまうくらい何もない山の中でした。St Vincentという響き、ちょっと懐かしいなぁ・・・あそこに初めて行った時も田舎ぶりに結構驚いたけど!

投稿者 マテスク : 2005年10月05日 05:45

りさちゃん、お邪魔します♪
合宿お疲れ様でした。
いよいよ年明けに2冊目!
日本で楽しみに待っていますね。

合宿所の村の名前、初めて見ました。
とっても素敵なところで、バスクらしいですね♪
スーパーまで車で15分はSt.vincentと同じ。でも田舎っぷりは負けたかな?

投稿者 non : 2005年10月04日 17:52

miholantaさん、こんにちは。気がつくとどんどん増えてきてしまいますね、お菓子の本。レシピうんぬんよりも、私はとにかく眺めるのが好きです。いつかお菓子本図書室が欲しい、と本気で思います。

こまつさん、いよいよタルトおばさまですね。カスタードにアーモンドクリーム入れる方法すごく良いアイディアだと思います。カロリー気にされてて体型を常にキープって偉いですね、、、。私はフランスに来てから体重3キロ増ってところです。この調子ではまずいですね。何とかしないと。

投稿者 マテスク : 2005年10月03日 16:11

里佐さん今晩は
 田舎の一軒家寂しいそうだけど行って見たい・・・今日無花果のタルトに挑戦。アーモンドクリームは、カロリーオーバーになりそうなので、カスタードクリームにアーモンドプードルを使って、とりたての無花果で焼きました。大成功:::友人二人お持ち帰り。勝手に変えて済みません。でも、年を重ねると、肥るの恐怖、ごめんなさい。おばさんだけど、いつまでも今のスタイルたもちたい。二十歳から体重変わらず。ちょつと変わってるかな;;;フフフ   シューおばさん

    

投稿者 こまつ令子 : 2005年10月03日 00:40

里佐さま

他のブログ愛読者の方々同様、本の発売が楽しみです。
なるほど、本ってそういう風に作られているんだと興味深く読ませていただいた今日の記事ですが、里佐さんの上のお写真なんかも載っていたらいいなぁ。
妹とよく「こんなにNetにレシピがあったら、お菓子の本なんてもう買う必要ないよね」といいつつ、次にお互いの家に行くとなぜかまた本が増えている・・・この現象は本から溢れてくる作り手さんたちのメッセージに魔法があったのですね。

投稿者 miholanta : 2005年10月01日 21:54

midiさん、はじめまして。もかさん、こんにちは。お二人ともありがとうございます!どんな写真、どんな本に仕上がるか、私自身も予測不能!楽しみに待ちたいと思います。発売は1月頃の予定のようです。どうぞよろしくお願いします・・・。
日本って新刊本が続々と出るから飽きませんよね。フランスの料理本関係、新刊本の数が圧倒的に少ないですからちょっと食傷気味な私です。

投稿者 マテスク : 2005年10月01日 19:15

理里さん、こんにちは。
盛り付け、演出はお菓子や料理の味を絶対左右しますよね。どんな写真ができあがってくるのでしょう。本はいつ出版されるのですか?楽しみにしています。

投稿者 もか : 2005年10月01日 11:34

里佐さん、はじめまして* フランス南~南西部文化に興味があり、
いつも楽しく拝見させていただいています。
お菓子合宿、お疲れさまでした!
暖炉のある食堂が、素朴で可愛らしくて素敵ですね。
本の発売、楽しみにしています♪
(いつ頃 発売の予定ですか?)

投稿者 midi : 2005年10月01日 07:09


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