タヒチ、メキシコ、マダガスカル、そしてレユニオン島。共通項が何かお分かりですか?
ピンと来た方はきっと私と同じ、バニラ愛好者ですね! そう、どれも世界の代表的なバニラの産地です。南の島々に生息する、このひょろっとした黒インゲン豆みたいな植物こそ、お菓子にうっとりするような芳香を与えてくれる香料です。
私がここ数年愛用しているバニラは、マダガスカル島の東のインド洋にぽつんと浮かぶレユニオン島産。かつてこの島はブルボン島と呼ばれていたので「バニラ・ブルボン」という名前がついています。この島に在住の知人が毎年お土産に持ってきてくれるのですが、おかげで大切にしつつもいささか大胆に(?)バニラを使える恩恵をこうむっています。
島の市場では、南国フルーツに混じってバニラが大量に、しかもキロ単位で売られているのだとか。じっくり乾燥させたものばかりでなく、収穫ほやほやのフレッシュもの、少しだけ乾燥させたもの……と段階別に売られているそうです。日本の干物屋さんで「一夜干し」があるのと同じノリかしら?なんて勝手に想像してます。

生バニラがいかに太っているかをご覧に入れたくて、並べてみました。左から、普通に売られているバニラ、「生」バニラ、そしてシャープペンシル。
先週お土産に頂いたのは、正真正銘の「生」バニラでした。彼女が鞄の中をゴソゴソやっているそばから香りがふわりと漂ってきて、思わず顔がほころんでしまいました。包みを開けてみると、まず驚いたのがその太さ。収穫したてのものはこんなにぷっくり太っているのです。色はまだ黒味を帯びておらず、ツヤのあるこげ茶色。そして触るとひやっと湿っぽい。まさに「植物」な感触がします。

どうせなら目でも鼻でも楽しんでしまおうと、グラスに入れて干してます。ルーム・フレグランスにもなって一石二鳥。
市場の人からの伝言によると、フレッシュなバニラの乾燥期間は6ヶ月。香りを凝縮させる、そして長期保存させるためにも必要な作業とのこと。これから半年、風通しの良いところに置きながら、じっくりゆっくり自家製の「干しバニラ」を作りたいと思います。
ちなみに政治的には、レユニオン島はフランスの海外県、そしてタヒチ島もフランスの領土であります。バニラの2大産地を所有しているなんて、本当は手放しで喜んではいけないけれど……「フランスあっぱれ!」。
次回は、バニラのとことん利用法をご紹介します!

その他のレユニオン特産品はこちら。これまたすごい太さのシナモンスティック、そして歯切れ良い香りの赤胡椒。レユニオンは香りの宝庫のようです。