前回のオフサイトミーティングに関するエントリーを読んだ方の中には、「う~ん、うちみたいな旧態依然とした会社じゃ、社内ミーティングと言えば、声の大きい人か権力のある人の“鶴の一声”が総意になっちゃうか、皆が言いたいことを言ってまとまらないか、最後まで意見が出ないまま終わっちゃうかのどれかなんだけど、どうしたらいいの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。確かに、参加者が「招集」がかかったかのごとく、嫌々集まるミーティングならば、それがオフィスの中であっても外であっても、お金と時間とエネルギーのムダ遣い以外の何ものでもないですよね。
そこで今日は、チームビルディングに必要なスキルであり、今新たなミーティング手法、そしてリーダーシップの形として注目されている「ファシリテーション」についてお話します。
ファシリテート(facilitate)とは、元々は「促進する」「手助けする」という意味なのですが、私がこの言葉を知ったのは、アメリカ留学中。たまたま州判事の方の話を聞く機会があり、そのときに彼が判事という仕事について「中立的な立場で検察側・弁護側の双方の意見を偏ることなく聞きだし、陪審員が正しい判断を下せるようにファシリテートすることだ」と説明したときでした。
つまり、判事が裁判を効率的に進行させるように、ビジネスミーティングにおけるファシリテーションとは、単なる司会役を超え、活発なディスカッションを促すために、自ら質問をしたり、問題提起を行ったりするコミュニケーションのこと。各メンバーの個性や能力を引き出しながら、全員に参加意識を持たせるような場作りをする、かなり高度なコミュニケーションスキルが必要とされます。そして、このようなスキルを持つ人材を育て、「ファシリテーター」として活躍させる企業が日本でも増えてきているのです。
でもこのスキル、欧米から入ってきた新たなスキルのように見えて、実はコンセンサスを重視する日本の製造業などでは元々備わっていたものですし、これまでのマッチョリーダーの、多様な価値観を認めない「黙って俺について来い!」型リーダーシップを否定し、人を育て、チームワークを重視した新たなコミュニティ型リーダーシップを実現するものとして、とくに女性リーダーには受け入れやすいと言われているのです。
ということで、今の会議の進め方に疑問を感じている、もしくは自分らしいリーダーシップを発揮したい!というリアルキャリアの方には心強いファシリテーションスキル。悩める私たちの救世主になるでしょうか!?

ファシリテーション型リーダーシップについて書かれた「ボスを目ざすサメとリーダーを目ざすイルカ」。女性リーダー必読の一冊です。